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09 逃亡
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その後オオヤナギは町で冒険者ギルドに登録をした。
王都の門を出て、すぐの所にある森の入口で、水の玉を出す練習をした。これも十メートルの所に出せた。遠くに投げるのは出来なかったが、自分のそばに出したものは近くの木に向かって投げる事が出来た。
そうだと思い、この間収納にいれた石を飛ばしてみた。飛んだが全然、的にあたらない。
ほどほどの所で切り上げてペギーの店に行った。
フードのついたマントが欲しかったのだが、在庫がなかった。
入荷したら取っておくと約束してくれた。
「いいですね、それを的に向かって投げてみましょう」と言う魔法士の言葉にうながされて、ミツルギは水の玉を投げた。
玉はひょろひょろと飛んで行って的の少し手前で落ちた。オオヤナギは後ろから、ミツルギの水の玉に自分の魔力を入れて固めた。
「素晴らしいですね。もう一度」魔法士の言葉に合わせて、ミツルギの作った玉に自分の魔力を入れた。
水の玉は先ほどより速く的に向かった。そして的をかすめた。
何回か繰り返し、速度を増した水の玉は的の真ん中に当たった。
「神子様、素晴らしいです。このまま魔力操作が熟達すると浄化ができるようになります。その前に清浄を試してみられますか?」
王子も神官もうなずいた。
「清浄とはご存知の通り、衣服や体をきれいにします。試してみられますか?」
ミツルギが手の平を上にむけると穏やかな淡い青のモヤがあらわれた。
「もう一度やってみましょう」
穏やかな淡い青の光が、ミツルギを包んだ。まわりがどよめいた。
「神子様、さすがです」と魔法士が、声を震わせて言うと、王子も、
「さすが神子だ。素晴らしい」とミツルギの肩を抱きながら言った。
「今日はここまでに致しましょう」と魔法士が言うと、神官長が
「神子様、神殿にお茶の用意がございます。帰ってからいただきましょう。王子殿下も一緒にいらして下さい」と言った。
珍しく、王子はうなづくと、ミツルギの腰を抱いて、神殿に向かって歩き出した。
『普段はごねるのに珍しいな』と思いながら、オオヤナギも従った。
王都の門を出て、すぐの所にある森の入口で、水の玉を出す練習をした。これも十メートルの所に出せた。遠くに投げるのは出来なかったが、自分のそばに出したものは近くの木に向かって投げる事が出来た。
そうだと思い、この間収納にいれた石を飛ばしてみた。飛んだが全然、的にあたらない。
ほどほどの所で切り上げてペギーの店に行った。
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入荷したら取っておくと約束してくれた。
「いいですね、それを的に向かって投げてみましょう」と言う魔法士の言葉にうながされて、ミツルギは水の玉を投げた。
玉はひょろひょろと飛んで行って的の少し手前で落ちた。オオヤナギは後ろから、ミツルギの水の玉に自分の魔力を入れて固めた。
「素晴らしいですね。もう一度」魔法士の言葉に合わせて、ミツルギの作った玉に自分の魔力を入れた。
水の玉は先ほどより速く的に向かった。そして的をかすめた。
何回か繰り返し、速度を増した水の玉は的の真ん中に当たった。
「神子様、素晴らしいです。このまま魔力操作が熟達すると浄化ができるようになります。その前に清浄を試してみられますか?」
王子も神官もうなずいた。
「清浄とはご存知の通り、衣服や体をきれいにします。試してみられますか?」
ミツルギが手の平を上にむけると穏やかな淡い青のモヤがあらわれた。
「もう一度やってみましょう」
穏やかな淡い青の光が、ミツルギを包んだ。まわりがどよめいた。
「神子様、さすがです」と魔法士が、声を震わせて言うと、王子も、
「さすが神子だ。素晴らしい」とミツルギの肩を抱きながら言った。
「今日はここまでに致しましょう」と魔法士が言うと、神官長が
「神子様、神殿にお茶の用意がございます。帰ってからいただきましょう。王子殿下も一緒にいらして下さい」と言った。
珍しく、王子はうなづくと、ミツルギの腰を抱いて、神殿に向かって歩き出した。
『普段はごねるのに珍しいな』と思いながら、オオヤナギも従った。
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