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7 騎士団長ヴィッツの「契約」
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「おお、おおおお!騎士団長ヴィッツ!宰相を、ローランドをとめよ!!」
「その事に関しまして、私からも陛下にお話がございます」
「なんだ、早く言え!ローランドが去っては政治が回らぬではないか!」
「私も騎士団を退団させていただきます。契約に乗っ取りその権利を行使致します」
「なっ!?」
エルファードはまた壊れたおもちゃのように繰り返す。
「私が騎士団長を拝命したのは、王妃アイリーン様が正妃としてある間だけという契約でございます故。アイリーン様が正妃でなければ私も騎士団長の地位にいるつもりはございません」
「そ、そんな話聞いたことが……ま、まさか」
「ええ、しっかり書面がのこっておりますし、陛下のサインもきちんと入っております」
エルファードは目を皿のように開いてみるが、確かに書類は正式なものであり、やはりきちんとエルファード自身が書いた署名が入っている。
「ですので、ローランド殿の事は他の誰かにご命令くださいませ。ではこれにて。私も一両日中に城を去らせていただきます」
立ち上がり、騎士らしく素早く礼をするとヴィッツも踵を返した。
「お、お前が、騎士団長がいなくなって……一体城の守りはどうしたら!?」
「さあ……?皆、陛下の指示を待っているのかと思われますが?」
振り返ることなく行ってしまうヴィッツを止める言葉を紡ぐことが出来ずに、エルファードは無力にも見送る事しかできなかった。
一両日、という割にローランドもヴィッツも風のように去ってゆく。まるでこうなるのが事前に予想してあったかと思うほど、荷物はまとめられ、最小限になっていた。今後の軽い指示なども手紙でしたためてあり、いつから準備していたのか分からないほどだった。
「私もやめさせていただきます。私はローランド様が宰相であるならば、という条件でしたので」
「私もやめさせていただきます。私はヴィッツ隊長がいるならば、という条件でしたので」
宰相府補佐官は二人とも消え、呆然とする新人が残される。騎士団も副団長を含め、隊長クラスがどんどん消えてゆき、ダルク公爵の息のかかった第5隊と民衆の安全を守る平民上がりの第10隊の隊長のみ残った。
「俺はぁ、王宮の事は全然わからんけど、まあこう言う時のために民衆をまとめる役としてアイリーン様とヴィッツ元団長に雇われたようなモンだからなあ」
と、第10隊の隊長は暢気に欠伸をした……こうなる事は予想済み、と言った態度だったという。
「え?は?あ、明日の建国祭は……い、一体どうしたら!?」
「エ、エルファードさまぁ……ネリーニ怖いですぅ……」
二人は立ち尽くしたままガタガタと震えるだけで何の指示も解決策も持っていなかった。
「その事に関しまして、私からも陛下にお話がございます」
「なんだ、早く言え!ローランドが去っては政治が回らぬではないか!」
「私も騎士団を退団させていただきます。契約に乗っ取りその権利を行使致します」
「なっ!?」
エルファードはまた壊れたおもちゃのように繰り返す。
「私が騎士団長を拝命したのは、王妃アイリーン様が正妃としてある間だけという契約でございます故。アイリーン様が正妃でなければ私も騎士団長の地位にいるつもりはございません」
「そ、そんな話聞いたことが……ま、まさか」
「ええ、しっかり書面がのこっておりますし、陛下のサインもきちんと入っております」
エルファードは目を皿のように開いてみるが、確かに書類は正式なものであり、やはりきちんとエルファード自身が書いた署名が入っている。
「ですので、ローランド殿の事は他の誰かにご命令くださいませ。ではこれにて。私も一両日中に城を去らせていただきます」
立ち上がり、騎士らしく素早く礼をするとヴィッツも踵を返した。
「お、お前が、騎士団長がいなくなって……一体城の守りはどうしたら!?」
「さあ……?皆、陛下の指示を待っているのかと思われますが?」
振り返ることなく行ってしまうヴィッツを止める言葉を紡ぐことが出来ずに、エルファードは無力にも見送る事しかできなかった。
一両日、という割にローランドもヴィッツも風のように去ってゆく。まるでこうなるのが事前に予想してあったかと思うほど、荷物はまとめられ、最小限になっていた。今後の軽い指示なども手紙でしたためてあり、いつから準備していたのか分からないほどだった。
「私もやめさせていただきます。私はローランド様が宰相であるならば、という条件でしたので」
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と、第10隊の隊長は暢気に欠伸をした……こうなる事は予想済み、と言った態度だったという。
「え?は?あ、明日の建国祭は……い、一体どうしたら!?」
「エ、エルファードさまぁ……ネリーニ怖いですぅ……」
二人は立ち尽くしたままガタガタと震えるだけで何の指示も解決策も持っていなかった。
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