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35 おっさんの好きな物、なーんだ?
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やあ、皆。おっさんの好きな物って知ってるかい?
「それは酒と風呂だ」
「それな!」
私の部下の中でも一番年嵩だったのは鍛冶屋のドランさんだ。お爺ちゃんと呼ぶには早い元気なドランさんもこっちに越して来ていて今は名工の腕を奥さん達の包丁研ぎや鍋直しに使っている。
「ドランさんに研いで貰った包丁がまな板に刺さるんだよね……」
と、大好評? である。そのドランさんと脳筋の長、ヘイズがそんな事を言い出していた。こりゃ何かやらかすぞ、ミニィ早く止めるんだ!
「あれはもうやらかした後だと思いますよ」
「お、おう……」
遅かった、我が部隊のいい所は電光石火の素早い陣展開が出来るところにあるのだが、それは各個人の判断に任せることもあって……とにかくなんか知らんが何とかなったりならなかったりするんだよね。
「つーわけでぇ! 村に温泉掘ってみましたー。出たよーん」
「っかー! これから露天で一杯引っ掛けるぜぇ!」
「嘘ぉ……」
温泉なんてどこでも出る物じゃないのに、何で出たの?!
「ヘイズの野生の勘?」
「へへっ、褒めるなヨォ照れちまうぜ」
「いえ、私達の綿密な調査でぇす」
最初にヘイズに嫌味を言ったのはタムで、その嫌味に気づかず得意満面なのがヘイズで、きっとヘイズに「ここ掘れワンワン」と教えたのがクレヤボンスのワンちゃんパペットなんだということがよーく分かった。いいチームワークだね、君達。
タムとクレヤはムカっときたヘイズに追いかけ回され始めたけど、ドランさんが私の隣にしゃがみ込んだ。
「風呂は良い。何せ綺麗になる。知ってるだろ、汚れたままだと病気になる確率が上がることを。そうやって死んだ子供を俺らはたくさん見て来た……手を洗い、体も顔も洗えば病気は減る」
「……うん」
ラセルに病気になんてなって欲しくないもんね。
「これでゴミまみれになっても川で冷たい思いをしなくて良いな!」
「ぎゅ……」
見てたのか……。あの後川で体を洗ったんだけど寒くて寒くて帰りはラセルのタオルに包まって抱っこして連れて帰って来てもらった所を見てたんだな?!
しかし温泉なんて人が集まりそうな物はあまり歓迎できないんだけどなぁ。
「お主が鼻水を垂らして寒い寒いいうておったのが悪いんだ」
「えっ?! 私のせいなの? 」
ドランさんはカカカと高笑いして去って行く。風呂で月見酒を楽しむために決まっとろうが! と後ろ手に手を振りながらガニ股で歩いて行くけれど、なんだか気を使わせてしまったようだ。
温泉は少し高い位置に出たようで一番上は神の座になった。
「熱い湯の中で食べる氷菓!何という! 背徳感」
「おいしーねぇ! 兄者ぁ」
ティン様とティエン様は大興奮してくれた。2段目にはお風呂に入りなれた猛者が。3段目には子供達やぬるめが好きな人達が。降りるに従って温くなるから私や子供達は3段目がお気に入りになった。そして4段目は洗濯などの洗い物に使えるようにした。
特に野良仕事で汚れた時はここで洗ってから上の湯に入る約束にしたら皆守ってくれるようになった。
「汚れがするする落ちるのよねぇ」
「手が痛くならないし助かるわぁ」
と女性達も大喜び。てかこれ、一番上に神様が入ってる効果もあるんだよねぇ。それにお二人以外の方もたまに来ているらしく、お湯がキラキラ光ってたりする時がたまにあるんだよなぁ~。
「お風呂ってぽかぽかして気持ち良いんだね! 僕初めて知ったよ」
「そうだねぇ、気持ち良いねぇ」
狐的には毎日お風呂に入るのはどうかと思ったけれど、今の所大丈夫みたいだから、ラセルと毎日入ってる。毛皮もふわふわで調子が良いしやっぱりお風呂は良いもんだ!
