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24 お金は湧かない
「あの、王太子殿下……」
分かっているが聞かざるを得ない状況に、王太子イエリアは苦い顔で答えた。
「何かな?財務大臣」
「あの……お金がありません……」
「その管理がそちらの仕事のはずだが?」
「あの、その……しかし、長期の工事ともなりますと、その、すぐにやめられるものもなく……その」
「その管理もそちらの仕事だろう! 」
ガタリと勢いよく立ち上がり、イエリアは怒り狂った。
「どうせ杜撰な計画しか立てず!足りない分は国庫から賄えば良いと思ったのであろう!長期の工事をするなら、きちんと予算を組むのが当然だ!なんの計画表も出ておらんのに勝手に始めて、何が金がないだ! 」
「し、しかし……つねに国庫には余剰金があったではありませんか?先月まではそれをお借りしていました。今作っている道路が完成すればすぐにお借りした分など返せます故」
今度は思いっきり机を殴った。大きな音がして皆、身をすくませた。
「嘘をつくな!道路が完成して儲けが生み出されるのはお前の領だけであろう!わざと遠回りに設計までして!こんな物設計段階で許可など降りぬ! 」
「ひい! 」
「それに余剰金など一欠片もない!むしろ貸付金を返却せよ! 」
「え、う、嘘でございましょう?余剰金はつねに沸くように増えていると」
「金が沸くわけがなかろう! 」
いや、少し前のフィフナー王国では金は湧いたのだ。まず大きいのが携帯食料の売り上げ金だ。二つの商会で独占販売しているため、値崩れがない。しかも協定もしているせいか値上がりもなく、安定的に売れていたのだ。
それが半減し、さらに減り続け……今月は止んだ。
「リキュシュ様かマシェッツ様に会わせて下さい!もう、在庫が在庫がないのです!しばらく前から在庫の補給がありません!お話を、お話を聞かせてくださいっ!」
オルドラ商会のトップ、オルドラが今にも死にそうな顔で連日城にやって来ては喚き続けた。仕方がなしにかなり前からいない事を伝えると、がっくり膝を落とした。
「こ、ここ、数ヶ月。我が商会は一体誰に……報告をして、いたのだ……?え、報告をしていない……?それは、や、約束、約束……を、たがえ、?え?」
茫然自失し、ぶつぶつと呟くオルドラ。そしてやっと気がつくのだ。
「ワールは……?ワールは、どうしている?」
ふらふらと店に辿り着き、声をかける。
「あ、あの……ワール商会は、ほ、本店をルゼン国に移しており、フィフナーには支店しかありません……」
「そ、その支店に携帯食料はあるのか?」
「あ、はい。売っていますよ」
オルドラはとんでもないミスをしたことにやっと気がついた。大切な約束、簡単だと思い蔑ろにしてしまった双子との約束を破ってしまったことに、今気がついたのだ。
「ルゼンへ!今すぐルゼンへ行く!双子王子の行方を探してくれ!!」
崩れた信用は戻らない。しかし、砂つぶでも良いから欠け散らばった希望を拾い集め、なんとか元に戻したいと切に願うのであった。
分かっているが聞かざるを得ない状況に、王太子イエリアは苦い顔で答えた。
「何かな?財務大臣」
「あの……お金がありません……」
「その管理がそちらの仕事のはずだが?」
「あの、その……しかし、長期の工事ともなりますと、その、すぐにやめられるものもなく……その」
「その管理もそちらの仕事だろう! 」
ガタリと勢いよく立ち上がり、イエリアは怒り狂った。
「どうせ杜撰な計画しか立てず!足りない分は国庫から賄えば良いと思ったのであろう!長期の工事をするなら、きちんと予算を組むのが当然だ!なんの計画表も出ておらんのに勝手に始めて、何が金がないだ! 」
「し、しかし……つねに国庫には余剰金があったではありませんか?先月まではそれをお借りしていました。今作っている道路が完成すればすぐにお借りした分など返せます故」
今度は思いっきり机を殴った。大きな音がして皆、身をすくませた。
「嘘をつくな!道路が完成して儲けが生み出されるのはお前の領だけであろう!わざと遠回りに設計までして!こんな物設計段階で許可など降りぬ! 」
「ひい! 」
「それに余剰金など一欠片もない!むしろ貸付金を返却せよ! 」
「え、う、嘘でございましょう?余剰金はつねに沸くように増えていると」
「金が沸くわけがなかろう! 」
いや、少し前のフィフナー王国では金は湧いたのだ。まず大きいのが携帯食料の売り上げ金だ。二つの商会で独占販売しているため、値崩れがない。しかも協定もしているせいか値上がりもなく、安定的に売れていたのだ。
それが半減し、さらに減り続け……今月は止んだ。
「リキュシュ様かマシェッツ様に会わせて下さい!もう、在庫が在庫がないのです!しばらく前から在庫の補給がありません!お話を、お話を聞かせてくださいっ!」
オルドラ商会のトップ、オルドラが今にも死にそうな顔で連日城にやって来ては喚き続けた。仕方がなしにかなり前からいない事を伝えると、がっくり膝を落とした。
「こ、ここ、数ヶ月。我が商会は一体誰に……報告をして、いたのだ……?え、報告をしていない……?それは、や、約束、約束……を、たがえ、?え?」
茫然自失し、ぶつぶつと呟くオルドラ。そしてやっと気がつくのだ。
「ワールは……?ワールは、どうしている?」
ふらふらと店に辿り着き、声をかける。
「あ、あの……ワール商会は、ほ、本店をルゼン国に移しており、フィフナーには支店しかありません……」
「そ、その支店に携帯食料はあるのか?」
「あ、はい。売っていますよ」
オルドラはとんでもないミスをしたことにやっと気がついた。大切な約束、簡単だと思い蔑ろにしてしまった双子との約束を破ってしまったことに、今気がついたのだ。
「ルゼンへ!今すぐルゼンへ行く!双子王子の行方を探してくれ!!」
崩れた信用は戻らない。しかし、砂つぶでも良いから欠け散らばった希望を拾い集め、なんとか元に戻したいと切に願うのであった。
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