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side Ω
僕の強くてへたれなアルファ 1
僕は今、猛烈に自分自身に怒っている。
それと同時に時間とともに大きくなる後悔と戦っている。
今こうして僕の腰にみっちりとくっついている男を永遠に失うところだったから。
かさかさの肌とすっかりこけた頬、落ち窪んだ目。すっかり痩せてしまった体。僕が二人の未来のため、ちょっと離れた間に、僕のアルファは僕を諦めて場末のアパートでやつれ果てていた。
ここだけは変わっていない、黒くつややかな髪をそっと撫でると、ふっと一つ息を吐いた。こんなにやつれても吐息に交じるこの男だけの香り。爽やかでスッとしていて、心から落ち着くにおい。この男は僕のものだ。
わかりあえている、と思っていた。あの池のほとりで出会った日からずっと。
あの日。
僕は人の相手に辟易していた。名家と言われる家ばかりが参加するガーデンパーティー。まあその実はお見合い会で、アルファとオメガのマッチングだ。オメガの方が人数的に少ないからアルファたちは抜け目なく声を掛ける。オメガならば誰でも、子供相手にまで張り付いたような笑顔と猫なで声で話しかける有象無象。状況はわかっていたから、誰に対しても同じように笑顔で相手をしていたがいい加減嫌になって、逃げ込んだ庭園の奥にある池に僕は小花を投げ込んでいた。
魚が来るか来ないかなんてどうでもよかった。むしろ僕の投げ込むものを気にもとめず、すいすい泳いでいることにほっとしていた。僕の動きなど関係なく、人間もみんなそうすればいいのに。そう思って花を投げ込んでいたら、突然上から声が降ってきた。
「なにしてんだよ?」
その日始めて聞いた飾らない言葉に驚きつつも、顔も上げずに僕はそのまま小花を投げ込みながら返事を返した。
「お魚、来ないかなぁ。お花は食べないのかな」
ここはパーティー会場の敷地の中だ。そこでこんなことをして良いわけないのはわかっている。だからさっきまでのパーティーで人の相手をしていた時と同じように、可愛らしいことを言っておいた。こんなことを言っておけば、家族以外は誤魔化せるのだ。言いながら内心でため息をついた。
せっかく隠れていたのに見つかるなんて。声からして、僕と同じぐらいの年ぐらいだろう。歳の近い奴らは幼稚で付き合いきれないから相手にしないことにしていた。
「ハハッ。鯉は花や葉っぱにゃこねえよ。こいつらは食べ物はわかるんだよ」
全く、僕を手懐けようとなんてしていない言葉に、僕はハッとして顔を上げた。僕と同じような、少しかしこまった服。僕と同じようにここにつれてこられた子どもだろう。そう見立てつつ、相手のその容姿に釘付けになった。つややかな黒髪、子どもなのに彫刻のように彫りの深い顔。僕より明らかに背が高いがっしりした体。すべてが整っていた。
「僕に、普通に話してくれるの?パーティー、やだ。みんな、すごくやだ。なんかやだ。やさしいけど気持ち悪い」
どこにいっても、壊れ物のように扱われてきた。僕はそんな扱いを受ける立場なのだということは知っていた。可愛く振る舞っていたら優しくしてもらえる。でもそんな扱いをずっとされていると、ものすごく疲れるのだ。首を傾げつつ聞いていた彼は意味がわかったような顔をしている…というか、そこで僕はさらに驚いた。わかってくれる?!僕の気持ちが、家族やうちの使用人以外で?!
