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魔法訓練場にて
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魔法の時間にやっていた教師に紐を結びつける練習は、努力のかいあってなんとかできるようになったが、だからなに?って程度だった。だって相手の体を動かすことはとっくにできるしね。
宙に浮く・・・・上にあるものに吸い込んでもらったらどうだろうかと思い、空中に収納を展開するのはどうだろうかと思いついたので、最近は訓練場の真ん中に収納を出現させる練習をしている。
合間に誰かの攻撃を的まで運んであげたりしている。だってね、的に当たると皆喜ぶからね。
先生たちも自分たちの指導が上手く行っていると喜んでいるし、俺もいいことをして気持ちがいい。
それが今日、収納の作り方が上手くなったせいか、生徒の魔法を吸い込んでしまったのだ。
魔法が皆、空に向かい消えてしまったのだ。
先生も驚いたようだったが、全員が的を偶然外したんだろうと思ったようで、よく狙うようにと注意していた。
俺は失敗を反省して、生徒の補助に専念した。ちょっとのことで上手になって行くは凄く楽しい。それにこれって逆をやれば相手を弱くすることだから、いざという時は自分を守れる。
ラムは魔法もうまいというか、そつなくこなす。そして、ちょっかい出して楽しんでいる俺のそばに来ると小声で俺のやっていることを解説するのだ。
「なるほど、彼女は左右のバランスが悪いから狙いが外れるんだね、フレデリックはそこを修正してあげているのか。だけど右手を重くすればいいかも。ブレスレットでも贈ろうかなぁ」
「ラム!魔力って両手を使って練ってる?」
「いや、やってないと思うが、彼女は最初に両手で練った魔力を飛ばせって習ってるね」
「寝るときに右手の力が入りきれてないって事?」
「そうみえる。フレデリックは結果を見て欠点がわかって修正案がわかったみたいだけど、その前の段階がわからないかな。まぁ天才はそういう物だ」
「さすがラムだね。天才は範囲が狭い」
「天才に指導は出来ない」
「俺、ラムがいて良かった」
俺がそう言った時、ラムがにやりと笑い、
「わかっているよ、隠し事があるのは・・・・だけど、私はフレデリックの面倒だけをみたいな。前に面倒をみてた子がいるんだよ。食事を忘れて好きなことに没頭して睡眠も忘れて・・・・部屋を尋ねたら床に倒れているなんて普通で・・・・・天才だった・・・だが彼の素晴らしさは才能じゃないんだ。才能なんて彼のほんの一部。彼はそれは美しかった。見た目も心ばえも。私はいつも仰ぎ見ていた。彼が私に微笑んでくれるときの幸せを」とラムはうつろな眼差しでボソボソ語った。
そんなへんなやつがいたんだ。そいつと魔法のことを語り合いたいと思いながらラムの話しに耳を傾けた。
「食事をさせながら頭をくしゃくしゃとしたり」と言いながら俺の頭をくしゃくしゃしてきた。それは前世でされていたのと同じ感覚で俺はジルフォードの頃を思い出した。
「卵サンドが好きだよね。ジル」
「うん、ラムの所は白身が細かくて黄身ともなじみがいいんだよ・・・・・」不自然に語尾が消えた。
バレてた?俺がおっちょこちょいで死んだ事が・・・・・
『く・く・くるひーーー』俺はラムにぎゅっと抱きしめられていた。
「あージル、もう二度と目の届かない所にはやりません」
さすがラム俺たちのまわりには隠蔽魔法が施され誰も俺たちが演じていいる愁嘆場に気づていない。
「ラム。ラム。ごめんね」
名前を呼んでごめんと言うのは、便利なやり方なのだ。これで大抵の相手は黙る。
「ジル、すまない。嬉しくて・・・・今夜は私の部屋で・・・・話をしよう。ジル。いや、今はフレデリックか・・・・事情は調べたが直接話して欲しい」
俺はうなづいた。ラムは間違いなくあのラムだ。・・・・・・なんで転生できたんや???
