【完結】僕とファイさんの恋愛事情。月と僕と貴方の世界。

鏑木 うりこ

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33 僕は上弦に先輩になる

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《ねーファイ?お前、田舎の温泉村でキースとしっぽりずっぷりしてるってほんと?》

《時透。意味が分からない》

 そのあと時透さんはごねにごねてごねまくり、折衷案として、僕たちは少し離れた場所にあったもう一棟ログハウスを直した。時透さんたちを泊めるためだ。どうしても遊びに来るって聞かなかったんだって。ファイさんを言い負かす時透さんって結構凄い人だ!

 僕とファイさんの大工の腕は相当上がっていて、二人がかりでホイホイと出来てしまった。

「大工としてやってけるな」

「間違いないです」



「ファイー!キースーー!」

「時透……え」

「いらっしゃい時透さん……あっ」

 完成してから2日後にやって来た時透さんは一人じゃなくて4人連れだった。時透さん一人じゃないとは思ったけど4人とは!

「多くねぇ?時透」

 ファイさんが顔を顰める。まあ、あれだ。間違いなく時透さんのお相手だ……。

「仕方がないでしょ!俺はアークメイジだよ?!魔力馬鹿高いの知ってるでしょ!一人どころか、2人でも足りなかったの……」

「イルチです」「ニーチェです」「サウロです」

 顔そっくり!三つ子なんだって!

 ファイさんはあーーと空を見上げて溜め息をついてから

「ベッドが狭かったら自分達で直せよ?」

 それだけ言った。

「「「はいっ!」」」

 僕たちより2.3年下に見える時透さんのお相手は元気に返事をした。可愛いなと思うし、3人は時透さんの事が大好きで大好きで堪らないって感じだから、僕も安心出来る。絶対ファイさんを好きにならないと思う!

「えーとね、ここ、田舎過ぎてお店がほとんどないから、いっぱい荷物持ってきてくれたと思うけど……」

「あ!聞いてます。上弦に下弦の分の食べ物もしっかり仕込んで置くようにって」

「うんうん!」

 「ぷれーやー」の時透さんはファイさんと同じく巨大なアイテムボックスを持っている。それにパンパンに食べ物を詰めてくるように伝えて置いたんだ。

「あとね、この辺でお風呂上がりに着る浴衣。ばーちゃん達がいっぱい作ってくれたからみんなの分あるよ」

 手渡すと不思議そうな顔をしていたけど、説明するとキラキラした笑顔になった。

「エロい」

 だよねー!!

「こんなエロいの時透、警戒して着てくれないんじゃないの?」

「それがね?ファイさん達の間では普通の服だから何食わぬ顔で、ほいっと差し出せば自分から着てくれるよ」

「ま、マジですか?!エロい」

「試してごらん?」

 ほんと、僕にはよくわからないんだけど、こんな布一枚を解け易い帯?で縛っただけのエロい服をホイホイ着てくれるんだろう?

 案の定

「うわ!浴衣か。本格的だなぁ!」

「だろう?俺も最初驚いたぜ」

「着替える着替える!なんか温泉来た感凄い!」

 やっぱり、なんの抵抗もなく着替えちゃうんだよなー。

 この浴衣事件から、三つ子が僕の事を先輩と呼び始めた訳なんだけどね。何の先輩なんだろう?エロ??



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