【完結】双子の隠キャが踊ります?約束された幸せは幸せでした

鏑木 うりこ

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13 雰囲気だけで大丈夫だった レイクリフ視点

「メンゴ」
「ぬはは!なるほどなぁ」

 後日狭い部屋で双子王子と団長と私、そして、宰相様との6人で非公式に面会をする事ができた。

「年端も行かぬ頃にズタボロに振られ、その後誰も助けてくれずに拗らせまくった結果、女性……特に貴族の女性が怖いとな」
「そうなんでござる!特に王妃様など貴族女性の頂点ではごさらぬか!無理無理無理無理!無理でござる!」
「そうでござるよ!拙者などミミタァ!でビッターンでござったぁ!ああ、恐ろしや!」
「言葉の意味は理解出来ぬが雰囲気だけは伝わった」

 やはり女性がいなければ二人は普通以上に良く喋り、良く笑う。

「フィフナーでもそうすれば良かったのでは……」

 そこまで言って宰相様は口を閉ざした。双子王子が顔に愛想笑いを浮かべたからだ。

「失言でありました」
「なぁに、構いませんぞ。フィフナーには素晴らしい王太子殿下がおられます故」

 二人の女性恐怖症は王宮で上手に使いたらしい。素晴らしい王太子殿下を引き立たせる素材にはもってこいだったんだろう。

「なぁに、拙者共とてやられっぱなしではござらんよ」

 リュキがニヤリと笑う。

「そうでござるなぁ、1ヶ月、2ヶ月はかかろうか?楽しみでござるなぁ、兄者」

 マシェも笑うが黒いというより可愛いだけの笑顔だった。

「と、とりあえず。王妃様にはコレをお納め下され……女性は化粧品があれば機嫌が良くなると聞き及んでおります」

 小さな瓶に入った水のようなものだ。

「少しよろしいか?」
「もちろん、お確かめ下され。化粧水と言ってお肌がツヤツヤになります。少し手に取って顔にパシャパシャと」
「ふむ?」

 双子の真似をして宰相様は顔にバラの香りの良い匂いのする液体を少量つけて驚いている。

「これは、確かにツヤツヤしますな」
「毎日朝晩つけるらしいのですが、拙者達はそんなこと出来ませぬ」
「女性は本当にマメでござるなぁ~」

 二人は心底感心している。本当に女性を嫌っているのではなく、苦手なだけだと王も宰相様もわかってくれたようだった。
 何故、化粧水など持っているのか後で聞いてみると、リュキは口をもごもごさせて、渋い顔をしながら教えてくれた。

「拙者、間違ってアレを飲んでしまった事がありましてな……不味かった」
「だから、兄者はアレを出せるんでござるよ。因みに拙者は罰ゲームでオリーブオイルを飲んだ事がござる……」
「オリーブオイルは役に立つぞ!マシェよ!」
「あにじゃぁーー!」

 なるほど、と団長と共に微笑んでしまった。間違って飲み物ではないものでも飲んで味を覚えていれば作り出せるらしい。
 おかしな双子もいたものだ。

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