成瀬 慶 140字小説

成瀬 慶

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あざ

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帰りが遅くなった俺に
腹を立てて
朝になっても口をきいてくれない彼女
「ごめんね
急な残業が入ったんだ」
それでも
ふくれっ面の彼女
俺は少し苛立ち
「仕事だろ!」
強めに言うと
彼女は
俺の首筋に指で触れ
「大変なお仕事なのね
こんなあざが出来るなんて・・・」
俺は慌てて隠すように
首に手を当てた

【narusegoto】
女性の勘と観察眼にはかないません
きっと彼女は
彼が帰ってすぐに
その”あざ”を見つけ
呆れてものも言う気にもなれなかったのでしょう
僕は彼に言いたい
どうか
浮気をするのなら
100パーセントの注意をはらってください
そうしたところで
バレるものはバレますがね・・・
せめて
そんな爆弾仕掛けるような女性と関係を持つのは
浮気の相手としてはお勧めしません(笑)
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