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その他の話
2 ヒューの大冒険2
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「アディと買い物楽しみだなぁ~~!」
僕は木剣をブンブン振り回して帰ってきた。アディは王太子でとても優しい。最初に僕達がこの世界に来た時から僕に優しかった。
僕が一緒に来たカイリさんに酷いことをしてしまった時もアディは僕を庇ってくれたし慰めてくれた。僕はカイリさんが行方不明になって見つかるまでの間、ずっと引きこもりになっていたんだけど、その間もずっとずっと僕のことを元気づけてくれたのはアディだった。
「……王太子殿下はいつご結婚なさるのかしら? 」
「婚約者のご令嬢をずっと待たせておられるのでしょう……あの召喚者のせいで」
僕は咄嗟に茂みに身を隠した。召喚者って僕とカイリさんのことだよね?僕らはこの国の偉い人に召喚されて日本からやってきた。本当は召喚されたのはカイリさんで、僕はカイリさんの近くにいて巻き込まれただけだ……。でも突然誰も知り合いのいないこの世界に来てしまった僕をこの国の王太子であるアディは世話してくれている。
「召喚者って言ってもどうして王太子殿下自らお世話しなくちゃいけないのかしら?」
「なんかとても意地悪な子が残っているんでしょう?本物の方はティーゲで元気に暮らしてるって」
「オマケが、残ったのよね。我が国には」
あ……僕はその場から動けなくなった。そうだ、僕がオマケの方なんだ……僕はこの世界に必要のない方、僕は要らない方……そうだ、アディはこの国の王子様なんだ……要らない僕の世話をしていい人じゃないんだ。
「僕……僕、どうしたら……」
僕はずっとアディに頼って生きてきた。この世界で僕が頼れるのは……あとはカイリさんだけ。あんなに迷惑をかけたカイリさんは……僕を助けてくれないかもしれない。
『ヒュー。俺はもう怒ってないよ、この世界は俺達には生きにくい事も多い。困ったことがあったらおいで、俺はティーゲで暮らして行く、いつでもおいで』
カイリさんはそう言ってくれた……。僕はおしゃべりをしていたメイド達がいなくなってからそっと茂みから立ち上がる。ショックで手足は震えていたけれど、僕はカイリさんに会いに行くことを決めた。カイリさんならどうしたらいいか教えてくれる……。
僕は部屋に戻りお財布と鞄を取り出して身につける。これもアディが僕にくれたものだ。お金の価値は良く分からないけれど、何とかなるだろう。そしてそっと厨房の裏へ行き荷車の荷物の中に滑り込んだ。
「ああやって城に野菜などを運んで来た荷車は帰って行くんだ」
「へえ、そうなんだ」
前にアディがそう教えてくれた。だからこの野菜くずやゴミがいっぱい積んである荷車はこのまま王城から出て街に降りるはず。ちょっと臭いけれど我慢できる。僕が潜り込んで暫くすると荷車は動き出した。そして門番に厳しく調べられる事もなく王城を抜けて街まですぐに辿り着くことが出来た。
「ええと……他の街へ移動するには、辻馬車に乗ること。お金がかかるけれど……足りるかなあ?あとティーゲはどっちだろう?」
これもアディに教えてもらった。辻馬車乗り場には運よくたどり着けたし、ティーゲ行きの馬車もすぐに見つかった。
「ティーゲまではいくらかかるの?」
「んー……金貨一枚だな」
僕の恰好を上から下まで嘗め回すように見ていた馬車のおじさんはそう言ったけれど、横から行商人っぽいおじさんが口を挟んだ。
「こら、嘘をつくな。銀貨5枚だろ!そういう商売してると痛い目を見るぞ!」
「うひゃっ冗談だよ、冗談!銀貨5枚だ」
「冗談だったんだ!なーんだ」
僕は相当世間知らずだったみたいだ。この行商人のおじさんにいっぱい叱られた。ついでに同じ馬車に乗った人達にも呆れられたりした……。
「あんた……本当に何にも知らないねえ。今までどんだけ大事にされてきたんだい? 」
「僕……大事にされてたんだ」
