44 / 58
44
しおりを挟む
「あー服なんてどうでも良いだろ」
「阿呆ですか!アンタ」
「阿呆だ、阿呆が居るぞー」
「ジュリエッタ様!少しお待ち下さいね!叔母を連れて来ますので!こう見えても私の叔母は腕は良いんですよ」
平民出だと言う研究者達は全員優しかった。
「はぁ?!攫って来た?!冗談も休み休み言ってくださいよ!馬鹿王子!」
「着替えも侍女もなし?!この最低のクソ王子!」
「ご不便ををかけいたしました!王宮から何人か遣わしますので、もう少々お待ちくださいませ!」
「リンツもなにやってんのよ!早く報告に来なさいよ!」
「そんなんだから、あんたも結婚出来ないのよ!」
次の日に王宮から血相を変えて飛んできた女性騎士達が口汚く罵っている。うん、何だがスッキリしたわ。
「まあまあまあまあまあ!こんなカビ臭い部屋しかご用意出来ないなんて!マーサは情けのうございます!坊っちゃま!」
「坊っちゃまは止めろ……」
「坊っちゃまはおいくつになられても坊っちゃまです!」
強そうな人が来たわ……。逃げたいわ……。無理だわ、光る目が私を捉えてるわ……!
「まあまあまあまあ!あの坊っちゃまを尻に敷ける貴重な人材とお聞きしましたわ!服のセンスは……誰か、ドレスを見繕って!お肌は……化粧品あったわね?!お髪は……マーサにお任せください!」
全体的にダメ出しされたわ。何だか申し訳ない。
「ええ、ええ!良いのです!良いのです!一番の難関である坊っちゃまのお目に叶ったお嬢様であるだけで、マーサは感激しておるのです!」
あ、はい……。
「あの人嫌いで、閉じこもってばかりで、研究とやらで一歩も出てこないラウ坊っちゃまが!女性とお話をするなんて!ばあやは!ばあやは嬉しゅうございますー!」
……ずいぶんとハードルが低いわね、ラグルさん。一体どんな暮らしぶりだったのかしら??
「王様も王妃様もお兄様もリスティーナお嬢様もロイエルエス坊っちゃま皆様ジュリエッタ様に早く会いたいと首を長くしてお待ちなのですよ!それなのに坊っちゃまは!」
え?何それ。突然私のハードルが爆上がりなんですけど?!
「……俺に来て欲しくない奴もいるだろう」
「またそんな、拗ねた子供みたいな事をおっしゃって!無視すればよろしいでしょう!誰からも好かれたいなんて虫の良い話がありますか!」
なるほど、ラグルさんはこのマーサさんには勝てないようだ。きっと小さい頃から世話になっているんでしょうね。そして私はこの人を味方につければ勝利は間違いなしね!
それにしても……どうも逃げ道というものが存在していないような気がするんですけど、大丈夫かしら、私。
「阿呆ですか!アンタ」
「阿呆だ、阿呆が居るぞー」
「ジュリエッタ様!少しお待ち下さいね!叔母を連れて来ますので!こう見えても私の叔母は腕は良いんですよ」
平民出だと言う研究者達は全員優しかった。
「はぁ?!攫って来た?!冗談も休み休み言ってくださいよ!馬鹿王子!」
「着替えも侍女もなし?!この最低のクソ王子!」
「ご不便ををかけいたしました!王宮から何人か遣わしますので、もう少々お待ちくださいませ!」
「リンツもなにやってんのよ!早く報告に来なさいよ!」
「そんなんだから、あんたも結婚出来ないのよ!」
次の日に王宮から血相を変えて飛んできた女性騎士達が口汚く罵っている。うん、何だがスッキリしたわ。
「まあまあまあまあまあ!こんなカビ臭い部屋しかご用意出来ないなんて!マーサは情けのうございます!坊っちゃま!」
「坊っちゃまは止めろ……」
「坊っちゃまはおいくつになられても坊っちゃまです!」
強そうな人が来たわ……。逃げたいわ……。無理だわ、光る目が私を捉えてるわ……!
「まあまあまあまあ!あの坊っちゃまを尻に敷ける貴重な人材とお聞きしましたわ!服のセンスは……誰か、ドレスを見繕って!お肌は……化粧品あったわね?!お髪は……マーサにお任せください!」
全体的にダメ出しされたわ。何だか申し訳ない。
「ええ、ええ!良いのです!良いのです!一番の難関である坊っちゃまのお目に叶ったお嬢様であるだけで、マーサは感激しておるのです!」
あ、はい……。
「あの人嫌いで、閉じこもってばかりで、研究とやらで一歩も出てこないラウ坊っちゃまが!女性とお話をするなんて!ばあやは!ばあやは嬉しゅうございますー!」
……ずいぶんとハードルが低いわね、ラグルさん。一体どんな暮らしぶりだったのかしら??
「王様も王妃様もお兄様もリスティーナお嬢様もロイエルエス坊っちゃま皆様ジュリエッタ様に早く会いたいと首を長くしてお待ちなのですよ!それなのに坊っちゃまは!」
え?何それ。突然私のハードルが爆上がりなんですけど?!
「……俺に来て欲しくない奴もいるだろう」
「またそんな、拗ねた子供みたいな事をおっしゃって!無視すればよろしいでしょう!誰からも好かれたいなんて虫の良い話がありますか!」
なるほど、ラグルさんはこのマーサさんには勝てないようだ。きっと小さい頃から世話になっているんでしょうね。そして私はこの人を味方につければ勝利は間違いなしね!
