【完結】イケボなハムスターと同居中~愚痴聞き神様と枯れ女子の日常

鏑木 うりこ

文字の大きさ
34 / 75

34 朝比奈バンザーイこちょこちょ!

しおりを挟む
「なー、でもザジィってずーっと部屋にいてどうやって金稼いでるの?座敷童子の力?」

「ちげーよ!ネット使ってる。FXとかアフィリとか。パソコン一台と頭がありゃ金なんぞはいってくるわ。しかし最近のアタリ方はキモい。なんかあったか?」

「朝比奈の武蔵さんのせいじゃないー?無職から会社勤めになったし、貧乏神から福の神になったから」

 何個あるか分からないピザの箱を拾いあげてりおさんはため息をついた。

「福の神に座敷童子だって!このアパート、ひでー!」

 あひゃひゃ!とクロが腹を抱えて笑っている。確かに福のインフレだと私も思うよ。

「ざー君の福を武蔵さんの貧乏で打ち消してたんだけどねー。もう諦めるわぁ!」

「俺!座敷童子じゃねーっ!そんな力を持ってねーし!」

 ザジィ君は不貞腐れたような顔をして横を向いた。なんか色々あったんだろうなぁ、知らんけど。

「まあどっちでも良いじゃないですか?虫の発生源にさえなってなきゃ良いです」

「そうね」「そうじゃな」「流石誠子、動じない」

 いや?!十分にびっくりしてますよ?!こんな濃い顔立ちの座敷童子が隣の隣に住んでたなんて。
 でも私はザジィ君になんの迷惑もかけられていない。なら、彼を悪く言う必要なんてこれっぽっちもない。

「……お前、良いやつだな。仮想コインやるよ」

「それ、暴落するやつだろ?いらん」

「へっ!する訳ないじゃん!俺が見込んだやつだぞ!5000円分入れといてやる!一年後には100倍だ!ざまーみろ!」

 いや、知らんし。何で偉そうなんだ?この子!

「クロ」

「おう!生意気なガキは締めるに限るなぁ!おい!朝比奈家伝来!バンザーイこちょこちょーーー」

「ぶぎゃーーーー!」

「おお!懐かしいのう!よく誠子にもやったもんじゃのう~」

 じーちゃんがゴミ袋を廊下に運び出しながら目を細めた。

「私はクロにやったんだよ!懐かしいー」

 そうだ、後で大福にもやってやろう!くくく!恐怖に打ち震えるがいい!両腕をホールドされながらこちょこちょされる恐怖をたんと味わうがいいさ!

「もう廊下にも出せないからこれくらいにしましょ!良い?ざー君。ゴミ捨てしないと定期的に誰か来て勝手に掃除するからね!あと、洗濯もしなさいよ!誠子ちゃんにその派手なマンゴー模様のパンツ、いつまで見せとくの?」

「あ、あの床に転がってるのパンツだったんだ?」

 黒字にオレンジのマンゴーがいっぱいついてる。

「うわーうわーうわーーー!」

 走って来てザジィ君はパンツを回収して行った。そこまで慌てる事ではないぞ、ザジィ君。いつもとーちゃんのパンツも洗って干してたし、最近はクロのパンツも目撃したしな。

「そういえばマンゴー余ってたな?食う?」

「今言う?!食わねーよ!馬鹿ーー!」

 ザジィ君は繊細だな?

「私は食すぞ、誠子よ」

 ポケットから久しぶりに存在を主張してくる大福に

「分かってる分かってる。後で良い物をやろう!」

「ほう!」

 朝比奈バンザーイこちょこちょ、大福ならば涙を流して喜んでくれる事だろう!!私は期待に胸を膨らませるのであった。

しおりを挟む
感想 41

あなたにおすすめの小説

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

同窓会に行ったら、知らない人がとなりに座っていました

菱沼あゆ
キャラ文芸
「同窓会っていうか、クラス会なのに、知らない人が隣にいる……」  クラス会に参加しためぐるは、隣に座ったイケメンにまったく覚えがなく、動揺していた。  だが、みんなは彼と楽しそうに話している。  いや、この人、誰なんですか――っ!?  スランプ中の天才棋士VS元天才パティシエール。 「へえー、同窓会で再会したのがはじまりなの?」 「いや、そこで、初めて出会ったんですよ」 「同窓会なのに……?」

大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~

菱沼あゆ
キャラ文芸
華族の三条家の跡取り息子、三条行正と見合い結婚することになった咲子。 だが、軍人の行正は、整いすぎた美形な上に、あまりしゃべらない。 蝋人形みたいだ……と見合いの席で怯える咲子だったが。 実は、咲子には、人の心を読めるチカラがあって――。

記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー

コーヒー微糖派
ファンタジー
 勇者と魔王の戦いの舞台となっていた、"ルクガイア王国"  その戦いは多くの犠牲を払った激戦の末に勇者達、人類の勝利となった。  そんなところに現れた一人の中年男性。  記憶もなく、魔力もゼロ。  自分の名前も分からないおっさんとその仲間たちが織り成すファンタジー……っぽい物語。  記憶喪失だが、腕っぷしだけは強い中年主人公。同じく魔力ゼロとなってしまった元魔法使い。時々訪れる恋模様。やたらと癖の強い盗賊団を始めとする人々と紡がれる絆。  その先に待っているのは"失われた過去"か、"新たなる未来"か。 ◆◆◆  元々は私が昔に自作ゲームのシナリオとして考えていたものを文章に起こしたものです。  小説完全初心者ですが、よろしくお願いします。 ※なお、この物語に出てくる格闘用語についてはあくまでフィクションです。 表紙画像は草食動物様に作成していただきました。この場を借りて感謝いたします。

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜

二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。 そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。 その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。 どうも美華には不思議な力があるようで…?

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

処理中です...