【完結】おっさん軍人、もふもふ子狐になり少年を育てる。元部下は曲者揃いで今日も大変です

鏑木 うりこ

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119 強くないんだぁ

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「クソッ何故……何故、イアン・ワイアードがいないのにこんなに強いんだ! 」
「俺らも確かに強いけれど、お前達が弱すぎるからだろ」
「めんどくさいから手加減してやってたんだけど、気が付いてなかったのか?貴族共は痛めつけすぎると何年も根に持つからね」

 ミニィとタムは飽きたのか雷を止めていた、きっと全身痙攣して騎士達は動けない。中にいた何名かは喋ることができたみたいだけど、ほとんどは気を失っている。全員両手両足がついてるから良いだろう。頭の中身はどうなってるか分かんないけど。

「てか、ほんとお前達騎士なのか?この程度で何を守ろうとしたの?まったくわからん」
「三人でかかる必要なかったな」
「一人でも余裕あるなあ、なーんか損した。あーあつまんねえ」

 ヘイズ達が最初に殴ったのはアウレア・ガルエンが連れて来た騎士の中で一番偉い隊長だったらしく、そのほかはちょこっと撫でるとすぐに動けなくなってしまったようだ。まあヘイズのは結構なモンだけどね。

「あー!向こうでお茶してる~俺も俺も~」
「ロック狡い、俺もー!あと任せた兄貴」
「あ、てめぇコラ」

 戦意を喪失して、利き腕や足を折られ地面に転がる騎士達はではヘイズに歯向かう事なんてできないんだけど、弟たちは中々自由だ。

「くそっくそっ!何故、何故だ!私達は強いはずなのに!私達が強いからお前らがいなくなっても他国が攻めてこないのに、どうしてこんなことに!!」

 まだ喋れた副隊長だろうか?彼の叫びに私達はきょとんとしてしまった。え、騎士って皆、こうなの?雷で焼かれ過ぎて頭の中身おかしくなっちゃった??

「いや、お前ら何を言っているの?
「それにさ。気が付かなかったの?」

 呆れながらもタムとミニィは答えを上げた。や、優しい……流石私の元副官たちだなあ~~。そこに脳みそが大体筋肉で出来ているヘイズがとどめの一撃を加える。

「ていうか、あの国王の命令で俺らが他国にちょっかいかけに行っただけで、向こうから攻められたことなんて一度もねえだろ?昔っからさ。まーイアン大将や俺らを引き抜きにちょいちょいいろんな国から人は来てたけどな」
「ですねー」
「だなあ~思えばどっかに移動しときゃ良かったなあ、今更だけど」

 そうだねえ……ホント今更だけどね。生きているうちにあちこち足を延ばして実情を見て回っておけばよかった。マリアネットの帝国も悪くなかったな、うん。彼女からも密書を何通も貰ってたっけね、本当に今更だ。まあ過去の私は色々なしがらみを捨てられなかったからあんな結末を迎えてしまった。

 今度は大切なことを間違えないようにしなくては。決意も新たにごくりとりんごジュースを飲み込んだ、美味い。


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