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第7章 改変された世界
第315話 踊り子・キャロル
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国境を越えて最初の街、そこで受付を終わらせて門をくぐると石造りの建物が立ち並び、人々が大勢行きかっていた。
高い防壁に囲まれているが、街が広いため圧迫感もない。
「この街は兵士が多いわね。冒険者の数は……少なめ?」
「それはそうだよキャロライン。この国は冒険者の扱いがあまり良くないと評判なのだからね」
「国境の防衛は兵士しか参加しないのかしら」
「ある意味正解かもしれないが、遊撃隊として冒険者が居ないのは、総兵数の減少につながるな」
「きっと兵士の訓練に抜かりが無いのでしょう! 国に忠誠を誓う兵士の方が、士気が上がりやすいはずですから!」
魔道車の中から街中を見ているが、街中は武装した兵士が多く、防壁の上にも規則正しく兵士が並んでいる。
規律が取れているというのは士気の高さにもつながる。
冒険者は命令をしたら忠実に実行し、金銭によっては命を懸けて戦う。
だが武装はバラバラなため、乱戦になると敵味方の区別が瞬間的に出来ない。
間違って味方の冒険者を殺しでもしたら、士気はもちろん疑心暗鬼にとらわれてしまう。
そうなったら戦いどころではなくなるのだ。
「あ! ねぇねぇあそこ! あのお店に行ってみたいわ!」
ティナがはしゃいで指さす先はアクセサリーショップ。
髪飾りやネックレスなどがキレイに陳列されている。
「では魔道車を宿に預けてから見に行きましょう」
キャロラインに言われて魔道車は高そうな宿に入る。
宿に魔道車を預けた後は2手に分かれ、片方は踊り子を見に行く事にした。
ラグナ、ティナ、バーバラ、ナターシャ組はアクセサリーショップへ、キャロライン、フローレンス、キャシーは踊り子がいる店へと向かう。
凄い踊り子がいるという店は街の中心近くにあるが、通りを2本ほど入った場所にあった。
怪しい店ではない様だが、看板の横に『大きさに100%自信あり!』と書かれている。
思ったよりもしっかりした木造の店に入ると、地下へと続く階段があり、それを降りていくと更に扉があった。
扉を開けると中は薄暗く、静かだが少し官能的な曲が流れている。
そして舞台の上だけが明るく、ステージでは数名の踊り子がダンスを披露している。
「……一応ダンスをしているわね」
「キャロライン? 本当はエッチはダンスを想像していたね?」
「十分エッチだと思うけど?」
ステージで踊る女性の服装は、ビキニというのも失礼なほどに布が小さく、激しい動きをしたら絶対にずれて見えるような姿だ。
そして大きさに自信がると書いてあった通り、全員が巨乳だった。
踊りながら長い木の棒を谷間に挟んだり、胸を上下左右に揺らす動きをし、腕で寄せたかと思うと持ち上げて落とす、といった動きがダンスに含まれている。
暗くて見えなかったが、昼間だというのに客席にはそれなりの人数がおり、繁盛している店だというのがわかる。
しかしステージ上に知った顔はないので、凄い踊り子というのはまだ登場していないのだろうか。
空いている席に座ると店員が静かに現れて注文を聞く。
飲み物を注文すると奥に戻り、ロウソク1本だけが置かれたテーブルにグラスが3つ運ばれた。
「まだいないのかしら」
「そうだね、キャロルだとしたら胸の大きさはもっと上だから、一目でわかるはずさ」
「いや、そこは顔で判断しようよ」
飲み物を口にしながらダンスを見ていると、音楽が少し変わった。
ステージの照明も切り替わり、薄い赤、ピンク色っぽくなる。
ステージ脇からつま先立ちほどのハイヒールを履いて、ワザと音をたてて乱暴に歩いて入ってくる女性……間違いなくキャロルだった。
衣装は必要な部分しか隠さないビキニだが、乳首には紐のふさが付き、下半身は半透明のパレオを巻いている。
肌は薄い褐色、癖っ毛で桃色の髪は程よく広がり肩より少し長く、左右の眼の色は青と緑。腕と腹に小さな刺青があり、何より目を引くのは巨大ともいえる胸だ。片方だけでも自らの顔よりも大きいが、張りがあるため垂れていない。
胸をブルンブルン揺らして歩いていると、それだけで観客が金をステージに投げ出す。
金を拾おうとして前かがみになると更に金が投げられて、体を起こした時には大きな谷間に何枚ものコインが乗っていた。
その後はダンスを披露するのだが、ステータスが高いおかげか他の踊り子とは一味も二味も違うダンスだった。
しかし3人が見ていたのはそこではなく、首にはめられた奴隷の首輪だった。
キャロルは基本的におとなしく人畜無害だ。
それが奴隷になるなど一体何があったのだろうか。
ステージが終わり、キャロルに会うべく3人は席を立つ。
「一体どうしたというのかしら」
「おかしいね、キャロルは9人の悪夢の騎士の時でも、シュウト様の命令以外では乱暴は振るう事は無かったし、悪事に手を貸す事もなかった」
「かといってキャロルが騙されたとも考えにくいね」
店長らしき男にキャロルとの面会を申し込むのだが、店長は困った顔をして誰かを呼びに行くと、1人の男を連れて来た。
