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IF編 闇へ
6 誕生
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どこへ行けば良いか、シロウには分かった。思念の糸みたいなのが絡み付いて、早くこっちへ来いとシロウの体を引っ張っているのだ。
なんて気持ちの悪い。
吐き気を抑えながら、ふらふらと歩く。すぐ後ろをレジールとレンテドールがついてきているが、シロウの目には入っていない。
「っ?!」
シロウに声をかけようとするものは全て後ろの二人の一睨みで封殺された。
シロウは知らない街で、真っ直ぐにリリーシュアの神殿にたどり着いた。
「何者だ!止まれ」
見張りに立っていた僧兵は声をかけてたが、
「黙れ」
シロウの一言に、後ずさった。真っ直ぐにシロウは祈りの間に向かう。神官達は道を譲る。そうしなければならない気がしたから。
そうしてシロウは声を上げた。
「聞きたい事がある」
あーーー!やっと来たぁ!もぉー良い加減にしてよねー!早く勇者選んでよ!シロウ!
馬鹿みたいな能天気な声と、見た目は美少女なのが相まって、頭がスカスカな白痴美人の印象がますます強まる。
「お前。美恵を、妹をどうした?」
もー!シロウが悪いんだよぉ!いつまで経っても勇者決めないし、神殿に来ないしー!だーかーら!やる気になるようにシロウの好きな人間呼んでやったんじゃない!
好きな人間がいれば、人間が死なないように、勇者を選ばないと行けないでしょ?私ったら頭い良いー♪
「美恵にお前はこの世界について教えてたのか?」
んーそれがさぁ
リリーシュアはアゴに人差し指を当て考えるポーズを取る。
シロウの妹、ここに来なかったんだよねー。妙に重くって途中で落っことしちゃった。なんか二人いっぺんに召喚した時みたいだったわー。お陰で神力スッカスカよぉー。
でもこの世界に落としたわーどこかにいるんでしょ?連れてきなよー!
「どこかに、落とした……?探さないのか」
えーだってあっちからくるでしょー?神殿に来ない人間なんていないもん。この世界の人間ならぜーったい神殿に来るもん。探す必要ないじゃない!
「ああ」
そんな事はどーでもいいのよ!早く勇者選びなさいよ、シロウ!あんたがぐずぐずしてんのが悪いんだからねー!こっちにだって都合があんのよ!
魔王はねーすぐ倒さないと、すんごく強くなって、倒せなくなるのよ。それで前の世界壊しちゃったんだけど、調整が難しくてねー。聞いてる?聞いてるの??シロウ?
「ああ」
聞いてんなら良いんだけどさー、もーなんか気の抜けた返事じゃなくてちゃんとハイって言いなさいよ!ホント使えない神子ねー!どうしてあんたみたいなのを神子にしちゃったのかしら!
私ったらついてないわー!
「ああ」
分かってんなら早く仕事して!急いで!今すぐよ!もういつ魔王が生まれてもおかしくないくらい世界には闇と歪みが満ちてるの!
私もだいぶ力が無くなっちゃったし、困っちゃうのよ!分かった?!
「ああ」
なら良いんだけど?ねぇ、ちょっと?!シロウ?シロウってば!さっきから ああ、しか言わないの何なの?
「ああ」
シロウ?
女神リリーシュアは自分の話に夢中で、シロウの様子がおかしい事に今やっと気がついた。シロウの「ああ」は肯定の言葉ではない。全て絶望に彩られた嘆息だっただけ。
「ああ、聞いただろう?レジール様、レンテドール様。こいつはこんな所にいて良い奴じゃない」
「そうだな」
「間違いない」
な、なに?!どうしてただの人間が!この神の空間に干渉できんのよ!しかも獣人じゃない!どっかいってよ!
「俺が、喚んだ」
シロウは血の涙を流している。
「こいつを、堕として。殺すなんて生温い。俺たちの苦しみと悲しみを何百年も何千年も思い知らせて」
「任せろ」
レジールから闇の炎が噴き上がった。綺麗な獅子の金茶の髪が真っ黒に染まってゆく。
「生きていることを後悔しても足りないほどの苦しみをこの女に」
レンテドールも真っ黒な靄を纏う。こちらも黒に彩られた。
「シロウの為なら、神さえ堕とすのも容易い」
レジールが腕を振る。、ったそれだけなのに。
きゃーーー!リリーシュアの神力の全てが切り裂かれ、存在を保つ事が出来なくなってゆく。
「お前も堕ちろ!」
ひっ?!