「でも君は、違う。ふつう。ねえなんて名前?ずっと一緒にいて?あっ、僕はスイ。翡翠って宝石の、スイだよ」
名前の由来なんて普段は言わないのに、なんだか彼には知って欲しくなって付け加えた。この機を、逃すまいと夢中で彼の手を掴み、引っ張った途端に爽やかなにおいを感じた。ミントとは違うのに爽やかで(僕はミントが苦手だ)、体の隅々まですっとする香り。それで、この子はアルファなんだ、とわかった。
そのまま、僕達は話し込んだ。彼の名前は裕吾だと教えてくれた。好きな絵本やアニメの話、好きなおもちゃの話。一方的に僕がどんどん話しているのに、びっくりもしないし、僕の話すこと全てを彼も知っていた。ポケットに入っている飴玉を渡すと僕と一緒に食べてくれた。話を聞きながら、時折見せる笑顔がかっこよくて、僕は完全に舞い上がった。
どれぐらい時が過ぎていたのだろう。気がつけば僕を探す父の声がして、僕は我に返った。
「ああ楽しかった…こんな楽しかったの初めて。僕、君とケッコンしたいな」
こんなにぴったりくる彼を離したくなかった。ずっと、ずっと一緒にいたい。僕はオメガで、彼は多分アルファ。僕達は結婚出来るのだ。
「いいよ。君とならいっしょにいたい」
笑顔で、さっぱりと即答してくれた。これで彼は僕のアルファだ。これでこの子とずっといっしょにいられる。
「じゃ約束ね。嘘ついたらーうふふふっ、針千本のーますっ」
互いの小指を絡めて約束を交わし、僕は上機嫌で父の元へと戻った。
これが僕達のスタートだった。
彼と僕の関係はトントン拍子で、僕の思うように進んだ。そもそも親同士では僕達を会わせてみようという話もあったとか。まだ小さいから、ということで婚約関係は結ばず、仲の良い友人として同じ幼稚園に通い、同じ学校に通った。家も近所だから学校の行きも帰りも一緒。裕吾の家に自由に出入りできる許可をもらってからは毎日のように遊びに行った。
裕吾とともにいる時間はどんな時でも素晴らしかった。外で遊んでも、一緒に勉強をしてもがっかりすることなんて一度もない。僕達は二枚貝の片割れのように、お互いだけがお互いにぴったりとはまる唯一無二の相方としてあり続けるのだと思っていた。関係を変えざるを得なくなったのは、十二歳時の第二性検査の後からだ。
僕は検査なんかしなくても疑いようもなくどこから見てもオメガだったし、実際検査結果もそう。ただ、これまでただ推定アルファということだった裕吾は極めて強い上位アルファであるとわかった。検査結果を元にクラスが分かれてしまった裕吾の周りには、似たような属性のアルファばかり。体が大きくて優秀だけど一癖も二癖もありそうな奴ら。そしてそれに群がってあわよくば番に、なんて考えているオメガの子たち。裕吾は群れるタイプではない。たいてい一人で過ごしていたが、間にいる人達がすごくて近づこうにも近寄れない。
僕と裕吾の間にはそんな壁があって、まず物理で簡単に近づけなくなってしまった。そして裕吾は突き抜けて優秀で、何をしてもトップ。僕だって成績は上位だけど、ただそれだけだ。僕があの新井裕吾に並べるものなんてなにもない。僕がいることで、僕の大切なアルファの足を引っ張ることになってしまったら。そう考えると余計に近寄れなかった。
程なくして来た僕の初ヒートも、また裕吾との間に距離を生んだ。初ヒートの平均年齢よりも随分と早かった。強いアルファと発情期の来たオメガ。事故になればお互いそれで終わりだ。そして二人とも日の当たる道から少し外れた一生を歩いていくことになってしまう。万が一の事故を避けるために、今までのように裕吾と遊べなくなった上に連絡を取ることまで禁じられてしまって、僕はオメガとして成熟が早い、健やかな自分の体を少し呪った。僕は裕吾と学校帰りに寄り道して遊んだりしたかったのに。メッセージアプリでスタ連とかしてみたかったのに。
中学から高校と進んでも裕吾はいつも高みで輝いていた。孤高の僕だけのアルファ。僕が僕のアルファと並び立つために出来ることはなんなのか、考える日々が始まった。子供の頃から笑顔と愛嬌で培った人脈を活かしてなんとか生徒会長となっても差は埋まらない。
