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51 セルジオ先生の正体
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「以前からセルジオ・ルンドについては怪しいと思っておりましたが、この度人を雇いあやつの経歴を調べさせました! すると驚くべきことが分かったのです。ルンド子爵には確かに息子がおります、しかしそれはもう40にも届くデビットという名の男です。デビットはルンド子爵領で真っ当に働いておりますが、ルンド家の子供はデビット一人だけ。セルジオという子供はいない……あいつは語っているのです! しかもルンド子爵はそれを容認している。経歴詐称なのです!」
私は恐ろしくなってセルジオ先生の顔を仰ぎ見た。まさかそんな……先生はルンド子爵家の人ではないの? 私は一体誰と婚約したの……? でも先生の顔は凪いでいて、不安な目で見つめる私を見つめ返し……笑った。
あ、きっと大丈夫なのね。私はこの人を信じていいんだ
どんな周りの雑音もきにしなくていい、この人は信じて大丈夫なんだと心の底から安堵できるそんな笑みだった。そうだ、私はあんな嫌な人の言葉に耳なんて貸さなくていい。私を信じ、私が信じた人を信じれば良いんだ。
「な、なんと……素性も分からぬ痴れ者とは!」
「セラフィーナのやつ、そんな怪しい人と婚約しちゃったの? アハハ、笑えるわぁ~! 私の方がマシじゃない!ライオットは馬鹿だけど貴族だもんね!」
「我が息子を袖にするからそういうしっぺ返しを食らうんだ。ざまあみろ!」
うるさい雑音が大きくなる。でも大丈夫って分ってる。だって伯父様もお祖父様もルンド子爵も皆落ち着いているし、伯父様に至ってはどうしてか知らないけれど楽しそうに薄く笑っている。だから大丈夫。
しかもイアソン様はため息をついているし、マリアンヌも微笑んでいる。私を罵倒して、セルジオ先生を貶めようとしてる人達以外は皆落ち着いている。
「経歴詐称か……確かにな」
下品な笑い声にかき消されない国王陛下の呟きが辺りに響き、ジュリアナ達は口を閉ざした。
「え……へ、陛下はあの者が何者かご存じ、なのですか……?」
ファルマ先生の驚いて震えた声がやけに部屋に響いた。
「良く知っておるぞ。何せ、そやつは私の弟だからな。植物の研究がしたいと名を偽りルンド子爵家に頼み込んで居候をさせて貰っている正真正銘の私の弟、セルシオールだ」
ぽかんと口を開ける私。国王陛下は何を仰ったのかしら……? 何一つ頭にしみ込んでこないのだけれど、どうしうことかしら?
「兄上、私は一応小麦の改良や寒さに強い野菜の開発など一定の成果を上げております。それなのに趣味道楽で遊び回っているようにいうのは心外です。セラフィーナさんが驚いているじゃないですか」
「セラフィーナが驚いているのはそこじゃない気がするけれど、まあいいでしょう。もう茶番は良いわよね、セルシオール様。私と陛下はセラフィーナさんに会いたくて今日はここにいるのよ。絶対に結婚しないと頑なだったあなたが好きな人ができた、婚約したいなんて言ってくるから……絶対逃がさないようにって」
「義姉上、その言い方は酷いです」
今まで笑っているか、小声で陛下にだけ話しかけていた王妃殿下がくすくすと笑いながらセルジオ先生に話しかけ、先生も気軽に返事を返している……ほ、本当に先生は王族の……国王陛下の弟なの? ということは王弟殿下ってこと!?
私は恐ろしくなってセルジオ先生の顔を仰ぎ見た。まさかそんな……先生はルンド子爵家の人ではないの? 私は一体誰と婚約したの……? でも先生の顔は凪いでいて、不安な目で見つめる私を見つめ返し……笑った。
あ、きっと大丈夫なのね。私はこの人を信じていいんだ
どんな周りの雑音もきにしなくていい、この人は信じて大丈夫なんだと心の底から安堵できるそんな笑みだった。そうだ、私はあんな嫌な人の言葉に耳なんて貸さなくていい。私を信じ、私が信じた人を信じれば良いんだ。
「な、なんと……素性も分からぬ痴れ者とは!」
「セラフィーナのやつ、そんな怪しい人と婚約しちゃったの? アハハ、笑えるわぁ~! 私の方がマシじゃない!ライオットは馬鹿だけど貴族だもんね!」
「我が息子を袖にするからそういうしっぺ返しを食らうんだ。ざまあみろ!」
うるさい雑音が大きくなる。でも大丈夫って分ってる。だって伯父様もお祖父様もルンド子爵も皆落ち着いているし、伯父様に至ってはどうしてか知らないけれど楽しそうに薄く笑っている。だから大丈夫。
しかもイアソン様はため息をついているし、マリアンヌも微笑んでいる。私を罵倒して、セルジオ先生を貶めようとしてる人達以外は皆落ち着いている。
「経歴詐称か……確かにな」
下品な笑い声にかき消されない国王陛下の呟きが辺りに響き、ジュリアナ達は口を閉ざした。
「え……へ、陛下はあの者が何者かご存じ、なのですか……?」
ファルマ先生の驚いて震えた声がやけに部屋に響いた。
「良く知っておるぞ。何せ、そやつは私の弟だからな。植物の研究がしたいと名を偽りルンド子爵家に頼み込んで居候をさせて貰っている正真正銘の私の弟、セルシオールだ」
ぽかんと口を開ける私。国王陛下は何を仰ったのかしら……? 何一つ頭にしみ込んでこないのだけれど、どうしうことかしら?
「兄上、私は一応小麦の改良や寒さに強い野菜の開発など一定の成果を上げております。それなのに趣味道楽で遊び回っているようにいうのは心外です。セラフィーナさんが驚いているじゃないですか」
「セラフィーナが驚いているのはそこじゃない気がするけれど、まあいいでしょう。もう茶番は良いわよね、セルシオール様。私と陛下はセラフィーナさんに会いたくて今日はここにいるのよ。絶対に結婚しないと頑なだったあなたが好きな人ができた、婚約したいなんて言ってくるから……絶対逃がさないようにって」
「義姉上、その言い方は酷いです」
今まで笑っているか、小声で陛下にだけ話しかけていた王妃殿下がくすくすと笑いながらセルジオ先生に話しかけ、先生も気軽に返事を返している……ほ、本当に先生は王族の……国王陛下の弟なの? ということは王弟殿下ってこと!?
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