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第6章 ダンジョンから始まる世界交流
第296話 第3王妃
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「お前達を呼んだのは他でもない、そろそろ第3王妃を決めようと思ってな」
執務室に呼ばれた4人、魔法兵長、都市開発長、内政・人事、ハイエルフは、目を大きく見開いて修斗の机の前まで詰め寄った。
「遂にアタシの番なんですね! ああ、どれだけ待ちわびた事か!」
「第2王妃から少し間が空いていましたからね、少し諦めていたところでした」
「ヤット、ワタシたちの番なのデスネ!」
「う、うむ、ハイエルフと人との結婚だから、きっと長老たちも喜んでくれるでしょう!」
それぞれが待ち望んでいたらしく、ようやく妃と名乗る事が出来るという期待で一杯だ。
しかし一度まったがかかる。
「落ち着けお前達。第3王妃だがな? これからは3人ずつ嫁にしようと思っている。だからお前達の中から3人を選ぶんだが……実はもう決まっている」
3人、しかし今いるのは4人なので、1人が外れる事になる。
しかしどうやら4人は予想していたらしく、思ったよりも慌てていない。
「ああ、やはりそうでしたかシュウト殿。では私は次回に期待してよろしいのですね?」
カーリンが少しうな垂れて、諦めたように静かな声でしゃべっている。
重鎮の中で“次の嫁は誰なのか”談議が行われており、第3王妃は3人、第4王妃は4人となるか、それとも3人で行くか、というのが話題の中心だった。
第3王妃が3人の場合、9人の悪夢の騎士から選ばれるのは誰かと考えた場合、どう考えても功績の少ないカーリンが外れる事になる。
そしてその予想は当たっていた。
「そうだな、お前は第4王妃になるから、次は確定だ。その時まで待っていろ」
「わかりました。約束して頂けるのならば、今しばらく待つとしましょう」
第4王妃が確定と聞いて、表情が明るくなるカーリン。
しかし少しは残念なようで、第3王妃確定の3人の会話には入れないようだ。
「お前達との結婚式だが、お前達がやりたいような式にしたらいい。3回目だからとマンネリにならないように、俺を飽きさせないようにしろよ?」
「もちろんです! ずっと考えていた事がありますから、是非楽しみにしていてください!」
「お任せを。必ずや満足のいく式にしてみせましょう」
「ダイジョウブです! ワタシに任せてくだサイ!」
3人ともやりたい式があるようで、その目はとても輝いている。
さて、放置されている人物が1人いる。
「しゅ、シュウト? ウチは? ウチと結婚しないの?」
アイン・アール首長国の第3王女、フィルヤールだ。
腹を撫でられただけでイッてしまうほど感じやすく、しかも男性経験というか、男とまともに付き合った事すらない女だが、結婚願望はあるようだ。
「なぜお前と結婚すると思ったんだ?」
「だ、だって、ウチの体を確かめたんでしょ?」
「ああ、感じやすかったな」
「じゃあOKなんじゃないの!?」
「それだけで結婚するはずがないだろうが。少しは考えろ」
「そうですよフィルヤールさん! シュウト君との結婚には順番があるんです! 私だってまだなのに、自分だけ結婚できるなんて思ったらダメですよ!」
アイカは怒り心頭だ。
第3王妃となる3人やカーリンが第4王妃確定なのは納得がいくが、恐らく第4王妃には自分も選ばれると予想しているにもかかわらず、来たなりのフィルヤールは体を重ねる事すら無く王妃になろうとしている。
それが我慢できないようだ。
「アイカ!? アイカはウチを応援してくれるって言ったじゃん!」
「応援はしますよ? アイン・アール首長国の第3王女として、シュウト君と仲良くなるのは全然かまわないの。でも結婚は別! 私だって頑張ってるんだから!」
「え~!? アイカ待ってよ~、ウチはシュウトと結婚したいの~」
「今はシュウト君の女で我慢して! ていうか、シュウト君の女ってだけでも最難関なんだからね!?」
「……そなの?」
「そうなの! 各国のお姫様が放置されるくらいなんだから」
「ウチ、お姫様でも3番めなんだけど?」
「じゃあもっと大変ね」
「アイカぁ~!」
「だから結婚どころかシュウト君に気に入られるだけでも凄いんだよ? だから今は諦めて」
フィルヤールは大げさに泣いて見せるものの、フィルヤールが結婚する順番が来るかどうかも怪しい所だろう。
修人に対する功績で考えるならば、今のところ候補にすら入っていないのだから。
いや、勝手に来て勝手に騒いでいるだけだから、マイナスかもしれない。
「抱いてもいない女を、嫁にするはずがないだろうが。女に困っていないから、面倒なら帰れ」
「じゃあ抱いて」
「今晩な」
「うん、待ってるね!」