「あなた方は? キャロルに会わせる事は出来ない。アレは犯罪者として私が買ったものだからな」
高い防壁に囲まれているが、街が広いため圧迫感もない。
「この街は兵士が多いわね。冒険者の数は……少なめ?」
「それはそうだよキャロライン。この国は冒険者の扱いがあまり良くないと評判なのだからね」
「国境の防衛は兵士しか参加しないのかしら」
「ある意味正解かもしれないが、遊撃隊として冒険者が居ないのは、総兵数の減少につながるな」
「きっと兵士の訓練に抜かりが無いのでしょう! 国に忠誠を誓う兵士の方が、士気が上がりやすいはずですから!」
魔道車の中から街中を見ているが、街中は武装した兵士が多く、防壁の上にも規則正しく兵士が並んでいる。
規律が取れているというのは士気の高さにもつながる。
冒険者は命令をしたら忠実に実行し、金銭によっては命を懸けて戦う。
だが武装はバラバラなため、乱戦になると敵味方の区別が瞬間的に出来ない。
間違って味方の冒険者を殺しでもしたら、士気はもちろん疑心暗鬼にとらわれてしまう。
そうなったら戦いどころではなくなるのだ。
「あ! ねぇねぇあそこ! あのお店に行ってみたいわ!」
ティナがはしゃいで指さす先はアクセサリーショップ。
髪飾りやネックレスなどがキレイに陳列されている。
「では魔道車を宿に預けてから見に行きましょう」
キャロラインに言われて魔道車は高そうな宿に入る。
宿に魔道車を預けた後は2手に分かれ、片方は踊り子を見に行く事にした。
ラグナ、ティナ、バーバラ、ナターシャ組はアクセサリーショップへ、キャロライン、フローレンス、キャシーは踊り子がいる店へと向かう。
凄い踊り子がいるという店は街の中心近くにあるが、通りを2本ほど入った場所にあった。
怪しい店ではない様だが、看板の横に『大きさに100%自信あり!』と書かれている。
思ったよりもしっかりした木造の店に入ると、地下へと続く階段があり、それを降りていくと更に扉があった。
扉を開けると中は薄暗く、静かだが少し官能的な曲が流れている。
そして舞台の上だけが明るく、ステージでは数名の踊り子がダンスを披露している。
「……一応ダンスをしているわね」
「キャロライン? 本当はエッチはダンスを想像していたね?」
「十分エッチだと思うけど?」
ステージで踊る女性の服装は、ビキニというのも失礼なほどに布が小さく、激しい動きをしたら絶対にずれて見えるような姿だ。
そして大きさに自信がると書いてあった通り、全員が巨乳だった。
踊りながら長い木の棒を谷間に挟んだり、胸を上下左右に揺らす動きをし、腕で寄せたかと思うと持ち上げて落とす、といった動きがダンスに含まれている。
暗くて見えなかったが、昼間だというのに客席にはそれなりの人数がおり、繁盛している店だというのがわかる。
しかしステージ上に知った顔はないので、凄い踊り子というのはまだ登場していないのだろうか。
空いている席に座ると店員が静かに現れて注文を聞く。
飲み物を注文すると奥に戻り、ロウソク1本だけが置かれたテーブルにグラスが3つ運ばれた。
「まだいないのかしら」
「そうだね、キャロルだとしたら胸の大きさはもっと上だから、一目でわかるはずさ」
「いや、そこは顔で判断しようよ」
飲み物を口にしながらダンスを見ていると、音楽が少し変わった。
ステージの照明も切り替わり、薄い赤、ピンク色っぽくなる。
ステージ脇からつま先立ちほどのハイヒールを履いて、ワザと音をたてて乱暴に歩いて入ってくる女性……間違いなくキャロルだった。
衣装は必要な部分しか隠さないビキニだが、乳首には紐のふさが付き、下半身は半透明のパレオを巻いている。
肌は薄い褐色、癖っ毛で桃色の髪は程よく広がり肩より少し長く、左右の眼の色は青と緑。腕と腹に小さな刺青があり、何より目を引くのは巨大ともいえる胸だ。片方だけでも自らの顔よりも大きいが、張りがあるため垂れていない。
胸をブルンブルン揺らして歩いていると、それだけで観客が金をステージに投げ出す。
金を拾おうとして前かがみになると更に金が投げられて、体を起こした時には大きな谷間に何枚ものコインが乗っていた。
その後はダンスを披露するのだが、ステータスが高いおかげか他の踊り子とは一味も二味も違うダンスだった。
しかし3人が見ていたのはそこではなく、首にはめられた奴隷の首輪だった。
キャロルは基本的におとなしく人畜無害だ。
それが奴隷になるなど一体何があったのだろうか。
ステージが終わり、キャロルに会うべく3人は席を立つ。
「一体どうしたというのかしら」
「おかしいね、キャロルは9人の悪夢の騎士の時でも、シュウト様の命令以外では乱暴は振るう事は無かったし、悪事に手を貸す事もなかった」
「かといってキャロルが騙されたとも考えにくいね」
店長らしき男にキャロルとの面会を申し込むのだが、店長は困った顔をして誰かを呼びに行くと、1人の男を連れて来た。
「あなた方は? キャロルに会わせる事は出来ない。アレは犯罪者として私が買ったものだからな」
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