それにしても……どうも逃げ道というものが存在していないような気がするんですけど、大丈夫かしら、私。
47
あなたにおすすめの小説
【完結】ヤンデレ乙女ゲームの転生ヒロインは、囮を差し出して攻略対象を回避する。はずが、隣国の王子様にばれてしまいました(詰み)
瀬里@SMARTOON8/31公開予定
恋愛
ヤンデレだらけの乙女ゲームに転生してしまったヒロイン、アシュリー。周りには、攻略対象のヤンデレ達が勢ぞろい。
しかし、彼女は、実現したい夢のために、何としても攻略対象を回避したいのだ。
そこで彼女は、ヤンデレ攻略対象を回避する妙案を思いつく。
それは、「ヒロイン養成講座」で攻略対象好みの囮(私のコピー)を養成して、ヤンデレたちに差し出すこと。(もちろん希望者)
しかし、そこへ隣国からきた第五王子様にこの活動がばれてしまった!!
王子は、黙っている代償に、アシュリーに恋人契約を要求してきて!?
全14話です+番外編4話
処刑された悪役令嬢、二周目は「ぼっち」を卒業して最強チームを作ります!
みかぼう。
恋愛
地方を救おうとして『反逆者』に仕立て上げられ、断頭台で散ったエリアナ・ヴァルドレイン。
彼女の失敗は、有能すぎるがゆえに「独りで背負いすぎたこと」だった。
ループから始まった二周目。
彼女はこれまで周囲との間に引いていた「線」を、踏み越えることを決意した。
「お父様、私に『線を引け』と教えた貴方に、処刑台から見た真実をお話しします」
「殿下、私が貴方の『目』となります。王国に張り巡らされた謀略の糸を、共に断ち切りましょう」
淑女の仮面を脱ぎ捨て、父と王太子を「共闘者」へと変貌させる政争の道。
未来知識という『目』を使い、一歩ずつ確実に、破滅への先手を取っていく。
これは、独りで戦い、独りで死んだ令嬢が、信頼と連帯によって王国の未来を塗り替える――緻密かつ大胆なリベンジ政争劇。
「私を神輿にするのなら、覚悟してくださいませ。……その行き先は、貴方の破滅ですわ」
(※カクヨムにも掲載中です。)
悪役令息の婚約者になりまして
どくりんご
恋愛
婚約者に出逢って一秒。
前世の記憶を思い出した。それと同時にこの世界が小説の中だということに気づいた。
その中で、目の前のこの人は悪役、つまり悪役令息だということも同時にわかった。
彼がヒロインに恋をしてしまうことを知っていても思いは止められない。
この思い、どうすれば良いの?
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
残念な顔だとバカにされていた私が隣国の王子様に見初められました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
公爵令嬢アンジェリカは六歳の誕生日までは天使のように可愛らしい子供だった。ところが突然、ロバのような顔になってしまう。残念な姿に成長した『残念姫』と呼ばれるアンジェリカ。友達は男爵家のウォルターただ一人。そんなある日、隣国から素敵な王子様が留学してきて……
【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに恋も叶えちゃいます!
MEIKO
ファンタジー
最近まで死の病に冒されていたランドン伯爵家令嬢のアリシア。十六歳になったのを機に、胸をときめかせながら帝都学園にやって来た。「病も克服したし、今日からドキドキワクワクの学園生活が始まるんだわ!」そう思いながら一歩踏み入れた瞬間浮かれ過ぎてコケた。その時、突然奇妙な記憶が呼び醒まされる。見たこともない子爵家の令嬢ルーシーが、学園に通う見目麗しい男性達との恋模様を繰り広げる乙女ゲームの場面が、次から次へと思い浮かぶ。この記憶って、もしかして前世?かつての自分は、日本人の女子高生だったことを思い出す。そして目の前で転んでしまった私を心配そうに見つめる美しい令嬢キャロラインは、断罪される側の人間なのだと気付く…。「こんな見た目も心も綺麗な方が、そんな目に遭っていいいわけ!?」おまけに婚約者までもがヒロインに懸想していて、自分に見向きもしない。そう愕然としたアリシアは、自らキャロライン嬢の取り巻きAとなり、断罪を阻止し婚約者の目を覚まさせようと暗躍することを決める。ヒロインのヤロウ…赦すまじ!
笑って泣けるコメディです。この作品のアイデアが浮かんだ時、男女の恋愛以外には考えられず、BLじゃない物語は初挑戦です。貴族的表現を取り入れていますが、あくまで違う世界です。おかしいところもあるかと思いますが、ご了承下さいね。
【完結】身代わり皇妃は処刑を逃れたい
マロン株式
恋愛
「おまえは前提条件が悪すぎる。皇妃になる前に、離縁してくれ。」
新婚初夜に皇太子に告げられた言葉。
1度目の人生で聖女を害した罪により皇妃となった妹が処刑された。
2度目の人生は妹の代わりに私が皇妃候補として王宮へ行く事になった。
そんな中での離縁の申し出に喜ぶテリアだったがー…
別サイトにて、コミックアラカルト漫画原作大賞最終候補28作品ノミネート
お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?
夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。
けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。
思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。
──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……?
※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる