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127 私のせいでしょうか?
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「少しお待ちください。今、話をまとめますから」
「え、うん」
ミニィとタムとクレヤが額を突き合わせてヒソヒソと話し始めた。何で当事者の私達をのけ者にして話すかな??
でもニコニコと笑いながら上機嫌でラセルが隣に座った。
「そっかー!僕達ずっと前から知り合い?うーん、友達だったんだね!えへへ」
「そうみたいだきゅん!でもそんな記憶が戻って来たのはこの杖を貰ってお城に入ってからだよ」
「そうなんだ!ぼくもよくわかんないけど、この国に来てからかなー!あ、ねぇねぇあの短剣取られちゃったんだけどどうして良いと思う?イアン」
「ほっとけば良いよ。あれを抜けるのはラセルだけだし、短剣の方からラセルの所に来るよ、きっと」
「わー!そうなんだ。悩んで損しちゃった!そういえばお父さんのお父さん達がイアンに会いたいって言ってた!」
「私も会ってみたいなー」
ラセルが父親の生家の話をするときは凄くいい笑顔をしていた。クレヤボンス経由で聞いたロイの話でも良い関係性を築けたみたいだ。ラセルが思い描いたお祖父ちゃんの家はそっちにあったんだな。
ラセルは身振り手振り、父親の実家であるルッソ家について教えてくれた。本当に楽しそうでいい経験になったようだ。それに比べて母親の方はほとんど楽しい思い出が出来なかったようだ……ここの王族も傲慢ということだろうな。
「つまりはラセルはルセラと言うこの国を作った男の生まれ変わりで、イアンはそのルセラを導いた賢者と呼ばれた人だった。その時の記憶がある、ですね」
「そうみたい! 」
「うん」
ミニィ達が話をまとめ……多分自分達でも情報を精査する為に話し合ったんだろう。別にそんなのどうでも良いのに。
「そしてこの国の人々は初代国王を神聖なものとして崇め奉っているようで、その初代国王の短剣の所有者を探している、と」
「どうして初代国王はそんなに大事にされてるの? 」
こてん、と子供らしく首を傾げてミニィに話しかけるラセルに私も同じ感想を抱いた。なんでそんなに?ルセラは思い立ったらすぐ行動みたいな人間ですぐ問題にぶつかるようなちょっぴり迂闊な男の子だった。そんなルセラを奉るなんて不思議でならない。
ラセルの隣で私も首を傾げていると、ミニィが激にがヨモモをかじった様な顔でこっちを見ている。激にがヨモモは塗り薬になる薬草の一つだけど、口に入れると凄く苦い。ついでにタムもこっちみてる、クレヤはおでこに怒りマークを乗せたウサチャンがこっち見てる。え?私??
「多分、賢者イアンのせいでしょうね。今の技術よりよほど進んだ古代魔術、古代建築術その他諸々を使いこなしてこんな訳の分からない城を作っていますからね? 現在では説明もつかない便利な技術を齎したルセラ王と賢者の御威光に縋りたいし、あわよくばその頃の栄光を取り戻したいんでしょう。初代国王の頃はこの大陸全てがハイランド王国の物であったらしいので」
ひえっ!そんなに大きな国だったっけ??私がラセルの方を向いたら、ラセルもこっちを向いていた。
「ラセル、そんなに色々国を広げてたの? 」
「えっだってあの時イアンが真っ白い地図をくれたじゃない?それで色を塗ったらいいよって言って。全部に色を塗ろうかなーって思ったら全部取らなきゃ駄目だったんでしょ?それより古代技術ってあれかな!山の中にさ大きな滑り台作ったでしょう、アレのこと!」
「いや、あの地図はたまたま線しかなかっただけで、別に全部とれなんていってないでしょ……山の中の滑り台~?ああ!川から滑るあれね。流石にもうないんじゃないかな~? 」
夏に暑かったから川遊び用にちょちょっと地形を変えて作ったやつね。私は膝が痛かったから近くの山小屋で昼寝をしてたけどね。
「……たぶん、レント川の大瀑布のことでしょうね……何故あんな地形になるのか、地質学者の間でずっと議論が交わされているみたいですよ」
「えっ……」
「ルセラ王の妙な行動力と賢者イアンの変なやらかしのせいですよ、ちょっとは反省した方が良いです」
えっ!?ちょっとした夏の遊び場だよ?!なんで学者さんが議論してんの
「え、うん」
ミニィとタムとクレヤが額を突き合わせてヒソヒソと話し始めた。何で当事者の私達をのけ者にして話すかな??
でもニコニコと笑いながら上機嫌でラセルが隣に座った。
「そっかー!僕達ずっと前から知り合い?うーん、友達だったんだね!えへへ」
「そうみたいだきゅん!でもそんな記憶が戻って来たのはこの杖を貰ってお城に入ってからだよ」
「そうなんだ!ぼくもよくわかんないけど、この国に来てからかなー!あ、ねぇねぇあの短剣取られちゃったんだけどどうして良いと思う?イアン」
「ほっとけば良いよ。あれを抜けるのはラセルだけだし、短剣の方からラセルの所に来るよ、きっと」
「わー!そうなんだ。悩んで損しちゃった!そういえばお父さんのお父さん達がイアンに会いたいって言ってた!」
「私も会ってみたいなー」
ラセルが父親の生家の話をするときは凄くいい笑顔をしていた。クレヤボンス経由で聞いたロイの話でも良い関係性を築けたみたいだ。ラセルが思い描いたお祖父ちゃんの家はそっちにあったんだな。
ラセルは身振り手振り、父親の実家であるルッソ家について教えてくれた。本当に楽しそうでいい経験になったようだ。それに比べて母親の方はほとんど楽しい思い出が出来なかったようだ……ここの王族も傲慢ということだろうな。
「つまりはラセルはルセラと言うこの国を作った男の生まれ変わりで、イアンはそのルセラを導いた賢者と呼ばれた人だった。その時の記憶がある、ですね」
「そうみたい! 」
「うん」
ミニィ達が話をまとめ……多分自分達でも情報を精査する為に話し合ったんだろう。別にそんなのどうでも良いのに。
「そしてこの国の人々は初代国王を神聖なものとして崇め奉っているようで、その初代国王の短剣の所有者を探している、と」
「どうして初代国王はそんなに大事にされてるの? 」
こてん、と子供らしく首を傾げてミニィに話しかけるラセルに私も同じ感想を抱いた。なんでそんなに?ルセラは思い立ったらすぐ行動みたいな人間ですぐ問題にぶつかるようなちょっぴり迂闊な男の子だった。そんなルセラを奉るなんて不思議でならない。
ラセルの隣で私も首を傾げていると、ミニィが激にがヨモモをかじった様な顔でこっちを見ている。激にがヨモモは塗り薬になる薬草の一つだけど、口に入れると凄く苦い。ついでにタムもこっちみてる、クレヤはおでこに怒りマークを乗せたウサチャンがこっち見てる。え?私??
「多分、賢者イアンのせいでしょうね。今の技術よりよほど進んだ古代魔術、古代建築術その他諸々を使いこなしてこんな訳の分からない城を作っていますからね? 現在では説明もつかない便利な技術を齎したルセラ王と賢者の御威光に縋りたいし、あわよくばその頃の栄光を取り戻したいんでしょう。初代国王の頃はこの大陸全てがハイランド王国の物であったらしいので」
ひえっ!そんなに大きな国だったっけ??私がラセルの方を向いたら、ラセルもこっちを向いていた。
「ラセル、そんなに色々国を広げてたの? 」
「えっだってあの時イアンが真っ白い地図をくれたじゃない?それで色を塗ったらいいよって言って。全部に色を塗ろうかなーって思ったら全部取らなきゃ駄目だったんでしょ?それより古代技術ってあれかな!山の中にさ大きな滑り台作ったでしょう、アレのこと!」
「いや、あの地図はたまたま線しかなかっただけで、別に全部とれなんていってないでしょ……山の中の滑り台~?ああ!川から滑るあれね。流石にもうないんじゃないかな~? 」
夏に暑かったから川遊び用にちょちょっと地形を変えて作ったやつね。私は膝が痛かったから近くの山小屋で昼寝をしてたけどね。
「……たぶん、レント川の大瀑布のことでしょうね……何故あんな地形になるのか、地質学者の間でずっと議論が交わされているみたいですよ」
「えっ……」
「ルセラ王の妙な行動力と賢者イアンの変なやらかしのせいですよ、ちょっとは反省した方が良いです」
えっ!?ちょっとした夏の遊び場だよ?!なんで学者さんが議論してんの
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