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動物に異様に好かれる手
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シロウ達が住んでいる国はジェスト獣人国家と言う。そのもっと東側、大河が大きく削って作った国境を越えた先にも獣人の国があった。
同じ女神アリルレオンを信仰し、祖とするが、何代も前に袂を分かったレースール自由連邦である。
ニ国は事ある事に争い、何度も戦争を仕掛けあっていた……それ故に疲弊し合い、横から人間の国に襲われ、ジェストは敗北した。そんな経緯があるのだが、そんなレースールから来た使者にレオセントと重鎮は訝しむもその提案を受け入れた。
「レースールの元首が国交を正常化したい、ジェストを訪れたいと言ってきた。我が国はそれを受け入れようと思う」
「ケンカは良くないよね」
シロウの言葉が決定打だったと、誰も思いたくはなかったが
「……そうだな」
レオセントは受け入れた。
肉親をレースールに殺され、心穏やかでない者もたくさんいた。しかし
「あの戦争の怪我もすっかり良くなっちまったし……獣人同士で争ってまた人間に横からやられるのは嫌だ」
「そうだそうだ!人間なんかより獣人の方が話が分かるしな!」
ジェスト国は富み始めていた。それが国民の心の余裕にも繋がる。心に余裕があれば、仇敵にすら手を差し伸べる事が出来るのだ。
そして共通の敵がある事。
それが心を繋げる一番の太い糸になり得た。
「……人間は、嫌いだ」
シロウが呟くその言葉が、虐げられ続けた歴史と敗戦と絡み合って、深く深く根を張る。
「獣人は好きだよ!」
根は養分を吸い上げ、過去の獣人同士のわだかまりを溶かし、枝を伸ばし葉をつけ……花を咲かせた。
「レースール自由連邦元首、レンテドール・ギマルドだ」
「ジェスト獣人国家、レオセント・ジェストだ。元は祖を同じとする者、これからは手を携え共にいこうではないか」
「ああ!」
ニ国間で正式な国交が樹立した。
「ああ!やっぱり!やっぱりシロウ!私だ!私だよ!」
「俺の嫁に何か?」
シロウに向かって走って来るレースールの元首の視界からレジールはさっとシロウを隠し、牙を剥いた。
しかし、レンテドールは嬉しくてしょうがないという態度を崩さなかった。
「王弟殿、私はどうしてもシロウに感謝をしたいのだ。私がこうして生きていられるのはシロウのおかげなんだ」
「どう言う事が聞かせて貰おう」
レジールはまだ警戒をあらわに聞き返すが、ひょこりと背中から顔を出したシロウに、レンテドールは破顔した。
「シロウ!私だよ!君のおかげで私は生き長らえ、誇りも取り戻せた。あの時の部下達もみな元気だ!君の、全部君のおかげだ!」
「…どなた?」
そっと聞き返すシロウに、レンテドールは笑った。
「これなら思い出すか?!」
レンテドールはその場で、獣化してしまう。周りは皆驚くが、当のレンテドールはシロウに思い出して貰いたくてどうしようもないらしい。
「お前が助けてくれた左足のないライオン!それが私だよ!シロウ!」
「……あ!馬車にいた!」
「そうだ!シロウが全部治してくれたから、走って逃げる事が出来たんだ!全部、全部、シロウのおかげだ!みろ、アライグマもうさぎも熊も全員いる!」
「シロウ!あの時の耳よ!」
「腕の調子はずっと良いぞ!」
「シロウ!王様にお願いして連れてきて貰ったんだ!ずっとずっとシロウにお礼したくて!」
シロウは目を丸くした。あの最初の奴隷馬車の中で会った獣達は全て獣人で、皆無事だった。
「え、本当に?」
「ああ!」
レンテドールは嬉しくて嬉しくて、尻尾をピン!と立てていた。
同じ女神アリルレオンを信仰し、祖とするが、何代も前に袂を分かったレースール自由連邦である。
ニ国は事ある事に争い、何度も戦争を仕掛けあっていた……それ故に疲弊し合い、横から人間の国に襲われ、ジェストは敗北した。そんな経緯があるのだが、そんなレースールから来た使者にレオセントと重鎮は訝しむもその提案を受け入れた。
「レースールの元首が国交を正常化したい、ジェストを訪れたいと言ってきた。我が国はそれを受け入れようと思う」
「ケンカは良くないよね」
シロウの言葉が決定打だったと、誰も思いたくはなかったが
「……そうだな」
レオセントは受け入れた。
肉親をレースールに殺され、心穏やかでない者もたくさんいた。しかし
「あの戦争の怪我もすっかり良くなっちまったし……獣人同士で争ってまた人間に横からやられるのは嫌だ」
「そうだそうだ!人間なんかより獣人の方が話が分かるしな!」
ジェスト国は富み始めていた。それが国民の心の余裕にも繋がる。心に余裕があれば、仇敵にすら手を差し伸べる事が出来るのだ。
そして共通の敵がある事。
それが心を繋げる一番の太い糸になり得た。
「……人間は、嫌いだ」
シロウが呟くその言葉が、虐げられ続けた歴史と敗戦と絡み合って、深く深く根を張る。
「獣人は好きだよ!」
根は養分を吸い上げ、過去の獣人同士のわだかまりを溶かし、枝を伸ばし葉をつけ……花を咲かせた。
「レースール自由連邦元首、レンテドール・ギマルドだ」
「ジェスト獣人国家、レオセント・ジェストだ。元は祖を同じとする者、これからは手を携え共にいこうではないか」
「ああ!」
ニ国間で正式な国交が樹立した。
「ああ!やっぱり!やっぱりシロウ!私だ!私だよ!」
「俺の嫁に何か?」
シロウに向かって走って来るレースールの元首の視界からレジールはさっとシロウを隠し、牙を剥いた。
しかし、レンテドールは嬉しくてしょうがないという態度を崩さなかった。
「王弟殿、私はどうしてもシロウに感謝をしたいのだ。私がこうして生きていられるのはシロウのおかげなんだ」
「どう言う事が聞かせて貰おう」
レジールはまだ警戒をあらわに聞き返すが、ひょこりと背中から顔を出したシロウに、レンテドールは破顔した。
「シロウ!私だよ!君のおかげで私は生き長らえ、誇りも取り戻せた。あの時の部下達もみな元気だ!君の、全部君のおかげだ!」
「…どなた?」
そっと聞き返すシロウに、レンテドールは笑った。
「これなら思い出すか?!」
レンテドールはその場で、獣化してしまう。周りは皆驚くが、当のレンテドールはシロウに思い出して貰いたくてどうしようもないらしい。
「お前が助けてくれた左足のないライオン!それが私だよ!シロウ!」
「……あ!馬車にいた!」
「そうだ!シロウが全部治してくれたから、走って逃げる事が出来たんだ!全部、全部、シロウのおかげだ!みろ、アライグマもうさぎも熊も全員いる!」
「シロウ!あの時の耳よ!」
「腕の調子はずっと良いぞ!」
「シロウ!王様にお願いして連れてきて貰ったんだ!ずっとずっとシロウにお礼したくて!」
シロウは目を丸くした。あの最初の奴隷馬車の中で会った獣達は全て獣人で、皆無事だった。
「え、本当に?」
「ああ!」
レンテドールは嬉しくて嬉しくて、尻尾をピン!と立てていた。
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