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25 暗と明 2
「拙者達はねぇ~約束を破られるの、嫌いなんでござるよ~」
「そうそう、蔑ろ感パナィじゃないですかぁ~嫌なんだよねえ」
オルドラが急いでルゼン国の公爵屋敷に双子王子が住んでいると突き止めて向かったが、二人は庭で馬車を弄っていた。
「マシェ、スパナ」
「そんなものないでござるよ~兄者ァ」
「ええ~!じゃあここのチューニングはどうすればぁ?」
「嘘でござる、本当はあるでござるよ~スパナァ~」
「さっすがでござるぅ~!」
二人のやり取りは喜劇じみていて、見るものが見えれば冷たい目で見つめてしまうかもしれない。
「あはは、おもしろ!」
「リュキさま~えーと……すぱーくぷらぐ?お持ちしましたよー」
「おおーかたじけないでござるぅ~ってスパークプラグはいらないんだけどね、アハハ」
「アハハー!」
ルゼンの騎士達は二人のやっていることを面白がって笑い、さらに参加してくる。自分達も面白そうだから混ぜて欲しいというのが見て取れる。
「んまあ、そういう訳だから帰って?」
「もう昔みたいに小っちゃい商店じゃないんでしょ?大丈夫大丈夫」
「そ、そんなぁ~そこを何とか、またウチにも携帯食料を卸してくださいよ」
泣きつくオルドラの背後にワールが立っている。
「約束を破るからこうなるんだ。今後、携帯食料はウチが独占ってことが決まってる」
「ワール!貴様ぁ!抜け駆けか!?」
「抜け駆け?失礼な。私はちゃんとお二人に売上表を手渡しただけだぞ?フィフナーにいらっしゃらないから、ルゼンまで届けに来ただけだ……で、どうですかな~?馬車の改良は」
涼しい顔でワールは双子に話しかける。双子に切られたオルドラの前でまた金になりそうな物の話をするのだ。
「ちょっと難しいけれど、こんなもんでござろうか……まったく馬車は揺れすぎ危険でござるよ」
「タイヤをさあ、ゴムにしたいよねえ。ちょっとアイアン親方に相談してみようか」
「ゴム製にすればかなり尻に優しいでござるな!座席にスプリングも入れたいでござるし」
「ぐるぐるのアレ、アイアン親方なら作れそうでござるな!」
双子はニチャリと気持ち悪く笑うけれど、オルドラ以外ゲラゲラ笑っている。
「おー、あのちょっと悪い笑顔!なんかいい事思いついたッスね!」
「なんすかなんすか、ぐるぐるって!気になるっすー」
フィフナーであの二人は常に冷たい目で見られてきた。あの笑顔もみたもの全員後ろへ下がる効果でもついているのか?と言われるほどですぐに二人の周りには空間が開いたのに、ルゼンでは逆に皆がワイワイと寄ってくる。
「土地が違うとこうも違うようだぞ。お二人はもうフィフナーに戻らんらしい、オルドラはフィフナーで頑張れよ。ウチはルゼンでやらせてもらうわ」
「なっ……じゃあウチもルゼンに越させてもらう!」
「資金が足りるといいなぁ?あと好立地はウチで抑えさせてもらったから、よろしく」
その日、オルドラは悪態をつきながら帰って行った。オルドラ商会はルゼンへ出店するも、目立つところにワール商会があり、そちらへお客を取られ、新店はどれも振るわなかった。携帯食料という看板商品は底をつき、目玉商品や変わった物も売り出すことができずに埋没していった。今は大商会はなく、支店をそれぞれの店長に売却し、オルドラ自身は田舎の小さな町に一つだけ店舗を持つのみになって行ったという。
逆にワール商会は携帯食料の独占という大きな手札の元、どんどん店舗を拡大し、ワール商会に行けば手に入らないものはないといわれるほどの大きな店に成り上がった。
「ぐるぐる入りベッド最高だね」
「ぐるぐる入りのクッションもいいよねえ」
スプリングを中に仕込んだベッドが今大人気で大型家具店が儲かっているらしい。これも飛ぶように売れてワールの笑いは止まらないし、ルゼン国には大量のお金が振り込まれ、財務省が青くなったり赤くなったり黄色くなったりしているそうだ。
「そうそう、蔑ろ感パナィじゃないですかぁ~嫌なんだよねえ」
オルドラが急いでルゼン国の公爵屋敷に双子王子が住んでいると突き止めて向かったが、二人は庭で馬車を弄っていた。
「マシェ、スパナ」
「そんなものないでござるよ~兄者ァ」
「ええ~!じゃあここのチューニングはどうすればぁ?」
「嘘でござる、本当はあるでござるよ~スパナァ~」
「さっすがでござるぅ~!」
二人のやり取りは喜劇じみていて、見るものが見えれば冷たい目で見つめてしまうかもしれない。
「あはは、おもしろ!」
「リュキさま~えーと……すぱーくぷらぐ?お持ちしましたよー」
「おおーかたじけないでござるぅ~ってスパークプラグはいらないんだけどね、アハハ」
「アハハー!」
ルゼンの騎士達は二人のやっていることを面白がって笑い、さらに参加してくる。自分達も面白そうだから混ぜて欲しいというのが見て取れる。
「んまあ、そういう訳だから帰って?」
「もう昔みたいに小っちゃい商店じゃないんでしょ?大丈夫大丈夫」
「そ、そんなぁ~そこを何とか、またウチにも携帯食料を卸してくださいよ」
泣きつくオルドラの背後にワールが立っている。
「約束を破るからこうなるんだ。今後、携帯食料はウチが独占ってことが決まってる」
「ワール!貴様ぁ!抜け駆けか!?」
「抜け駆け?失礼な。私はちゃんとお二人に売上表を手渡しただけだぞ?フィフナーにいらっしゃらないから、ルゼンまで届けに来ただけだ……で、どうですかな~?馬車の改良は」
涼しい顔でワールは双子に話しかける。双子に切られたオルドラの前でまた金になりそうな物の話をするのだ。
「ちょっと難しいけれど、こんなもんでござろうか……まったく馬車は揺れすぎ危険でござるよ」
「タイヤをさあ、ゴムにしたいよねえ。ちょっとアイアン親方に相談してみようか」
「ゴム製にすればかなり尻に優しいでござるな!座席にスプリングも入れたいでござるし」
「ぐるぐるのアレ、アイアン親方なら作れそうでござるな!」
双子はニチャリと気持ち悪く笑うけれど、オルドラ以外ゲラゲラ笑っている。
「おー、あのちょっと悪い笑顔!なんかいい事思いついたッスね!」
「なんすかなんすか、ぐるぐるって!気になるっすー」
フィフナーであの二人は常に冷たい目で見られてきた。あの笑顔もみたもの全員後ろへ下がる効果でもついているのか?と言われるほどですぐに二人の周りには空間が開いたのに、ルゼンでは逆に皆がワイワイと寄ってくる。
「土地が違うとこうも違うようだぞ。お二人はもうフィフナーに戻らんらしい、オルドラはフィフナーで頑張れよ。ウチはルゼンでやらせてもらうわ」
「なっ……じゃあウチもルゼンに越させてもらう!」
「資金が足りるといいなぁ?あと好立地はウチで抑えさせてもらったから、よろしく」
その日、オルドラは悪態をつきながら帰って行った。オルドラ商会はルゼンへ出店するも、目立つところにワール商会があり、そちらへお客を取られ、新店はどれも振るわなかった。携帯食料という看板商品は底をつき、目玉商品や変わった物も売り出すことができずに埋没していった。今は大商会はなく、支店をそれぞれの店長に売却し、オルドラ自身は田舎の小さな町に一つだけ店舗を持つのみになって行ったという。
逆にワール商会は携帯食料の独占という大きな手札の元、どんどん店舗を拡大し、ワール商会に行けば手に入らないものはないといわれるほどの大きな店に成り上がった。
「ぐるぐる入りベッド最高だね」
「ぐるぐる入りのクッションもいいよねえ」
スプリングを中に仕込んだベッドが今大人気で大型家具店が儲かっているらしい。これも飛ぶように売れてワールの笑いは止まらないし、ルゼン国には大量のお金が振り込まれ、財務省が青くなったり赤くなったり黄色くなったりしているそうだ。
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