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動物に異様に好かれる手
11 俺が守ってやるからな!
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目が開いてしまった。ずっと真っ暗闇で何も見えなければ良いのに。天井は余りきれいじゃない。でもベッドはベタベタに汚れても居ない。割と清潔だ。
……服を着ている。体が痛くないから、誰かに抱かれた後ではないんだろう。
誰かの気配はするけれど、何も聞こえない。誰かな?あまり殴らない人が良いな。首をそっと捻ると頭の上から犬の耳が覗いている。
あ、人間じゃない。俺は少し息ができた。これは、ジェスの耳だ。良かった、ジェスは俺をまだ一度も殴ってない。もしかしたら、このまま殴らないでくれるかもしれない。
……でも突然、倒れたりする俺を使えないと言って蹴るかもしれない。蹴られる方が痛い。踏まれるかも知れない……。
「!……!!」
ジェスの口がパクパク動いている。何か喋ってる?なんにも聞こえないよ?そう言えば静かだ。音が一つも聞こえない。
なんて……素晴らしい事なんだろう。誰かの叫び声も、泣き声も、怒鳴り声も聞こえない。優しい、優しい空間だ。
「きこえないんだ、ジェス」
俺は喋る事は出来るようだ。ジェスは目をまん丸に開けた。それから顔を近づけて、ゆっくり喋っているようだ。口の形で何となく何を言っているか分かった。
シロウ、いしゃ、つれてくる。いいかい?
「いやだ」
おれも、いっしょに、いるから。まもって、あげる
「ほんと?」
ああ、まかせろ、つれてくるね 人間だけど、おれを、しんじて?
「……わかった」
ジェスは笑って手招きした。すぐ近くに医者はいたらしい。白い服を来た医者がゆっくり顔を出す。
怖い!怖い!怖い!!
慌てて、ジェスは俺を抱きしめてくれた。それでもガタガタと震える体は治らず、ジェスにしっかりしがみついて目を閉じた。
「シロウ!?シロウ!!」
シロウの体から突然、力が抜けている。気を失ったんだ!俺はびっくりしてシロウの身体を抱え上げた。
「軽いっ!」
確かに触った感じも痩せているとは思ったけれど、それ以上にガリガリだ。いったいどんな扱いを受けていたんだ?!
どちらにしろ、シロウは人間だ。人間の医者に見せなくては!俺はあまり歓迎されないのは知っているが、医者の元に意識のないシロウを運んだ。
「……酷い」
この基地の中でも比較的獣人に温厚なマール先生が救護室にいて助かった。
シロウをベッドに寝かすと、まずマール先生は物すごく顔をしかめた。
「よく生きている……何という暴力の跡だ。保護したらすぐ連れて来ないとダメだろう!」
怒られた。けれど、俺が怒られるのはどうでも良い。シロウを何とかして!
「先生、シロウは人間が怖いって気を失ったんだ」
「これは人間の仕業か……ならば恐ろしくても仕方がないか……」
そっと服を脱がせて行く。シロウを捕らえていたのは鳥の獣人だった。体に爪で引っ掻かれた跡はかなりあったが、酷いのはそんな浅い傷ではないとマール先生はため息をついた。
「傷は塞がっているが、以前に受けた暴力の跡が凄まじい。何度も腕が折れたんだろう。足もそうだ。良く生きていた」
先生はゆっくり優しく体を見る。
「これは酷いな?これは獣人だろう?」
髪を掻き分け、首の後ろを見ると無数の噛み跡だらけで皮膚がぐちゃぐちゃだ。
「何人の獣人の間を歩かされたか知らんが、そのたびに噛まれたんだな。何度も何度も。猫科、犬科、爬虫類、鳥ももちろんある。人間にはツガイという性癖がないから、噛んでも答えられないのに」
シロウの首筋はめちゃめちゃだった。でもそんな噛み跡だらけの首筋でも、俺も噛みつきたくてしょうがない。
思わず口でも開けていたのか、マール先生の鋭い声が飛んでくる。
「ジェスー!ステイ!」
「わ、分かってるよ!先生ッ!!」
内心ドキンと跳ねたが、俺は何とか理性をフル動員させた。お、俺はシロウに酷い事なんてしないんだからな!
「もし、同意が得られて噛む機会があっても、跡が残るほど噛んでやるな。死んでしまうぞ」
「分かった」
あの首に俺の痕が残るくらい……って思うけど、多分シロウの飼い主だった奴らは皆んなそう思ったんだろう。だからあんなになってしまった。
前の飼い主を忘れてさせようと躍起になってシロウの首は見るも無惨になったんだ。
「俺は違う!」
「頼むよ。シロウと言ったか?彼の信頼を裏切っちゃ行けない」
「分かってる」
可愛い、可哀想なシロウ!俺が守ってやるからな!
