両親も義両親も婚約者も妹に奪われましたが、評判はわたしのものでした

朝山みどり

文字の大きさ
7 / 12

役所にて

しおりを挟む
「婚約破棄したらすぐ結婚式になるのかな?」

「そうです。おなかが目立つとドレスが」と答えると

「それなら婚約破棄の書類を作ってあげよう。素人が作ると抜けがあるし。本職に頼むと金がかかるからね」

「忙しいのに悪いですよ」

「そんなことない。新しい命に罪はないからね」

「「今日来てよかったなぁ。こんなおもしろ・・酷い事が」」「「「まったくなんてことだ」」」「「どこのどいつ」」「「「静かにすぐにわかるから」」」木霊が騒ぐ日だ。


「どなたか証人として署名を」と係員が言うと

「僭越ながらわたしが」と一人進み出て来た。

「よろしければわたしも」ともう一人進み出て来た。

「はい、マリアさんこれで大丈夫あとは相手が署名すれば大丈夫。あなたは自由になります。もう一枚で彼らは幸せになりますね」


「ありがとうございます。ご親切に」と言いながら書類を二枚受け取り、証人になってくれた人。まわりで見守ってくれた人たちにもお礼を言うと涙がこぼれないように目を大きく見開いた。



役所を出ると立ち止まり、ハンカチを目に軽く目にあてた。やりすぎはよくないから一度だけ。



わたしは戻るとショーンを探して書類二枚にサインを貰った。


「マリア、マリア。いないのかい?」とお祖父様の部屋から呼ばれた。

行くと部屋はごったがえしていた。


「おまえ、遺産の事でなにか聞いてる?」とシリウス夫人が言うとわたしが答えるより先に

「うそついてもわかるんだからね」とマギーが睨みつけて来た。


「えーーと、マーチンさんとか」

「それはわかってるよ。それ以外に」

「なら聞いてません」


「あっ」とデイジーが言ったが、本人はあわてて口を押さえている。

「なんでもない」と言うも全員がそこに行った。

「銀行カードだ。全員分ある」とショーンが言いカードを手にとった。

「ここに入金してるってことかな」とデイジーが言った時にはショーンが部屋を出ていた。

「確認して来るからここ片付けて・・・・いやなにか盗るかも・・・・もう帰って」とシリウス夫人は早口で言うと

さきに出た家族を追いかけては小走りで出て行った。



わたしは素直に自宅に帰り、自分の部屋に引っ込むと、新しく結婚式のベールを編み始めた。



手を動かしながら自分の持ち物を見て持っていくものを選んで行った。計画としては家を出るまえにホテルを借りて荷物を少しづつ移動。その日にホテルの荷物を持って乗合馬車に。それから駅のある町に移動して列車に乗って・・・・列車はすぐに出るのに乗ろう。だから行き先は未定。

どこに行こうって考えるのってすごく楽しいと気づいた。

家以外、どこもいい場所なのは確かだけど・・・・






しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

なくなって気付く愛

戒月冷音
恋愛
生まれて死ぬまで…意味があるのかしら?

わたしはただの道具だったということですね。

ふまさ
恋愛
「──ごめん。ぼくと、別れてほしいんだ」  オーブリーは、頭を下げながらそう告げた。  街で一、二を争うほど大きな商会、ビアンコ商会の跡継ぎであるオーブリーの元に嫁いで二年。貴族令嬢だったナタリアにとって、いわゆる平民の暮らしに、最初は戸惑うこともあったが、それでも優しいオーブリーたちに支えられ、この生活が当たり前になろうとしていたときのことだった。  いわく、その理由は。  初恋のリリアンに再会し、元夫に背負わさせた借金を肩代わりすると申し出たら、告白された。ずっと好きだった彼女と付き合いたいから、離縁したいというものだった。  他の男にとられる前に早く別れてくれ。  急かすオーブリーが、ナタリアに告白したのもプロポーズしたのも自分だが、それは父の命令で、家のためだったと明かす。    とどめのように、オーブリーは小さな巾着袋をテーブルに置いた。 「少しだけど、お金が入ってる。ぼくは不倫したわけじゃないから、本来は慰謝料なんて払う必要はないけど……身勝手だという自覚はあるから」 「…………」  手のひらにすっぽりと収まりそうな、小さな巾着袋。リリアンの借金額からすると、天と地ほどの差があるのは明らか。 「…………はっ」  情けなくて、悔しくて。  ナタリアは、涙が出そうになった。

魔法のせいだから許して?