「っはぁ~生き返るきゅぅん……」
「えーイアンったらヘイズさんみたいだよー?」
「きゅっ?!」
いかんいかん、元おじさんの素が出てしまっていたぞ! 私は可愛い子狐、子狐なんだからね。
「それは酒と風呂だ」
「それな!」
私の部下の中でも一番年嵩だったのは鍛冶屋のドランさんだ。お爺ちゃんと呼ぶには早い元気なドランさんもこっちに越して来ていて今は名工の腕を奥さん達の包丁研ぎや鍋直しに使っている。
「ドランさんに研いで貰った包丁がまな板に刺さるんだよね……」
と、大好評? である。そのドランさんと脳筋の長、ヘイズがそんな事を言い出していた。こりゃ何かやらかすぞ、ミニィ早く止めるんだ!
「あれはもうやらかした後だと思いますよ」
「お、おう……」
遅かった、我が部隊のいい所は電光石火の素早い陣展開が出来るところにあるのだが、それは各個人の判断に任せることもあって……とにかくなんか知らんが何とかなったりならなかったりするんだよね。
「つーわけでぇ! 村に温泉掘ってみましたー。出たよーん」
「っかー! これから露天で一杯引っ掛けるぜぇ!」
「嘘ぉ……」
温泉なんてどこでも出る物じゃないのに、何で出たの?!
「ヘイズの野生の勘?」
「へへっ、褒めるなヨォ照れちまうぜ」
「いえ、私達の綿密な調査でぇす」
最初にヘイズに嫌味を言ったのはタムで、その嫌味に気づかず得意満面なのがヘイズで、きっとヘイズに「ここ掘れワンワン」と教えたのがクレヤボンスのワンちゃんパペットなんだということがよーく分かった。いいチームワークだね、君達。
タムとクレヤはムカっときたヘイズに追いかけ回され始めたけど、ドランさんが私の隣にしゃがみ込んだ。
「風呂は良い。何せ綺麗になる。知ってるだろ、汚れたままだと病気になる確率が上がることを。そうやって死んだ子供を俺らはたくさん見て来た……手を洗い、体も顔も洗えば病気は減る」
「……うん」
ラセルに病気になんてなって欲しくないもんね。
「これでゴミまみれになっても川で冷たい思いをしなくて良いな!」
「ぎゅ……」
見てたのか……。あの後川で体を洗ったんだけど寒くて寒くて帰りはラセルのタオルに包まって抱っこして連れて帰って来てもらった所を見てたんだな?!
しかし温泉なんて人が集まりそうな物はあまり歓迎できないんだけどなぁ。
「お主が鼻水を垂らして寒い寒いいうておったのが悪いんだ」
「えっ?! 私のせいなの? 」
ドランさんはカカカと高笑いして去って行く。風呂で月見酒を楽しむために決まっとろうが! と後ろ手に手を振りながらガニ股で歩いて行くけれど、なんだか気を使わせてしまったようだ。
温泉は少し高い位置に出たようで一番上は神の座になった。
「熱い湯の中で食べる氷菓!何という! 背徳感」
「おいしーねぇ! 兄者ぁ」
ティン様とティエン様は大興奮してくれた。2段目にはお風呂に入りなれた猛者が。3段目には子供達やぬるめが好きな人達が。降りるに従って温くなるから私や子供達は3段目がお気に入りになった。そして4段目は洗濯などの洗い物に使えるようにした。
特に野良仕事で汚れた時はここで洗ってから上の湯に入る約束にしたら皆守ってくれるようになった。
「汚れがするする落ちるのよねぇ」
「手が痛くならないし助かるわぁ」
と女性達も大喜び。てかこれ、一番上に神様が入ってる効果もあるんだよねぇ。それにお二人以外の方もたまに来ているらしく、お湯がキラキラ光ってたりする時がたまにあるんだよなぁ~。
「お風呂ってぽかぽかして気持ち良いんだね! 僕初めて知ったよ」
「そうだねぇ、気持ち良いねぇ」
狐的には毎日お風呂に入るのはどうかと思ったけれど、今の所大丈夫みたいだから、ラセルと毎日入ってる。毛皮もふわふわで調子が良いしやっぱりお風呂は良いもんだ!
「っはぁ~生き返るきゅぅん……」
「えーイアンったらヘイズさんみたいだよー?」
「きゅっ?!」
いかんいかん、元おじさんの素が出てしまっていたぞ! 私は可愛い子狐、子狐なんだからね。
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