【完結】おっさん軍人、もふもふ子狐になり少年を育てる。元部下は曲者揃いで今日も大変です

鏑木 うりこ

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185 だから1少なく

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 パムのお弁当を手に入れた私達は負ける気しないのだけれど、今日はアレがある。

「イアン、今日は魔力測定があるよ」
「うん、大丈夫。さっきパムに触って来たし」
「そうなの?」
「そうだよ」

 私達の魔力には色がある。タムが目が覚めるような蒼い色。ミニィも青に緑を溶いたような綺麗な海の色。黒曜将軍は真っ黒で……私は赤だ、とてもよく目立つ赤い魔力。更に今は狐が持っていた金色の粒子が混ざったような物凄く派手な色をしているもんで……偽装が必要だった。

「パムはほとんど魔力がないんだけど、明るい黄色なんだ。お日様の色なんだけど、ちょっとだけ波長を借りて来た。それを混ぜれば……ほら、橙色になった」
「すごーい、そんな事出来るんだね」
「うん、大体皆できるよ」

 後は魔力量を調整して目立たないようにしなくちゃね。私の魔力は修行をしてない子供達の中に入っては大き過ぎるから、全力を出したら浮き過ぎてしまう。注意が必要だ。

 そして魔法訓練の時間に、やはり魔力測定器が運ばれて来た。アレで色や魔力の大きさを測るんだ。
 うーん、最大値200って感じの測定器だなぁ……これはまずい。ラセルは精霊と仲良くなったりミニィやクレヤボンス達と遊びながら魔法を使ったりしてたからあの測定器を壊しちゃう!

「私、ラセルより先に計測してもらうね」
「ん? そうなの」
「うん」

 他のクラスメイトが次々と測定器に触れて行く……よし、私の番だ。

「イアン・ワイアード……199?!素晴らしい。色は鮮やかな橙色、これは素晴らしいぞ!イアン・ワイアード!」
「はぁ、ありがとうございます。でも兄さんの方が魔力高いですよ」
「なに?! 本当か!」

 測定係の教授は急いでラセルを呼び……測定器はボン!と音を立てて爆発した。

「なんと!」
「わっ」
「素晴らしいぞ!ラセル・ワイアード!君、もっと容量の多い測定器を!」
「は、はい!」

 助手の人が新しい測定器を持って来てくれて無事にラセルの計測も終わった。

「356……素晴らしい! この歳でこの魔力、何ということだ!」
「えへへ」

 うんうん、そんな感じだね。それにしてもこの年頃の子供達が魔力が100にも満たないのが一般的だなんて知らなかったなあ……ちょっとラセルに魔法を使わせ過ぎた?反省だなぁ~周りが大人ばかりだから子供の平均値を知らなかったのは良くなかった……気をつけよう。

「……イアン・ワイアード君。こちらの計測器でもう一度」
「あ、はい」
「!? 」

 ラセルの魔力の伸ばし方について色々計画を立てていたので、まあ気を取られていたんだけど。

「イ、イアン君。こっちでもう一回」
「あ、はい」
「!!??」
「すまないが、こっちで」
「え?あ、はい……」
「!!!???」

 な、なんだ……計測器を壊してないぞ、私は。ちゃんとどれも1



 後でタムに大笑いされたけどね……やってしまった。

「大将の魔力が一体どれくらいあるのか教授陣の中で話題になってんだけどー!隠すの下手すぎだろ!どんな計測器を持って来てもぴったり1少なく止めるとか、器用すぎてどんな魔力コントロールできるんだとか!笑うー!」
「あ、あれくらい誰でもできる……」
「できるわけないだろぉ。初見の計測器の容量を見極めて更に流す魔力量を完璧に操るとか、俺だって出来ねえよ~さっすが大将、笑う~~~」
「ぎゅっ……」

 ラセルが目立つのは止められないから、私はその影でひっそりサポートをしようと思っていたのに目立ってしまった……うう、大失敗だ。

 
 
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