このフィルヤールという女、めげたかと思ったらいきなり元気になった。
前向きと言えば前向きだが、能天気なだけかもしれない。
執務室に呼ばれた4人、魔法兵長、都市開発長、内政・人事、ハイエルフは、目を大きく見開いて修斗の机の前まで詰め寄った。
「遂にアタシの番なんですね! ああ、どれだけ待ちわびた事か!」
「第2王妃から少し間が空いていましたからね、少し諦めていたところでした」
「ヤット、ワタシたちの番なのデスネ!」
「う、うむ、ハイエルフと人との結婚だから、きっと長老たちも喜んでくれるでしょう!」
それぞれが待ち望んでいたらしく、ようやく妃と名乗る事が出来るという期待で一杯だ。
しかし一度まったがかかる。
「落ち着けお前達。第3王妃だがな? これからは3人ずつ嫁にしようと思っている。だからお前達の中から3人を選ぶんだが……実はもう決まっている」
3人、しかし今いるのは4人なので、1人が外れる事になる。
しかしどうやら4人は予想していたらしく、思ったよりも慌てていない。
「ああ、やはりそうでしたかシュウト殿。では私は次回に期待してよろしいのですね?」
カーリンが少しうな垂れて、諦めたように静かな声でしゃべっている。
重鎮の中で“次の嫁は誰なのか”談議が行われており、第3王妃は3人、第4王妃は4人となるか、それとも3人で行くか、というのが話題の中心だった。
第3王妃が3人の場合、9人の悪夢の騎士から選ばれるのは誰かと考えた場合、どう考えても功績の少ないカーリンが外れる事になる。
そしてその予想は当たっていた。
「そうだな、お前は第4王妃になるから、次は確定だ。その時まで待っていろ」
「わかりました。約束して頂けるのならば、今しばらく待つとしましょう」
第4王妃が確定と聞いて、表情が明るくなるカーリン。
しかし少しは残念なようで、第3王妃確定の3人の会話には入れないようだ。
「お前達との結婚式だが、お前達がやりたいような式にしたらいい。3回目だからとマンネリにならないように、俺を飽きさせないようにしろよ?」
「もちろんです! ずっと考えていた事がありますから、是非楽しみにしていてください!」
「お任せを。必ずや満足のいく式にしてみせましょう」
「ダイジョウブです! ワタシに任せてくだサイ!」
3人ともやりたい式があるようで、その目はとても輝いている。
さて、放置されている人物が1人いる。
「しゅ、シュウト? ウチは? ウチと結婚しないの?」
アイン・アール首長国の第3王女、フィルヤールだ。
腹を撫でられただけでイッてしまうほど感じやすく、しかも男性経験というか、男とまともに付き合った事すらない女だが、結婚願望はあるようだ。
「なぜお前と結婚すると思ったんだ?」
「だ、だって、ウチの体を確かめたんでしょ?」
「ああ、感じやすかったな」
「じゃあOKなんじゃないの!?」
「それだけで結婚するはずがないだろうが。少しは考えろ」
「そうですよフィルヤールさん! シュウト君との結婚には順番があるんです! 私だってまだなのに、自分だけ結婚できるなんて思ったらダメですよ!」
アイカは怒り心頭だ。
第3王妃となる3人やカーリンが第4王妃確定なのは納得がいくが、恐らく第4王妃には自分も選ばれると予想しているにもかかわらず、来たなりのフィルヤールは体を重ねる事すら無く王妃になろうとしている。
それが我慢できないようだ。
「アイカ!? アイカはウチを応援してくれるって言ったじゃん!」
「応援はしますよ? アイン・アール首長国の第3王女として、シュウト君と仲良くなるのは全然かまわないの。でも結婚は別! 私だって頑張ってるんだから!」
「え~!? アイカ待ってよ~、ウチはシュウトと結婚したいの~」
「今はシュウト君の女で我慢して! ていうか、シュウト君の女ってだけでも最難関なんだからね!?」
「……そなの?」
「そうなの! 各国のお姫様が放置されるくらいなんだから」
「ウチ、お姫様でも3番めなんだけど?」
「じゃあもっと大変ね」
「アイカぁ~!」
「だから結婚どころかシュウト君に気に入られるだけでも凄いんだよ? だから今は諦めて」
フィルヤールは大げさに泣いて見せるものの、フィルヤールが結婚する順番が来るかどうかも怪しい所だろう。
修人に対する功績で考えるならば、今のところ候補にすら入っていないのだから。
いや、勝手に来て勝手に騒いでいるだけだから、マイナスかもしれない。
「抱いてもいない女を、嫁にするはずがないだろうが。女に困っていないから、面倒なら帰れ」
「じゃあ抱いて」
「今晩な」
「うん、待ってるね!」
このフィルヤールという女、めげたかと思ったらいきなり元気になった。
前向きと言えば前向きだが、能天気なだけかもしれない。
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