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第03章 初めてのダンジョン攻略
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その娘は手に持った青碧色の板を私に見せてくれた。
そこには確かに笑顔の娘とその横でキョドって立っている私の姿が映し出されていた。
「こ、この板みたいな物はカメラなの?」
「ジャスパーにはカメラの機能だけじゃなく動画も撮れますよ」
そう言うと娘は私に向かって青碧色の板、ジャスパーを向けた。
「動いてみてよ、エルフさん!」
私はぎごちない笑顔を浮かべながらジャスパーに向かって手を振った。
前世で引き籠っていた私はこうして他人に写真や動画を撮ってもらうのは初めての体験だった。
ジャスパーに映る動く自分の姿を見ながら私は娘に尋ねた。
「ジャスパーってみんな持ってるの?」
「そうね。現在人はジャスパーがないと生きていけないわ」
「他にどんなことができるのかな?」
「通話もできるし、地図も見れるし、情報網に接続することもできるわよ」
「全くスマホと一緒じゃん!だったら音楽聞いたり、ゲームしたり、コミック読んだりもできる?」
「何、それ?」
娘は口に手を当てて可笑しそうに笑った。
「ジャスパーには生活に役立つ機能しかないわ。エルフさんの国にもジャスパーはあるでしょ?」
「い、いえ!初めて見たわ」
「変なの!ジャスパーって元々は昔の偉いエルフ様が発明したって話よ」
「エルフが作ったの!?」
「そうそう!大昔、魔王を退治した勇者様御一行の一員だった大賢者イルマ様が発明した物よ」
「大賢者イルマ様!?」
私は眉をひそめた。
娘は私の額に張り付いた青碧石を指さして言った。
「エルフさんが額につけてるのは初期のジャスパーじゃないの?昔のジャスパーは頭に直結させないと使えないから普及しなかったんだって」
珍しいエルフの撮影ができた町娘はご満悦で手を振り私と別れた。
私は慌てて路地裏に隠れてイルマ様を呼び出した。
「イルマ様!イルマ様!応答せよ!」
『騒ぐな!聞いておるわい!』
「情報量が多すぎて私、パニックですよ!」
『うーむ!儂が森で隠者生活をしている間に随分と人間界も変わったようじゃ。やはりたまには人里に出てくるべきじゃった』
「イルマ様!魔王を倒した伝説の大賢者だったのですか!すっごーい!」
『昔の話じゃ』
「私の額の青碧石、今じゃジャスパーって呼ばれて誰でも持っているようですよ」
『そういえば昔、人間に頼まれて青碧石の作り方を教えてやったことがあったな。人間は器用だからこの三百年の間に随分と改良したようじゃ』
「私も最新式のジャスパーが欲しいなあ。そうだ!イルマ様の造った青碧石ならスティーブ・ジョブズが作ったAppleみたいな物。プレミアムが付いて高値で売れるかも!」
『なんじゃと!』
「じょ、冗談です!」
『おお!今のが冗談というやつか?じゃが、ちっとも笑えんぞ』
「そんなことよりそろそろ暗くなってきましたよ。私、今夜のお宿を決めたいのですが…」
『そうじゃな。儂の記憶が正しければ、その角を曲がったところに獅子亭という名の老舗の宿屋があるはずじゃ』
「まだやってますかねぇ…」
私はイルマ様の指示に従って街を歩いた。
やがて二股に分かれた道の角に三階建ての大きな木組みの家があった。
入り口には獅子の頭を模した鉄製の看板が飾られている。
『おおっ、あの獅子の看板!間違いない、獅子亭じゃ!懐かしいのう!』
宿屋の扉を開けると大勢の人たちが酒を飲みながら談笑していた。
私の眼には酒場のように映ったがここが宿屋なのだろう。
宿屋の客たちは、私の姿に気がつくと驚いたような顔をしてヒソヒソとささやきあった。
そこには確かに笑顔の娘とその横でキョドって立っている私の姿が映し出されていた。
「こ、この板みたいな物はカメラなの?」
「ジャスパーにはカメラの機能だけじゃなく動画も撮れますよ」
そう言うと娘は私に向かって青碧色の板、ジャスパーを向けた。
「動いてみてよ、エルフさん!」
私はぎごちない笑顔を浮かべながらジャスパーに向かって手を振った。
前世で引き籠っていた私はこうして他人に写真や動画を撮ってもらうのは初めての体験だった。
ジャスパーに映る動く自分の姿を見ながら私は娘に尋ねた。
「ジャスパーってみんな持ってるの?」
「そうね。現在人はジャスパーがないと生きていけないわ」
「他にどんなことができるのかな?」
「通話もできるし、地図も見れるし、情報網に接続することもできるわよ」
「全くスマホと一緒じゃん!だったら音楽聞いたり、ゲームしたり、コミック読んだりもできる?」
「何、それ?」
娘は口に手を当てて可笑しそうに笑った。
「ジャスパーには生活に役立つ機能しかないわ。エルフさんの国にもジャスパーはあるでしょ?」
「い、いえ!初めて見たわ」
「変なの!ジャスパーって元々は昔の偉いエルフ様が発明したって話よ」
「エルフが作ったの!?」
「そうそう!大昔、魔王を退治した勇者様御一行の一員だった大賢者イルマ様が発明した物よ」
「大賢者イルマ様!?」
私は眉をひそめた。
娘は私の額に張り付いた青碧石を指さして言った。
「エルフさんが額につけてるのは初期のジャスパーじゃないの?昔のジャスパーは頭に直結させないと使えないから普及しなかったんだって」
珍しいエルフの撮影ができた町娘はご満悦で手を振り私と別れた。
私は慌てて路地裏に隠れてイルマ様を呼び出した。
「イルマ様!イルマ様!応答せよ!」
『騒ぐな!聞いておるわい!』
「情報量が多すぎて私、パニックですよ!」
『うーむ!儂が森で隠者生活をしている間に随分と人間界も変わったようじゃ。やはりたまには人里に出てくるべきじゃった』
「イルマ様!魔王を倒した伝説の大賢者だったのですか!すっごーい!」
『昔の話じゃ』
「私の額の青碧石、今じゃジャスパーって呼ばれて誰でも持っているようですよ」
『そういえば昔、人間に頼まれて青碧石の作り方を教えてやったことがあったな。人間は器用だからこの三百年の間に随分と改良したようじゃ』
「私も最新式のジャスパーが欲しいなあ。そうだ!イルマ様の造った青碧石ならスティーブ・ジョブズが作ったAppleみたいな物。プレミアムが付いて高値で売れるかも!」
『なんじゃと!』
「じょ、冗談です!」
『おお!今のが冗談というやつか?じゃが、ちっとも笑えんぞ』
「そんなことよりそろそろ暗くなってきましたよ。私、今夜のお宿を決めたいのですが…」
『そうじゃな。儂の記憶が正しければ、その角を曲がったところに獅子亭という名の老舗の宿屋があるはずじゃ』
「まだやってますかねぇ…」
私はイルマ様の指示に従って街を歩いた。
やがて二股に分かれた道の角に三階建ての大きな木組みの家があった。
入り口には獅子の頭を模した鉄製の看板が飾られている。
『おおっ、あの獅子の看板!間違いない、獅子亭じゃ!懐かしいのう!』
宿屋の扉を開けると大勢の人たちが酒を飲みながら談笑していた。
私の眼には酒場のように映ったがここが宿屋なのだろう。
宿屋の客たちは、私の姿に気がつくと驚いたような顔をしてヒソヒソとささやきあった。
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