悩んだ末に卒業後、僕は海外のオメガのみの大学兼フィニッシングスクールに行くことにした。学位も取れるし、社交に必要な全てが身につく。そこを卒業した者は錚々たる面々ばかり。日本からも海外の王族に嫁いだ人もいるし皆が皆、極上のオメガとして一目を置かれるようになる。父に聞けば、裕吾の結婚は少なくとも大学卒業後だという。だったら。最高級のオメガになって戻って、誰にも文句は言わせない。
僕は僕の決断に戸惑っている両親を尻目に自分でどんどん手続きを済ませた。そして卒業式を待たず、単身日本を発った。淋しさに心が折れないように、すがってしまわないように、スマホは置いて、最低限の連絡先だけを持って。
それと同時に時間とともに大きくなる後悔と戦っている。
今こうして僕の腰にみっちりとくっついている男を永遠に失うところだったから。
かさかさの肌とすっかりこけた頬、落ち窪んだ目。すっかり痩せてしまった体。僕が二人の未来のため、ちょっと離れた間に、僕のアルファは僕を諦めて場末のアパートでやつれ果てていた。
ここだけは変わっていない、黒くつややかな髪をそっと撫でると、ふっと一つ息を吐いた。こんなにやつれても吐息に交じるこの男だけの香り。爽やかでスッとしていて、心から落ち着くにおい。この男は僕のものだ。
わかりあえている、と思っていた。あの池のほとりで出会った日からずっと。
あの日。
僕は人の相手に辟易していた。名家と言われる家ばかりが参加するガーデンパーティー。まあその実はお見合い会で、アルファとオメガのマッチングだ。オメガの方が人数的に少ないからアルファたちは抜け目なく声を掛ける。オメガならば誰でも、子供相手にまで張り付いたような笑顔と猫なで声で話しかける有象無象。状況はわかっていたから、誰に対しても同じように笑顔で相手をしていたがいい加減嫌になって、逃げ込んだ庭園の奥にある池に僕は小花を投げ込んでいた。
魚が来るか来ないかなんてどうでもよかった。むしろ僕の投げ込むものを気にもとめず、すいすい泳いでいることにほっとしていた。僕の動きなど関係なく、人間もみんなそうすればいいのに。そう思って花を投げ込んでいたら、突然上から声が降ってきた。
「なにしてんだよ?」
その日始めて聞いた飾らない言葉に驚きつつも、顔も上げずに僕はそのまま小花を投げ込みながら返事を返した。
「お魚、来ないかなぁ。お花は食べないのかな」
ここはパーティー会場の敷地の中だ。そこでこんなことをして良いわけないのはわかっている。だからさっきまでのパーティーで人の相手をしていた時と同じように、可愛らしいことを言っておいた。こんなことを言っておけば、家族以外は誤魔化せるのだ。言いながら内心でため息をついた。
せっかく隠れていたのに見つかるなんて。声からして、僕と同じぐらいの年ぐらいだろう。歳の近い奴らは幼稚で付き合いきれないから相手にしないことにしていた。
「ハハッ。鯉は花や葉っぱにゃこねえよ。こいつらは食べ物はわかるんだよ」
全く、僕を手懐けようとなんてしていない言葉に、僕はハッとして顔を上げた。僕と同じような、少しかしこまった服。僕と同じようにここにつれてこられた子どもだろう。そう見立てつつ、相手のその容姿に釘付けになった。つややかな黒髪、子どもなのに彫刻のように彫りの深い顔。僕より明らかに背が高いがっしりした体。すべてが整っていた。
「僕に、普通に話してくれるの?パーティー、やだ。みんな、すごくやだ。なんかやだ。やさしいけど気持ち悪い」
どこにいっても、壊れ物のように扱われてきた。僕はそんな扱いを受ける立場なのだということは知っていた。可愛く振る舞っていたら優しくしてもらえる。でもそんな扱いをずっとされていると、ものすごく疲れるのだ。首を傾げつつ聞いていた彼は意味がわかったような顔をしている…というか、そこで僕はさらに驚いた。わかってくれる?!僕の気持ちが、家族やうちの使用人以外で?!
