33 / 33
33 徹底的にね!
しおりを挟む
流石に貴族を害そうとした平民のドロシーは厳しく罰せられた。
「我が家の婚約者に手を上げて、息子に怪我を負わせようとした」
私の方で処理しようと思ったら、ルーアン家の方々が連れ去ってしまったので、その後どうなったかは分からない。
「他も任せておきなさい。アンゼリカはセルドアと街道事業を煮詰めておいて。やっとアンゼリカを家で迎え入れることが出来て嬉しいわ!」
と、セルドアの母親のセシリア様に言われてしまった。アントワーヌお母様がご存命だった頃からセシリア様にはたくさんお世話になったので、口答えなどする気も起きなかった。
あとルーアン家の1番の権力者はセシリア様だ、逆らってはいけない人だ。
ドロシーは小説でも罰を受けたと簡単に書かれていて、どういう処分か私も分からなかった。
「アンゼリカがルーアン家に行ってしまって、マーク君やダリア嬢がザザーラン邸に住むとなると、我が家で行っていた投資クラブの会合はなしになってしまうじゃないか。せっかく美味しい儲け話には私も首を突っ込もうと思っていたのに」
と、ラグージの伯父様は残念そうにしていた。
元お父様とリルファはルーアン領の方で働いているようだが、「任せておきなさい」と言われてしまってそちらも不明だった。
「マルセル王子、私と結婚いたしましょう。なあに名前だけ書ければ問題ないですよ」
隣国との大きな街道が開通した記念式典にやってきた王女が、ぼんやり宙をみて暮らしていたマルセル様を引き取っていった。
「私と結婚ですか?アンゼリカはなんて言うかなあ」
「とてもお似合いで宜しいと思います」
「そうかあ、アンゼリカがそう言うならそうしようかなぁ。喜んでお引き受け致します」
ふにゃりと笑って男前の王女に懐いた子リスの様について行ってしまう。きっと元の小説のようにリルファと喧嘩をしながら、小さな屋敷に押し込められて暮らすより良かったのではないだろうか。
新ザザーラン公爵マークも社交界での評判も悪くないし、ダリアも上手に婚約者として立ち回っている。二人の実家も降って湧いた公爵位を手に入れた二人を認めてくれたので憂いは無くなっている。
「アンゼリカ、次の事業なんだけどさ」
「私の貰った宝石鉱山の再開発よ、絶対当たるから」
「凄い自信だな?乗った!」
「ええ、マーク達も巻き込みましょ」
「そうだな、投資クラブはまだまだ健在だからな」
小説はこの辺りで終わっている。でも私の人生はこの先続いて行くし、なんだかんだで投資は楽しい。
「これからも宜しくな!アンゼリカ」
「勿論よ、セルドア」
大丈夫、私は私らしく精一杯生きて行くわ。徹底的にね!
終わり
「我が家の婚約者に手を上げて、息子に怪我を負わせようとした」
私の方で処理しようと思ったら、ルーアン家の方々が連れ去ってしまったので、その後どうなったかは分からない。
「他も任せておきなさい。アンゼリカはセルドアと街道事業を煮詰めておいて。やっとアンゼリカを家で迎え入れることが出来て嬉しいわ!」
と、セルドアの母親のセシリア様に言われてしまった。アントワーヌお母様がご存命だった頃からセシリア様にはたくさんお世話になったので、口答えなどする気も起きなかった。
あとルーアン家の1番の権力者はセシリア様だ、逆らってはいけない人だ。
ドロシーは小説でも罰を受けたと簡単に書かれていて、どういう処分か私も分からなかった。
「アンゼリカがルーアン家に行ってしまって、マーク君やダリア嬢がザザーラン邸に住むとなると、我が家で行っていた投資クラブの会合はなしになってしまうじゃないか。せっかく美味しい儲け話には私も首を突っ込もうと思っていたのに」
と、ラグージの伯父様は残念そうにしていた。
元お父様とリルファはルーアン領の方で働いているようだが、「任せておきなさい」と言われてしまってそちらも不明だった。
「マルセル王子、私と結婚いたしましょう。なあに名前だけ書ければ問題ないですよ」
隣国との大きな街道が開通した記念式典にやってきた王女が、ぼんやり宙をみて暮らしていたマルセル様を引き取っていった。
「私と結婚ですか?アンゼリカはなんて言うかなあ」
「とてもお似合いで宜しいと思います」
「そうかあ、アンゼリカがそう言うならそうしようかなぁ。喜んでお引き受け致します」
ふにゃりと笑って男前の王女に懐いた子リスの様について行ってしまう。きっと元の小説のようにリルファと喧嘩をしながら、小さな屋敷に押し込められて暮らすより良かったのではないだろうか。
新ザザーラン公爵マークも社交界での評判も悪くないし、ダリアも上手に婚約者として立ち回っている。二人の実家も降って湧いた公爵位を手に入れた二人を認めてくれたので憂いは無くなっている。
「アンゼリカ、次の事業なんだけどさ」
「私の貰った宝石鉱山の再開発よ、絶対当たるから」
「凄い自信だな?乗った!」
「ええ、マーク達も巻き込みましょ」
「そうだな、投資クラブはまだまだ健在だからな」
小説はこの辺りで終わっている。でも私の人生はこの先続いて行くし、なんだかんだで投資は楽しい。
「これからも宜しくな!アンゼリカ」
「勿論よ、セルドア」
大丈夫、私は私らしく精一杯生きて行くわ。徹底的にね!
終わり
339
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(104件)
あなたにおすすめの小説
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
私を見下していた婚約者が破滅する未来が見えましたので、静かに離縁いたします
ほーみ
恋愛
その日、私は十六歳の誕生日を迎えた。
そして目を覚ました瞬間――未来の記憶を手に入れていた。
冷たい床に倒れ込んでいる私の姿。
誰にも手を差し伸べられることなく、泥水をすするように生きる未来。
それだけなら、まだ耐えられたかもしれない。
だが、彼の言葉は、決定的だった。
「――君のような役立たずが、僕の婚約者だったことが恥ずかしい」
婚約者を奪った妹と縁を切り、辺境領を継いだら勇者一行がついてきました
藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。
家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。
その“褒賞”として押しつけられたのは――
魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。
けれど私は、絶望しなかった。
むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。
そして、予想外の出来事が起きる。
――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。
「君をひとりで行かせるわけがない」
そう言って微笑む勇者レオン。
村を守るため剣を抜く騎士。
魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。
物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。
彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。
気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き――
いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。
もう、誰にも振り回されない。
ここが私の新しい居場所。
そして、隣には――かつての仲間たちがいる。
捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。
これは、そんな私の第二の人生の物語。
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
安心してざまぁを楽しめましたありがとうございますm(_ _)m
また読み返しにきました。何回目かな?アンゼリカちゃん以外の家族のお花畑っぷりへのざまあ好きです。
ありがとうございます(*‘ω‘ *)
強ヒロイン話また書きたいですね~!でも次はちょっと弱ヒロインかな……?色々書く気が満々です!
強いヒロイン大好きです。良く頑張ったねってほめてあげたいです。ヒロインのことを良く分かっている人と幸せになれそうで安心しました。小動物的王太子はおバカなだけになごめました。また強いヒロインのスッキリするお話しをお願いします。
お読みいただきありがとうございます。強気な子に頑張って貰いました(*‘ω‘ *)強い子は書いててビシバシいけて楽しいです!王子はまあ、あれくらいがちょうどいいかな('_')?と。