そんな事すら気づかずに、僕はずっとアディに頼り切って生きていたんだな……かなり恥ずかしくなってしまった。
僕は木剣をブンブン振り回して帰ってきた。アディは王太子でとても優しい。最初に僕達がこの世界に来た時から僕に優しかった。
僕が一緒に来たカイリさんに酷いことをしてしまった時もアディは僕を庇ってくれたし慰めてくれた。僕はカイリさんが行方不明になって見つかるまでの間、ずっと引きこもりになっていたんだけど、その間もずっとずっと僕のことを元気づけてくれたのはアディだった。
「……王太子殿下はいつご結婚なさるのかしら? 」
「婚約者のご令嬢をずっと待たせておられるのでしょう……あの召喚者のせいで」
僕は咄嗟に茂みに身を隠した。召喚者って僕とカイリさんのことだよね?僕らはこの国の偉い人に召喚されて日本からやってきた。本当は召喚されたのはカイリさんで、僕はカイリさんの近くにいて巻き込まれただけだ……。でも突然誰も知り合いのいないこの世界に来てしまった僕をこの国の王太子であるアディは世話してくれている。
「召喚者って言ってもどうして王太子殿下自らお世話しなくちゃいけないのかしら?」
「なんかとても意地悪な子が残っているんでしょう?本物の方はティーゲで元気に暮らしてるって」
「オマケが、残ったのよね。我が国には」
あ……僕はその場から動けなくなった。そうだ、僕がオマケの方なんだ……僕はこの世界に必要のない方、僕は要らない方……そうだ、アディはこの国の王子様なんだ……要らない僕の世話をしていい人じゃないんだ。
「僕……僕、どうしたら……」
僕はずっとアディに頼って生きてきた。この世界で僕が頼れるのは……あとはカイリさんだけ。あんなに迷惑をかけたカイリさんは……僕を助けてくれないかもしれない。
『ヒュー。俺はもう怒ってないよ、この世界は俺達には生きにくい事も多い。困ったことがあったらおいで、俺はティーゲで暮らして行く、いつでもおいで』
カイリさんはそう言ってくれた……。僕はおしゃべりをしていたメイド達がいなくなってからそっと茂みから立ち上がる。ショックで手足は震えていたけれど、僕はカイリさんに会いに行くことを決めた。カイリさんならどうしたらいいか教えてくれる……。
僕は部屋に戻りお財布と鞄を取り出して身につける。これもアディが僕にくれたものだ。お金の価値は良く分からないけれど、何とかなるだろう。そしてそっと厨房の裏へ行き荷車の荷物の中に滑り込んだ。
「ああやって城に野菜などを運んで来た荷車は帰って行くんだ」
「へえ、そうなんだ」
前にアディがそう教えてくれた。だからこの野菜くずやゴミがいっぱい積んである荷車はこのまま王城から出て街に降りるはず。ちょっと臭いけれど我慢できる。僕が潜り込んで暫くすると荷車は動き出した。そして門番に厳しく調べられる事もなく王城を抜けて街まですぐに辿り着くことが出来た。
「ええと……他の街へ移動するには、辻馬車に乗ること。お金がかかるけれど……足りるかなあ?あとティーゲはどっちだろう?」
これもアディに教えてもらった。辻馬車乗り場には運よくたどり着けたし、ティーゲ行きの馬車もすぐに見つかった。
「ティーゲまではいくらかかるの?」
「んー……金貨一枚だな」
僕の恰好を上から下まで嘗め回すように見ていた馬車のおじさんはそう言ったけれど、横から行商人っぽいおじさんが口を挟んだ。
「こら、嘘をつくな。銀貨5枚だろ!そういう商売してると痛い目を見るぞ!」
「うひゃっ冗談だよ、冗談!銀貨5枚だ」
「冗談だったんだ!なーんだ」
僕は相当世間知らずだったみたいだ。この行商人のおじさんにいっぱい叱られた。ついでに同じ馬車に乗った人達にも呆れられたりした……。
「あんた……本当に何にも知らないねえ。今までどんだけ大事にされてきたんだい? 」
「僕……大事にされてたんだ」
そんな事すら気づかずに、僕はずっとアディに頼り切って生きていたんだな……かなり恥ずかしくなってしまった。
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