師匠を育てる弟子の異世界復讐譚

坂神恭也

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師匠が転生した!

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__最後の・フェルナンテ
摩天崖のように師匠の眼前は断崖絶壁で
その宙に居るのは大量の火龍だった。
「レルカ!ここは俺に任せとけ!」 
辺りは火龍の巣窟。火龍が群れで飛んでいて
火龍が火を吐きそれが森林にまで及び気が付け
ば、もう火の海と化していた。
「師匠が!死んじゃいます!!」
「レルカ俺は死なねぇよ……」
師匠は常にポジティブの塊みたいな人で今回も
また同じようにいつものように笑いながら余裕
だって言ってくれる物だと思っていたのに。
「俺は魔王を倒すまでは絶対に死なない!」
火龍は何千匹と群れを形成して師匠の周りを
攻め込んでいる。一斉に吹き放つ火の威力と
言ったら街一つ、二つ、余裕に燃やし尽くす
のだろう。
「師匠…… !!」
師匠の後ろで涙を流すレルカ。火龍により
八方塞がりになった今、この絶望の淵で
レルカは涙を流した。
「殲滅魔法!!Level3起動‼︎風絶‼︎」
風が鎌鼬のように、巨大な鎌のように
火龍を一斉に真っ二つに斬り落とした
風は強風で、風速は測り知れない物となって
いたのだろう。
「師匠‼︎師匠‼︎勝って‼︎」
師匠の眼光は鋭くて、魔王を倒すまでは
死なないと言う確固たる意志がそこには
あった。
「これで終わらす‼︎殲滅魔法Level5!!」
「師匠!それは駄目っ!!」
師匠の身体全体を黒い炎が覆い尽くす、そして
黒い炎の中に青い炎がギラリと眼光のように
そして、その師匠のその先には火龍の数千の
群れがまだそこにはあった。
「一掃‼︎」
「師匠が死んじゃう……!!」
師匠は死なない、死なないんだよね?
どれだけの強大な敵が現れたとしてもそれを
師匠は乗り越えて来た、私はそんな師匠に
いつしか恋心を覚えていた。
「やめてぇぇぇ!!」
黒い炎は見る見る巨大な物へと膨らみ始め
ドス黒く変色した巨大な腕は地を払う程に
まで成長していた。
伸ばし切った巨大な腕は火龍を払うように
して、一つの重たい拳と共に風圧が火龍を
滅していった。
「禁断魔法の一種‼︎ プエラトリア‼︎
この魔法を使用した者は副作用として
重たい代償を背負う」
そして、師匠のお陰で街を滅ぼそうとして
いた火龍は一掃された。
「うぅ……」
師匠は倒れ込んだ、師匠の側に駆け寄るレルカ
そんな慌てているレルカを師匠は自分の側まで
近づけて
「プエラトリア‼︎は俺が使っても大丈夫な
禁断魔法の一つぅぅ…… だから絶対に代償
なんか起きないのに、何でだぅぅ……」
血を吐く師匠、そしてそんな師匠の姿を見てか
後ろの方から何やら人の声が聞こえ始める。
「師匠‼︎どう言う事ですか‼︎」
「つまりは誰かが俺の中にある魔法陣を
変えた、死ぬようにと……‼︎」
そしたら、後方から
「フッフッフッハッハッハッハ‼︎」
レルカは嘲笑う視線に気づき、すぐに目を
合わせると、そこには大帝騎士団が居た。
「何で国を守るはずの大帝騎士団が何でここに
居る……!」
国を守る重鎮、大帝騎士団が居る限り
国と言う名の城は崩れない、銀の鎧と兜を
身に纏い。国を葬ろうとすればその者共に
容赦無い刃が振り下ろされるだろう。
「何でかって?大勇者であるスア ヴァイアの
死を見に来たからだよ!」
何を言ってるんだ?じゃあ、師匠の中にある
魔法陣を変えたのは大帝騎士団なのか……
意味がわからないよ。
「何で!大帝騎士団が魔族の味方につく!!
国を守る英雄を見殺しにするのか!!!」
レルカは怒りのままに大帝騎士団の団長に
ぶつけた、団長の目はニヤニヤとしていて
ただ気分を害すだけだった。
「英雄?フッフッフッフッハッハッハッハ
ハッハ笑わせるなよ!!魔族が滅んでしまえば貴様ら勇者などただの暴力集団ではないか!!」

師匠はレルカの涙を手で拭った、レルカは
涙が止まらなかった、師匠が拭っても拭っても
涙がとめどなく溢れて。
「フフッ……レルカお前はきっと強く……
なれ……る」
そして、師匠は続けるように、そして涙が
師匠の目から零れ落ちた。
「でも……ぅぅ魔王は倒さなければこの世界は、永久に闇の中から抜け出せ無いぅぅ
俺が死んで次に標的になるのは武器を持たない弱き民だ!ぅぅ…… はぁはぁ…… だからまだ
死にたく……」

師匠の身体は徐々に消えていった、そして
最後は顔まで消えて、全てが無くなった。

大勇者の死は国に寄って殺されたような物だ、
誰だ、魔法陣を変えたのは、団長かそれとも
副団長もしくは単なる伏兵なのか?考えれば
考える程に沼にハマっていく。
「師匠……ぅぅ」
消えゆく師匠の身体を手探りで掻き集めよう
としても、レルカの身体をすり抜けていく
だけ。
「大勇者‼︎スアが死んだぞ‼︎」
「うぉぉぉぉぉ‼︎」
レルカの眼前にはただ大帝騎士団が雄叫びを
上げ、死を祝福していりだけの地獄絵図が
広がっていた。

そして、大帝騎士団はスアの死を確認し終え
ると足速にその場から去って行った。
「師匠が守りたかったものってなんだったん
ですか?ねぇ!!またいつものように揶揄うように教えてくださいよ……嫌だよ死んだら」
その瞬間、レルカはピンクの桜のような優しい
色をしたモヤに包まれ、その奥には何やら
ハッキリとは見えないが何かの影が見えた。
「レルカよ!寂しいか?苦しいか?
大好きな師を失い何もかもが闇に閉ざされ
その中に今のお前はいる!もしお前の願いを
一つだけ叶えると言ったらお前は何を願う?」
なんの声だろう、どこか懐かしいような
そんな感じがする。
「スア ヴァイアを蘇らせて」
「望みを叶えよう」
と、言うと、先程のピンクのモヤは消えており
そして、眼前には
「え……?」
死んだはずの師匠がそこには居た、レルカは
思わず師匠を抱き締めた。
「良かったぅぅ…… 良かったよ……」
と、涙を流しながら抱き締めていると、
決して師匠の口からは出るはずも無い言葉が
出て来た。
「あの……?誰ですか?」
「へ?」

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