……服を着ている。体が痛くないから、誰かに抱かれた後ではないんだろう。
誰かの気配はするけれど、何も聞こえない。誰かな?あまり殴らない人が良いな。首をそっと捻ると頭の上から犬の耳が覗いている。
あ、人間じゃない。俺は少し息ができた。これは、ジェスの耳だ。良かった、ジェスは俺をまだ一度も殴ってない。もしかしたら、このまま殴らないでくれるかもしれない。
……でも突然、倒れたりする俺を使えないと言って蹴るかもしれない。蹴られる方が痛い。踏まれるかも知れない……。
「!……!!」
ジェスの口がパクパク動いている。何か喋ってる?なんにも聞こえないよ?そう言えば静かだ。音が一つも聞こえない。
なんて……素晴らしい事なんだろう。誰かの叫び声も、泣き声も、怒鳴り声も聞こえない。優しい、優しい空間だ。
「きこえないんだ、ジェス」
俺は喋る事は出来るようだ。ジェスは目をまん丸に開けた。それから顔を近づけて、ゆっくり喋っているようだ。口の形で何となく何を言っているか分かった。
シロウ、いしゃ、つれてくる。いいかい?
「いやだ」
おれも、いっしょに、いるから。まもって、あげる
「ほんと?」
ああ、まかせろ、つれてくるね 人間だけど、おれを、しんじて?
「……わかった」
ジェスは笑って手招きした。すぐ近くに医者はいたらしい。白い服を来た医者がゆっくり顔を出す。
怖い!怖い!怖い!!
慌てて、ジェスは俺を抱きしめてくれた。それでもガタガタと震える体は治らず、ジェスにしっかりしがみついて目を閉じた。
「シロウ!?シロウ!!」
シロウの体から突然、力が抜けている。気を失ったんだ!俺はびっくりしてシロウの身体を抱え上げた。
「軽いっ!」
確かに触った感じも痩せているとは思ったけれど、それ以上にガリガリだ。いったいどんな扱いを受けていたんだ?!
どちらにしろ、シロウは人間だ。人間の医者に見せなくては!俺はあまり歓迎されないのは知っているが、医者の元に意識のないシロウを運んだ。
「……酷い」
この基地の中でも比較的獣人に温厚なマール先生が救護室にいて助かった。
シロウをベッドに寝かすと、まずマール先生は物すごく顔をしかめた。
「よく生きている……何という暴力の跡だ。保護したらすぐ連れて来ないとダメだろう!」
怒られた。けれど、俺が怒られるのはどうでも良い。シロウを何とかして!
「先生、シロウは人間が怖いって気を失ったんだ」
「これは人間の仕業か……ならば恐ろしくても仕方がないか……」
そっと服を脱がせて行く。シロウを捕らえていたのは鳥の獣人だった。体に爪で引っ掻かれた跡はかなりあったが、酷いのはそんな浅い傷ではないとマール先生はため息をついた。
「傷は塞がっているが、以前に受けた暴力の跡が凄まじい。何度も腕が折れたんだろう。足もそうだ。良く生きていた」
先生はゆっくり優しく体を見る。
「これは酷いな?これは獣人だろう?」
髪を掻き分け、首の後ろを見ると無数の噛み跡だらけで皮膚がぐちゃぐちゃだ。
「何人の獣人の間を歩かされたか知らんが、そのたびに噛まれたんだな。何度も何度も。猫科、犬科、爬虫類、鳥ももちろんある。人間にはツガイという性癖がないから、噛んでも答えられないのに」
シロウの首筋はめちゃめちゃだった。でもそんな噛み跡だらけの首筋でも、俺も噛みつきたくてしょうがない。
思わず口でも開けていたのか、マール先生の鋭い声が飛んでくる。
「ジェスー!ステイ!」
「わ、分かってるよ!先生ッ!!」
内心ドキンと跳ねたが、俺は何とか理性をフル動員させた。お、俺はシロウに酷い事なんてしないんだからな!
「もし、同意が得られて噛む機会があっても、跡が残るほど噛んでやるな。死んでしまうぞ」
「分かった」
あの首に俺の痕が残るくらい……って思うけど、多分シロウの飼い主だった奴らは皆んなそう思ったんだろう。だからあんなになってしまった。
前の飼い主を忘れてさせようと躍起になってシロウの首は見るも無惨になったんだ。
「俺は違う!」
「頼むよ。シロウと言ったか?彼の信頼を裏切っちゃ行けない」
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