隣人はクールな同期でした。

氷萌

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*傍にいたいと思いました。

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「あ、初めまして!
 えっと…煌月くんの会社の同期で
 マンションの隣に住んでいます、七…」

「七星さんね!」

「・・・へ?」


自己紹介途中に遮られ
先に言われてしまいました…。


「どうして…アタシを?」

「ジンから聞いた事があったのよ。
 やっと会えて嬉しいわ」


満面の笑みで
そう言ってくれましたが…
アイツは何を言ったんだ…?

「何度かね、見掛けた事があったのよ。
 だけど声を掛けるタイミングもなくて
 挨拶も遅くなって、ごめんなさいね?」


あ、そうなんだ…
煌月のお母さんも
同じ事を思っていたんだ。


「男の1人暮らしだからなのか
 あのコ、あまり部屋に入れてくれなくて…。
 それにちゃんと毎週実家に顔を出してくれてたから
 私がマンションに行く回数が少なかったのよ」


だから会う事も
話す機会もなかったんだ…

確かにアタシが見掛けたときは
いつもマンションの外で
2人が一緒に歩いてる姿だったもんなぁ。


「ところで七星さん!
 ジンとはどうなの!?」

「え。」

「お付き合い、しているんでしょう?」

「・・・え?」


えー!?

 
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