ましろ
恋愛
リーゼロッテの婚約者であるジークハルト王子の突然の心変わり。嫌悪を顕にした眼差し、口を開けば暴言、身に覚えの無い出来事までリーゼのせいにされる。リーゼは学園で孤立し、ジークハルトは美しい女性の手を取り愛おしそうに見つめながら愛を囁く。 どうしてこんなことに?それでもきっと今だけ……そう、自分に言い聞かせて耐えた。でも、そろそろ一年。もう終わらせたい、そう思っていたある日、リーゼは殿下に罵倒され頬を張られ怪我をした。 ──もう無理。王妃様に頼み、なんとか婚約解消することができた。 しかしその後、彼の心変わりは魅了魔法のせいだと分かり…… 魔法のせいなら許せる? 基本ご都合主義。ゆるゆる設定です。

玉の輿を狙う妹から「邪魔しないで!」と言われているので学業に没頭していたら、王子から求婚されました

歌龍吟伶
恋愛
王立学園四年生のリーリャには、一学年下の妹アーシャがいる。 昔から王子様との結婚を夢見ていたアーシャは自分磨きに余念がない可愛いらしい娘で、六年生である第一王子リュカリウスを狙っているらしい。 入学当時から、「私が王子と結婚するんだからね!お姉ちゃんは邪魔しないで!」と言われていたリーリャは学業に専念していた。 その甲斐あってか学年首位となったある日。 「君のことが好きだから」…まさかの告白!

永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~

畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。

妻よりも幼馴染が大事? なら、家と慰謝料はいただきます

佐藤 美奈
恋愛
公爵令嬢セリーヌは、隣国の王子ブラッドと政略結婚を果たし、幼い娘クロエを授かる。結婚後は夫の王領の離宮で暮らし、義王家とも程よい関係を保ち、領民に親しまれながら穏やかな日々を送っていた。 しかし数ヶ月前、ブラッドの幼馴染である伯爵令嬢エミリーが離縁され、娘アリスを連れて実家に戻ってきた。元は豊かな家柄だが、母子は生活に困っていた。 ブラッドは「昔から家族同然だ」として、エミリー母子を城に招き、衣装や馬車を手配し、催しにも同席させ、クロエとアリスを遊ばせるように勧めた。 セリーヌは王太子妃として堪えようとしたが、だんだんと不満が高まる。

虐げられてる私のざまあ記録、ご覧になりますか?

リオール
恋愛
両親に虐げられ 姉に虐げられ 妹に虐げられ そして婚約者にも虐げられ 公爵家が次女、ミレナは何をされてもいつも微笑んでいた。 虐げられてるのに、ひたすら耐えて笑みを絶やさない。 それをいいことに、彼女に近しい者は彼女を虐げ続けていた。 けれど彼らは知らない、誰も知らない。 彼女の笑顔の裏に隠された、彼女が抱える闇を── そして今日も、彼女はひっそりと。 ざまあするのです。 そんな彼女の虐げざまあ記録……お読みになりますか? ===== シリアスダークかと思わせて、そうではありません。虐げシーンはダークですが、ざまあシーンは……まあハチャメチャです。軽いのから重いのまで、スッキリ(?)ざまあ。 細かいことはあまり気にせずお読み下さい。 多分ハッピーエンド。 多分主人公だけはハッピーエンド。 あとは……

助けた青年は私から全てを奪った隣国の王族でした

Karamimi
恋愛
15歳のフローラは、ドミスティナ王国で平和に暮らしていた。そんなフローラは元公爵令嬢。 約9年半前、フェザー公爵に嵌められ国家反逆罪で家族ともども捕まったフローラ。 必死に無実を訴えるフローラの父親だったが、国王はフローラの父親の言葉を一切聞き入れず、両親と兄を処刑。フローラと2歳年上の姉は、国外追放になった。身一つで放り出された幼い姉妹。特に体の弱かった姉は、寒さと飢えに耐えられず命を落とす。 そんな中1人生き残ったフローラは、運よく近くに住む女性の助けを受け、何とか平民として生活していた。 そんなある日、大けがを負った青年を森の中で見つけたフローラ。家に連れて帰りすぐに医者に診せたおかげで、青年は一命を取り留めたのだが… 「どうして俺を助けた!俺はあの場で死にたかったのに!」 そうフローラを怒鳴りつける青年。そんな青年にフローラは 「あなた様がどんな辛い目に合ったのかは分かりません。でも、せっかく助かったこの命、無駄にしてはいけません!」 そう伝え、大けがをしている青年を献身的に看護するのだった。一緒に生活する中で、いつしか2人の間に、恋心が芽生え始めるのだが… 甘く切ない異世界ラブストーリーです。

処理中です...