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18 ルミコのノート
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なんなんだろう?どう考えてもあの人、下手くそなのにと思いながらため息が出た時、
「はい」とルミコが手を上げた。
「はい、わたしは踊りの振り付けをずっと記録していました。最初の日付はそのコジカさんが来る前です。コジカさんが来て振り付けを変えたのも記録しています。これってコジカさんが嘘つきの証拠になると思います」と一気に言った。
「なんですって?」「なんだと?」とコジカさんとミズムラさんが身を乗り出し
「そのノートをよこせ」とおじさんが怒鳴った。
三人に向かってフラッシュが次々と焚かれた。
フラッシュが収まった時、司会者が
「えーーとお嬢さん。わたしが代表してそのノートを見せて貰ってもいいかな? もちろん手に取って見るのではなく、のぞかせて貰う形で」と言うと
「そんなのインチキよ・・・後でいくらでもかけるわ」とコジカさんが言って殴りかかろうとしたが、ミズムラさんが押さえていた。
ルミコがうなづくと司会者はルミコのそばに来て、ルミコがめくるノートを見た。
最初、無表情だった司会者が、ちょっと感動したようになったのは面白かった。最後まで見た司会者は、コジカさんに向かって
「一日目の日付を言えますか?」と尋ねた。
「そんなの、手帳をみるとわかるわ」と言って、手帳を取り出してめくると
「えっと六月の十二日」と答えた。
「その時、教えた振り付けを座ったままでいいですからやってみることは出来ますか?」と司会者が言うと
「出来るわよ。立ってやるわ。負けてられないもの」と言うとコジカさんは口づさみながら踊った。歌がへたなのか踊りがへたなのか、学校に来たときより下手だった。ほんとに下手くそだった。
「えっとと日付がずれてもかまいません。他の部分も踊れますか?」と司会者が言うとコジカさんはちょっと迷ったが
「出来ますわ。馬鹿にしないで」と言った。するとミズムラさんが立ち上がってなにかささやいた。するとコジカさんはじっと立ったまま動かなくなった。どこを見ているかわからない目つきになった。
ミズムラさんは、関係者の一人を見て顎をくいっとした。するとその関係者はすっと近づいて来てコジカさんの腕をぽんぽんと叩いた。
ミズムラさんはおじさんに向かって首を横に振った。
おじさんの様子をみて司会者が
「ここで休憩します。再開時間は追って連絡します。コーヒーと軽食がありますのでご自由にどうぞ」と言った。
司会者はルミコになにかささやいた。ルミコは司会者について出ていこうとしたが、アキラが一緒に行った。わたしたちの学校からはマサトとレイナ、先生とルミコたちが出て行った。
わたしたちは、コーヒーと軽食を遠慮なく食べて飲んでしゃべった。
まわりの取材の人は、なにやら話し合っていたが、一人が
「ねぇ、君たち少しでいいから踊って見てくれない?さっき、念を押されているから写真とかとらないし、だけどみたことない者がいて、見たいんだよ。どうかな?」と言った。
「いいよ、今日は動いてないから動きたかったんだよね。さっきコジカさんが踊った所を踊るよ」とハヤトが言うとわたしたちは
「「いいねぇ」」「わかってるね」「ハヤトくーーん」「おれたちが得意なところだよな」と言いながら並んだ。
音楽を口づさみながら踊っていると、取材の人も一緒に歌ってくれた。そして踊り終わるとたくさん拍手してくれた。
「いやぁこれをコジカさんは指導できないよね」と一人が言うと取材の人は「落ちぶれ・・・」とか言いかけたけど、わたしたちを見て、黙ると
「いやぁ上手いね。町まで取材に行っていいかな」とか言い出したけど
「僕たち返事できないよーー」とハヤトが笑って答えた。
「はい」とルミコが手を上げた。
「はい、わたしは踊りの振り付けをずっと記録していました。最初の日付はそのコジカさんが来る前です。コジカさんが来て振り付けを変えたのも記録しています。これってコジカさんが嘘つきの証拠になると思います」と一気に言った。
「なんですって?」「なんだと?」とコジカさんとミズムラさんが身を乗り出し
「そのノートをよこせ」とおじさんが怒鳴った。
三人に向かってフラッシュが次々と焚かれた。
フラッシュが収まった時、司会者が
「えーーとお嬢さん。わたしが代表してそのノートを見せて貰ってもいいかな? もちろん手に取って見るのではなく、のぞかせて貰う形で」と言うと
「そんなのインチキよ・・・後でいくらでもかけるわ」とコジカさんが言って殴りかかろうとしたが、ミズムラさんが押さえていた。
ルミコがうなづくと司会者はルミコのそばに来て、ルミコがめくるノートを見た。
最初、無表情だった司会者が、ちょっと感動したようになったのは面白かった。最後まで見た司会者は、コジカさんに向かって
「一日目の日付を言えますか?」と尋ねた。
「そんなの、手帳をみるとわかるわ」と言って、手帳を取り出してめくると
「えっと六月の十二日」と答えた。
「その時、教えた振り付けを座ったままでいいですからやってみることは出来ますか?」と司会者が言うと
「出来るわよ。立ってやるわ。負けてられないもの」と言うとコジカさんは口づさみながら踊った。歌がへたなのか踊りがへたなのか、学校に来たときより下手だった。ほんとに下手くそだった。
「えっとと日付がずれてもかまいません。他の部分も踊れますか?」と司会者が言うとコジカさんはちょっと迷ったが
「出来ますわ。馬鹿にしないで」と言った。するとミズムラさんが立ち上がってなにかささやいた。するとコジカさんはじっと立ったまま動かなくなった。どこを見ているかわからない目つきになった。
ミズムラさんは、関係者の一人を見て顎をくいっとした。するとその関係者はすっと近づいて来てコジカさんの腕をぽんぽんと叩いた。
ミズムラさんはおじさんに向かって首を横に振った。
おじさんの様子をみて司会者が
「ここで休憩します。再開時間は追って連絡します。コーヒーと軽食がありますのでご自由にどうぞ」と言った。
司会者はルミコになにかささやいた。ルミコは司会者について出ていこうとしたが、アキラが一緒に行った。わたしたちの学校からはマサトとレイナ、先生とルミコたちが出て行った。
わたしたちは、コーヒーと軽食を遠慮なく食べて飲んでしゃべった。
まわりの取材の人は、なにやら話し合っていたが、一人が
「ねぇ、君たち少しでいいから踊って見てくれない?さっき、念を押されているから写真とかとらないし、だけどみたことない者がいて、見たいんだよ。どうかな?」と言った。
「いいよ、今日は動いてないから動きたかったんだよね。さっきコジカさんが踊った所を踊るよ」とハヤトが言うとわたしたちは
「「いいねぇ」」「わかってるね」「ハヤトくーーん」「おれたちが得意なところだよな」と言いながら並んだ。
音楽を口づさみながら踊っていると、取材の人も一緒に歌ってくれた。そして踊り終わるとたくさん拍手してくれた。
「いやぁこれをコジカさんは指導できないよね」と一人が言うと取材の人は「落ちぶれ・・・」とか言いかけたけど、わたしたちを見て、黙ると
「いやぁ上手いね。町まで取材に行っていいかな」とか言い出したけど
「僕たち返事できないよーー」とハヤトが笑って答えた。
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