宙に浮く・・・・上にあるものに吸い込んでもらったらどうだろうかと思い、空中に収納を展開するのはどうだろうかと思いついたので、最近は訓練場の真ん中に収納を出現させる練習をしている。
合間に誰かの攻撃を的まで運んであげたりしている。だってね、的に当たると皆喜ぶからね。
先生たちも自分たちの指導が上手く行っていると喜んでいるし、俺もいいことをして気持ちがいい。
それが今日、収納の作り方が上手くなったせいか、生徒の魔法を吸い込んでしまったのだ。
魔法が皆、空に向かい消えてしまったのだ。
先生も驚いたようだったが、全員が的を偶然外したんだろうと思ったようで、よく狙うようにと注意していた。
俺は失敗を反省して、生徒の補助に専念した。ちょっとのことで上手になって行くは凄く楽しい。それにこれって逆をやれば相手を弱くすることだから、いざという時は自分を守れる。
ラムは魔法もうまいというか、そつなくこなす。そして、ちょっかい出して楽しんでいる俺のそばに来ると小声で俺のやっていることを解説するのだ。
「なるほど、彼女は左右のバランスが悪いから狙いが外れるんだね、フレデリックはそこを修正してあげているのか。だけど右手を重くすればいいかも。ブレスレットでも贈ろうかなぁ」
「ラム!魔力って両手を使って練ってる?」
「いや、やってないと思うが、彼女は最初に両手で練った魔力を飛ばせって習ってるね」
「寝るときに右手の力が入りきれてないって事?」
「そうみえる。フレデリックは結果を見て欠点がわかって修正案がわかったみたいだけど、その前の段階がわからないかな。まぁ天才はそういう物だ」
「さすがラムだね。天才は範囲が狭い」
「天才に指導は出来ない」
「俺、ラムがいて良かった」
俺がそう言った時、ラムがにやりと笑い、
「わかっているよ、隠し事があるのは・・・・だけど、私はフレデリックの面倒だけをみたいな。前に面倒をみてた子がいるんだよ。食事を忘れて好きなことに没頭して睡眠も忘れて・・・・部屋を尋ねたら床に倒れているなんて普通で・・・・・天才だった・・・だが彼の素晴らしさは才能じゃないんだ。才能なんて彼のほんの一部。彼はそれは美しかった。見た目も心ばえも。私はいつも仰ぎ見ていた。彼が私に微笑んでくれるときの幸せを」とラムはうつろな眼差しでボソボソ語った。
そんなへんなやつがいたんだ。そいつと魔法のことを語り合いたいと思いながらラムの話しに耳を傾けた。
「食事をさせながら頭をくしゃくしゃとしたり」と言いながら俺の頭をくしゃくしゃしてきた。それは前世でされていたのと同じ感覚で俺はジルフォードの頃を思い出した。
「卵サンドが好きだよね。ジル」
「うん、ラムの所は白身が細かくて黄身ともなじみがいいんだよ・・・・・」不自然に語尾が消えた。
バレてた?俺がおっちょこちょいで死んだ事が・・・・・
『く・く・くるひーーー』俺はラムにぎゅっと抱きしめられていた。
「あージル、もう二度と目の届かない所にはやりません」
さすがラム俺たちのまわりには隠蔽魔法が施され誰も俺たちが演じていいる愁嘆場に気づていない。
「ラム。ラム。ごめんね」
名前を呼んでごめんと言うのは、便利なやり方なのだ。これで大抵の相手は黙る。
「ジル、すまない。嬉しくて・・・・今夜は私の部屋で・・・・話をしよう。ジル。いや、今はフレデリックか・・・・事情は調べたが直接話して欲しい」
俺はうなづいた。ラムは間違いなくあのラムだ。・・・・・・なんで転生できたんや???
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