お一人様冒険記(6人パーティー)~ゲームシステムに縛られてるけど嫁を見つけてハッピーになって見せる!~

内海

文字の大きさ
45 / 71
第2章

42.魔法訓練・実戦

しおりを挟む
 そしてある日、実技のため湖の前に来た。いつも通りアタシはベンチに座ってリアに魔法を撃たせるためだ。

「今日は第三グループのファイヤーボールを使うよ。今日もポーションが無くなるまでガンガン使いまくりな」

「分かりました! ヴァス・フラム!」

 最初は略式営巣りゃくしきえいしょうで二十発は飛んできたかね。それ以降は魔法名で撃ってきた。いいねぇ覚えが良い子は好きだよ。

 ……ん? ちょっと待ちな、リアはポーションを飲んだかい? いや空き瓶は出てない、休まず二十発以上のファイヤーボールを使ったのか?アタシでも三十数発しか連続で撃てない。

 やっとリアがポーションを手に持った。

「飲むな。今の気分はどうだい?」

「え? なんだか気持ち悪くて頭がクラクラしています」

 魔力切れだねぇ。三十発ほど撃ってやっと魔力切れなのかい?

「リア、訓練を始める前の状態になるまでポーションを飲むんだ」

「は、はい」

 ポーションを一本二本と飲んでいく。そして八本目を飲んだ。

「あ、これは飲む前と変わりませんでした」

 つまり七本分の魔力が有るって事だ。このポーションはアタシのステータスで確認したところ五十回復する。つまりMPマジックポイントは三百五十あるって事だ。アタシは三百六十だ……MPが多すぎる。

「マジックアローを使っていた時は連続で何発撃てた?」

「確か……十発は撃てなかったと思います」

 大体四十~五十だ、そんなもんだろう。ほんの数日でここまでステータスが跳ね上がったって事だねぇ。一体何があったんだろうね。
 いや、まさかリアの素質なのかい?だとしたら魔法の申し子じゃないか。

「続けておくれ」

「は、はい!」

 その後も数えながらファイヤーボールを受け続けた。やはり三十発は撃っている。多少の前後はあるが、三十発は間違いない。

 さらに言うとポーションを飲む数が減っている。MPの自然回復量が増えているんだ。
 今はポーション五本で三十発撃ってくる。とんでもない子だねぇ、ユグドラどころかアタシまで超えちまうよ。
 ポーションを飲む数が減ったから訓練は長引いた。昼を回ってしまったねぇ。

「よし、休憩だ。昼飯食って少し寝てな」

「はい、ありがとうございました」





 昼飯を食べながら話しを聞いていると、どうやら大工にストレングスを掛けているあたりから使える回数が増えたらしが、座学の途中から極端に増えたらしい。魔法の理解度でMPが上がることは無いはずだがねぇ。

 リアを昼寝させて、その間にしずかでポーションを作成した。街で売ってるポーションでは消費量が半端ないからねぇ、しずかのポーションなら三倍以上の回復量があるから二本か三本で一杯になるはずさ。





 リアを起こして訓練を再開した。

 相変わらず三十発は平気で撃ってくるから自信を無くしそうだよ。第三グループも無詠唱で平気そうだねぇ、この分だと第四まで使っても平気そう……

 手に熱さが伝わった。
 ……あん?

 一回だけ、一回だけだが魔法抵抗を少しすり抜けてファイヤーボールの熱が伝わった。
 アタシのレジストスキルは百二十だ。魔法スキルが六十~七十無いとアタシにダメージを与えられない……もうそこまで上がったのかい? 試してみようかね。

「リア、グレート・ヒールを使ってみな」

「はい、イン・ヴァス・マニー!」

 アタシの体が沢山の光の粒に包まれた。第四が成功したねぇ。

「次はサモンクリーチャー」

「はい、カール・ズィーン!」

 子豚が召喚された。

「エネルギーボルト」

「はい、コープ・ポアー!」

 発動しないね。

「もう一回」

「コープ・ポアー!」

 エネルギーの塊が飛んできた。そして少しだけダメージが通った。
 何てことだい、第六グループまでの魔法が成功したよ。魔法スキルが七十~八十近くは有りそうだねぇ。この調子だと十日もしない内に第八まで使えちまうよ。

「次からはエネルギーボルトを使いな」

「はい、エネルギーボルト!」

 魔法名で発動したね、これはとんでもない素質の持ち主だよ。





 それから数日訓練をすると第七グループまで使えるようになった。成功率は七割程だが魔法スキルは九十は有るだろうねぇ。
 しかし第八グループが成功しない。魔法スキルが九十もあれば一度くらい成功してもいいもんだが、どの魔法も何回やっても成功しない。なぜかねぇ。

「仕方がないね、実戦で試してみようか」

実践じっせんですか?」

実戦じっせんだ。冒険者ギルドに登録して依頼を受けるよ」

「!! 分かりました」





 オネエに言ってリアの冒険者登録をさせた。
 アタシになにも言ってこないって事は、ウンコ男爵が王族に泣きついてアタシを出頭させろって指示は無くなってる様だねぇ。ブラスティーが約束を守った様だ。

「はいアセリアちゃん、冒険者カードよ」

「ありがとうございますグレゴリィさん」

「それで、今日は依頼を受けるのかしら?」

「はい受けようと思います。えっと、ルリ子さんどれを受けましょうか」

「モンスター討伐だ。大型モンスターを狩りたいねぇ」

「大型だとドレッドスパイダーの目撃情報があるわね。討伐よりも調査になっちゃうけど」

「いたら殺しゃいいんだろ?」

「そ、そうね。ただ、倒すなら全部を倒してほしいの。生き残りが居たら近くの村が襲われる可能性があるのよ」

「全滅だな。わかった、それでいこう」

「それじゃあお願いね」





 目撃情報のあったのは岩場だった。なんでこんな所に蜘蛛クモがいるのかと思ったが、どうやら岩塩を求めて来る動物を狙っているらしい。



 ナイトメアに二人で乗って岩場周辺を見て回ったが、蜘蛛の巣は無いようだ。
 ん? ドレッドスパイダーは蜘蛛の巣は作らないか。じゃあ岩の隙間に隠れているのかねぇ。

「リア、ナイトメアを貸してやるから探して倒しな。アタシは飛龍で空から探す」

「ええっ! わ、私一人で大丈夫でしょうか!?」

「メアが居れば大丈夫さ。第七第八をメインにして戦うんだ。おっと、アースクエイクはダメだ、岩場が崩れちまうからねぇ」

「わ、分かりました」

 飛龍ひりゅうを呼び出して空から探すと十匹以上見つけた。なんだい居るじゃないか。飛龍を見たら隠れるかと思って高く飛んだけど、向こうは飛龍を狩る気十分だねぇ。身の程知らずが。

 リアはどんな様子かねぇ。お、メアを盾にして一匹倒したね。そうだ、それでいい。
 フレイムストライクなら一発で倒せるだろうし、距離がある時は第八の召喚魔法しょうかんまほうで呼び出した奴をけし掛ければいい。

 どうやらアタシはいい囮になってる様だねぇ。アタシに気を取られた蜘蛛が順番にリアに倒されてるよ。蜘蛛といっても人間サイズだし生き物を殺せるか心配だったけど、想像以上にアタシに魔法を撃ちまくった成果が出ている様だ。

 一応解毒ポーションを持たせたが、必要ないみたいだねぇ。





 どうやら辺りの蜘蛛は一掃したようだ。それにしても結局フレイムストライクでしか倒していなかったね。第八は成功しなかったようだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命

遊鷹太
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

処理中です...