読むな、感じろ

クロム

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粋がる少年

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少年院が好きだ。
もう家にいた時間よりここにいた時間の方が長い。
むしそここが僕の家だ。
外の世界はつまらなかった。
外のものは皆何かを恐れていて
何かを敬っていた。
僕もそれに飲み込まれそうになった。
それと戦うために多くの血を流した。
いや、流させた。
満足だった。
中の人はいい。
イキがいいのが何人もいる。
時々そいつらを殴るがそれに飽きることはない。
こいつらも僕と同じ虚しい戦争の戦友だからだ。
ここにきてたまに変わる奴がいる。
そいつはもう僕らの敵だ。
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