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53 上には上がいた。
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諦めの境地顔が上手になった。ははは。
だがしかし、待遇は良いんだ。レントは本当に俺の事好きで居てくれる。
「リーヤ」
優しく俺の名前を呼ぶ声。パタパタと機嫌が良さそうに揺れる尻尾。
「リーヤは細っちいからもっと肉を食え、肉を」
皿いっぱいに山盛りにされる。俺はガキの頃から肉なんてそんなに食った事なかったから、今でもそんなに食えないのに、山のように盛ってくる。
「つがいの給餌行動ですから、食べられるだけ食べてあげて下さい」
獣人について、周りも色々教えてくれる。無理矢理つがいにさせられたデリウス王妃の例があるから、俺が何にも知らなくても誰も責めたりしない。
「リーヤ様も無理矢理みたいな物ですしね!本当ケダモノっていうか!獣人の全てがこんなんだって思わないで下さいよ!お願いします!」
お城の侍女さんに力説されたりした。
「アタシの旦那様の恩人ですから!リーヤ様は!おやつとかくすねて来ましょうか?」
この人の旦那様はどうも俺が治した騎士の一人だったみたいだ。
城の人は本当にみんな優しいし、チビ共も俺に懐いてうるさいくらいだ。
「でも、レント。俺、一回は帝国行かなくちゃ。俺の母さんが心配なんだ」
「勿論だ。ゆっくり疲れないように行こう。俺もリーヤの両親に挨拶に行きたいと思ってた。安心しろ、尻尾を切られる覚悟は出来てる」
尻尾を切られるのは、まあやらかしちゃった証拠みたいな物らしい。結構恥ずかしい事なんだって。
ちなみに王様も尻尾は無かった、生やしてやったけど。
「時効だから、治してやってくれ」
と、デリウス様に言われるまで
「尻尾は切れたままで」
と、言い張ってたんだよな。デリウス様の家にご挨拶に行った時、ちょん切っておいて来たらしい。落とし前か?
まあ、デリウス様の家とはしばらくやり合っていたけど、レントが生まれて。どんどん生まれて。子供達の可愛さに実家がころんとやられて和解はしているらしい。
「悔しい事に不満がない」
んだとか。本当に獣人はつがいに尽くして尽くして尽くしまくる。
「リーヤ付いてる」
「んあ?」
食事のマナーもなってない俺は、まー食い方が汚い。顔に飛ばしたソースをしょっちゅう舐められるし、下手したら指まで舐められてる。
「もしかして俺の為に付けてんだろ?」
「ちげーし!お育ちが悪いだけだし!」
「最高だな?」
「黙れぇー!」
レントは優しい。
「ははは!リーヤちゃんの口の悪さは可愛いのお」
「何でもかんでも可愛いでまとめるのはやめろ、アディ」
「ディリーが一番可愛いがの!」
王様と王妃デリウス様もべったりだし。俺の母さんと父さんもくっ付きまくってんな、って思ったけどその上を行く奴らを見てしまった。俺の父さんの母さん好き好きはまだ甘かったんだな。すげぇなレントの父さんと母さん。
「なあ、レント。俺がさ、使えない奴になったらどうする?離婚とか?」
「いや、どうもしないけど。お前、つがい契約はそんなもんじゃきれねぇよ?」
あ、そうなの?
「親父とお袋見てみろよ。あの歳でも毎日やってんぞ!また新しい兄弟ができるんじゃねーかと思ってる。お袋の体に負担がかかるだろうけど、あの人も鍛えてるからなー……」
あ、そ、そうなんだ……。
「怪我してて暫く触れもしなかったろ?」
「あーー、そうだな。仲が良い事は良い事だよな」
「俺らもああなろうな!」
俺、体鍛えないと駄目な奴だな?いい笑顔で言っても俺には限界っつーもんがあるんだからな??
だがしかし、待遇は良いんだ。レントは本当に俺の事好きで居てくれる。
「リーヤ」
優しく俺の名前を呼ぶ声。パタパタと機嫌が良さそうに揺れる尻尾。
「リーヤは細っちいからもっと肉を食え、肉を」
皿いっぱいに山盛りにされる。俺はガキの頃から肉なんてそんなに食った事なかったから、今でもそんなに食えないのに、山のように盛ってくる。
「つがいの給餌行動ですから、食べられるだけ食べてあげて下さい」
獣人について、周りも色々教えてくれる。無理矢理つがいにさせられたデリウス王妃の例があるから、俺が何にも知らなくても誰も責めたりしない。
「リーヤ様も無理矢理みたいな物ですしね!本当ケダモノっていうか!獣人の全てがこんなんだって思わないで下さいよ!お願いします!」
お城の侍女さんに力説されたりした。
「アタシの旦那様の恩人ですから!リーヤ様は!おやつとかくすねて来ましょうか?」
この人の旦那様はどうも俺が治した騎士の一人だったみたいだ。
城の人は本当にみんな優しいし、チビ共も俺に懐いてうるさいくらいだ。
「でも、レント。俺、一回は帝国行かなくちゃ。俺の母さんが心配なんだ」
「勿論だ。ゆっくり疲れないように行こう。俺もリーヤの両親に挨拶に行きたいと思ってた。安心しろ、尻尾を切られる覚悟は出来てる」
尻尾を切られるのは、まあやらかしちゃった証拠みたいな物らしい。結構恥ずかしい事なんだって。
ちなみに王様も尻尾は無かった、生やしてやったけど。
「時効だから、治してやってくれ」
と、デリウス様に言われるまで
「尻尾は切れたままで」
と、言い張ってたんだよな。デリウス様の家にご挨拶に行った時、ちょん切っておいて来たらしい。落とし前か?
まあ、デリウス様の家とはしばらくやり合っていたけど、レントが生まれて。どんどん生まれて。子供達の可愛さに実家がころんとやられて和解はしているらしい。
「悔しい事に不満がない」
んだとか。本当に獣人はつがいに尽くして尽くして尽くしまくる。
「リーヤ付いてる」
「んあ?」
食事のマナーもなってない俺は、まー食い方が汚い。顔に飛ばしたソースをしょっちゅう舐められるし、下手したら指まで舐められてる。
「もしかして俺の為に付けてんだろ?」
「ちげーし!お育ちが悪いだけだし!」
「最高だな?」
「黙れぇー!」
レントは優しい。
「ははは!リーヤちゃんの口の悪さは可愛いのお」
「何でもかんでも可愛いでまとめるのはやめろ、アディ」
「ディリーが一番可愛いがの!」
王様と王妃デリウス様もべったりだし。俺の母さんと父さんもくっ付きまくってんな、って思ったけどその上を行く奴らを見てしまった。俺の父さんの母さん好き好きはまだ甘かったんだな。すげぇなレントの父さんと母さん。
「なあ、レント。俺がさ、使えない奴になったらどうする?離婚とか?」
「いや、どうもしないけど。お前、つがい契約はそんなもんじゃきれねぇよ?」
あ、そうなの?
「親父とお袋見てみろよ。あの歳でも毎日やってんぞ!また新しい兄弟ができるんじゃねーかと思ってる。お袋の体に負担がかかるだろうけど、あの人も鍛えてるからなー……」
あ、そ、そうなんだ……。
「怪我してて暫く触れもしなかったろ?」
「あーー、そうだな。仲が良い事は良い事だよな」
「俺らもああなろうな!」
俺、体鍛えないと駄目な奴だな?いい笑顔で言っても俺には限界っつーもんがあるんだからな??
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