「でも君は、違う。ふつう。ねえなんて名前?ずっと一緒にいて?あっ、僕はスイ。翡翠って宝石の、スイだよ」
名前の由来なんて普段は言わないのに、なんだか彼には知って欲しくなって付け加えた。この機を、逃すまいと夢中で彼の手を掴み、引っ張った途端に爽やかなにおいを感じた。ミントとは違うのに爽やかで(僕はミントが苦手だ)、体の隅々まですっとする香り。それで、この子はアルファなんだ、とわかった。
そのまま、僕達は話し込んだ。彼の名前は裕吾だと教えてくれた。好きな絵本やアニメの話、好きなおもちゃの話。一方的に僕がどんどん話しているのに、びっくりもしないし、僕の話すこと全てを彼も知っていた。ポケットに入っている飴玉を渡すと僕と一緒に食べてくれた。話を聞きながら、時折見せる笑顔がかっこよくて、僕は完全に舞い上がった。
どれぐらい時が過ぎていたのだろう。気がつけば僕を探す父の声がして、僕は我に返った。
「ああ楽しかった…こんな楽しかったの初めて。僕、君とケッコンしたいな」
こんなにぴったりくる彼を離したくなかった。ずっと、ずっと一緒にいたい。僕はオメガで、彼は多分アルファ。僕達は結婚出来るのだ。
「いいよ。君とならいっしょにいたい」
笑顔で、さっぱりと即答してくれた。これで彼は僕のアルファだ。これでこの子とずっといっしょにいられる。
「じゃ約束ね。嘘ついたらーうふふふっ、針千本のーますっ」
互いの小指を絡めて約束を交わし、僕は上機嫌で父の元へと戻った。
これが僕達のスタートだった。
彼と僕の関係はトントン拍子で、僕の思うように進んだ。そもそも親同士では僕達を会わせてみようという話もあったとか。まだ小さいから、ということで婚約関係は結ばず、仲の良い友人として同じ幼稚園に通い、同じ学校に通った。家も近所だから学校の行きも帰りも一緒。裕吾の家に自由に出入りできる許可をもらってからは毎日のように遊びに行った。
裕吾とともにいる時間はどんな時でも素晴らしかった。外で遊んでも、一緒に勉強をしてもがっかりすることなんて一度もない。僕達は二枚貝の片割れのように、お互いだけがお互いにぴったりとはまる唯一無二の相方としてあり続けるのだと思っていた。関係を変えざるを得なくなったのは、十二歳時の第二性検査の後からだ。
僕は検査なんかしなくても疑いようもなくどこから見てもオメガだったし、実際検査結果もそう。ただ、これまでただ推定アルファということだった裕吾は極めて強い上位アルファであるとわかった。検査結果を元にクラスが分かれてしまった裕吾の周りには、似たような属性のアルファばかり。体が大きくて優秀だけど一癖も二癖もありそうな奴ら。そしてそれに群がってあわよくば番に、なんて考えているオメガの子たち。裕吾は群れるタイプではない。たいてい一人で過ごしていたが、間にいる人達がすごくて近づこうにも近寄れない。
僕と裕吾の間にはそんな壁があって、まず物理で簡単に近づけなくなってしまった。そして裕吾は突き抜けて優秀で、何をしてもトップ。僕だって成績は上位だけど、ただそれだけだ。僕があの新井裕吾に並べるものなんてなにもない。僕がいることで、僕の大切なアルファの足を引っ張ることになってしまったら。そう考えると余計に近寄れなかった。
程なくして来た僕の初ヒートも、また裕吾との間に距離を生んだ。初ヒートの平均年齢よりも随分と早かった。強いアルファと発情期の来たオメガ。事故になればお互いそれで終わりだ。そして二人とも日の当たる道から少し外れた一生を歩いていくことになってしまう。万が一の事故を避けるために、今までのように裕吾と遊べなくなった上に連絡を取ることまで禁じられてしまって、僕はオメガとして成熟が早い、健やかな自分の体を少し呪った。僕は裕吾と学校帰りに寄り道して遊んだりしたかったのに。メッセージアプリでスタ連とかしてみたかったのに。
中学から高校と進んでも裕吾はいつも高みで輝いていた。孤高の僕だけのアルファ。僕が僕のアルファと並び立つために出来ることはなんなのか、考える日々が始まった。子供の頃から笑顔と愛嬌で培った人脈を活かしてなんとか生徒会長となっても差は埋まらない。
悩んだ末に卒業後、僕は海外のオメガのみの大学兼フィニッシングスクールに行くことにした。学位も取れるし、社交に必要な全てが身につく。そこを卒業した者は錚々たる面々ばかり。日本からも海外の王族に嫁いだ人もいるし皆が皆、極上のオメガとして一目を置かれるようになる。父に聞けば、裕吾の結婚は少なくとも大学卒業後だという。だったら。最高級のオメガになって戻って、誰にも文句は言わせない。
僕は僕の決断に戸惑っている両親を尻目に自分でどんどん手続きを済ませた。そして卒業式を待たず、単身日本を発った。淋しさに心が折れないように、すがってしまわないように、スマホは置いて、最低限の連絡先だけを持って。
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