近くにいたリリーシュアの友人と言う神もレンテドールによって堕とされる。
「ごめん、二人とも。そしてありがとう」
「構わん」
「私も問題ない。この命、シロウの為に使うと決めていたのだからな」
神が二柱消え、魔王が二人誕生した。
なんて気持ちの悪い。
吐き気を抑えながら、ふらふらと歩く。すぐ後ろをレジールとレンテドールがついてきているが、シロウの目には入っていない。
「っ?!」
シロウに声をかけようとするものは全て後ろの二人の一睨みで封殺された。
シロウは知らない街で、真っ直ぐにリリーシュアの神殿にたどり着いた。
「何者だ!止まれ」
見張りに立っていた僧兵は声をかけてたが、
「黙れ」
シロウの一言に、後ずさった。真っ直ぐにシロウは祈りの間に向かう。神官達は道を譲る。そうしなければならない気がしたから。
そうしてシロウは声を上げた。
「聞きたい事がある」
あーーー!やっと来たぁ!もぉー良い加減にしてよねー!早く勇者選んでよ!シロウ!
馬鹿みたいな能天気な声と、見た目は美少女なのが相まって、頭がスカスカな白痴美人の印象がますます強まる。
「お前。美恵を、妹をどうした?」
もー!シロウが悪いんだよぉ!いつまで経っても勇者決めないし、神殿に来ないしー!だーかーら!やる気になるようにシロウの好きな人間呼んでやったんじゃない!
好きな人間がいれば、人間が死なないように、勇者を選ばないと行けないでしょ?私ったら頭い良いー♪
「美恵にお前はこの世界について教えてたのか?」
んーそれがさぁ
リリーシュアはアゴに人差し指を当て考えるポーズを取る。
シロウの妹、ここに来なかったんだよねー。妙に重くって途中で落っことしちゃった。なんか二人いっぺんに召喚した時みたいだったわー。お陰で神力スッカスカよぉー。
でもこの世界に落としたわーどこかにいるんでしょ?連れてきなよー!
「どこかに、落とした……?探さないのか」
えーだってあっちからくるでしょー?神殿に来ない人間なんていないもん。この世界の人間ならぜーったい神殿に来るもん。探す必要ないじゃない!
「ああ」
そんな事はどーでもいいのよ!早く勇者選びなさいよ、シロウ!あんたがぐずぐずしてんのが悪いんだからねー!こっちにだって都合があんのよ!
魔王はねーすぐ倒さないと、すんごく強くなって、倒せなくなるのよ。それで前の世界壊しちゃったんだけど、調整が難しくてねー。聞いてる?聞いてるの??シロウ?
「ああ」
聞いてんなら良いんだけどさー、もーなんか気の抜けた返事じゃなくてちゃんとハイって言いなさいよ!ホント使えない神子ねー!どうしてあんたみたいなのを神子にしちゃったのかしら!
私ったらついてないわー!
「ああ」
分かってんなら早く仕事して!急いで!今すぐよ!もういつ魔王が生まれてもおかしくないくらい世界には闇と歪みが満ちてるの!
私もだいぶ力が無くなっちゃったし、困っちゃうのよ!分かった?!
「ああ」
なら良いんだけど?ねぇ、ちょっと?!シロウ?シロウってば!さっきから ああ、しか言わないの何なの?
「ああ」
シロウ?
女神リリーシュアは自分の話に夢中で、シロウの様子がおかしい事に今やっと気がついた。シロウの「ああ」は肯定の言葉ではない。全て絶望に彩られた嘆息だっただけ。
「ああ、聞いただろう?レジール様、レンテドール様。こいつはこんな所にいて良い奴じゃない」
「そうだな」
「間違いない」
な、なに?!どうしてただの人間が!この神の空間に干渉できんのよ!しかも獣人じゃない!どっかいってよ!
「俺が、喚んだ」
シロウは血の涙を流している。
「こいつを、堕として。殺すなんて生温い。俺たちの苦しみと悲しみを何百年も何千年も思い知らせて」
「任せろ」
レジールから闇の炎が噴き上がった。綺麗な獅子の金茶の髪が真っ黒に染まってゆく。
「生きていることを後悔しても足りないほどの苦しみをこの女に」
レンテドールも真っ黒な靄を纏う。こちらも黒に彩られた。
「シロウの為なら、神さえ堕とすのも容易い」
レジールが腕を振る。、ったそれだけなのに。
きゃーーー!リリーシュアの神力の全てが切り裂かれ、存在を保つ事が出来なくなってゆく。
「お前も堕ちろ!」
ひっ?!
近くにいたリリーシュアの友人と言う神もレンテドールによって堕とされる。
「ごめん、二人とも。そしてありがとう」
「構わん」
「私も問題ない。この命、シロウの為に使うと決めていたのだからな」
神が二柱消え、魔王が二人誕生した。
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