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「それでね、子供が大好きな家族と仲良くしたいと思うのは普通の事なのに、ラウは能力があったでしょう?それだけの事なんだけどね」
「私達の根性が足りなかったんです」
根性論を振り翳すのは第一王子のシュティス様だ。
「そのせいでラウは一人で暮らすとか言い出して!しかも騎士団の奴やら、宰相やらが!もう!」
「そうですよの!お兄様と一緒にいたいのに!酷いですわ!」
第一王女のリスティーナ様も怒りながらぽりぽりとクッキーを食べている。
「本当ねー。お兄様もいろんな人に遠慮しちゃって、婚約者とか作ろうとしないしーお城にもこないしーで!僕達が研究院の方に行くのも手続きとか大変だしー」
ラグルさんのいえ、ラウガラウ第二王子のご兄弟とご両親の「私達はこんなに好きなのに」を私は永遠と聞かせられております。
少し異常な感じがしますが、これがもしかしたら、長年の魅了による精神の異常なのかもしれません。
「ジュリエッタ嬢も我々がまだラウの術にかかっていて、ラウの事が好きで堪らないと思わされていると思っているのだろうか?」
あらやだ、顔に出てました?それとも王様が鋭いのでしょうか??
「いいえ、そんな事は思っておりません。ラグル……いえ、ラウガラウ殿下から皆様を縛るようなものは何も感じられませんし。普通のご家族ほどの絆は感じます」
そうなのだ、むしろラグルさんは自分の出そうになる好意を引っ込めている気がする。
ああ、あのツンツンした態度はそのせいなのね?自分も家族の事は嫌いじゃないけど、好きにはならないぞ!って頑張って一線を引いてる感じ。
なるほど、これが追い目なのかしら?そんな頑ななラグルさんと、心を開いて欲しい家族の攻防なんだわ、このわざとらしいのは。
な、なんてほどほどと言う言葉を知らない家族なのかしら!
「ジュリエッタ様は、分かるのですか?!魅了が!」
弟君のロイエルエス殿下が声を上げますと、皆様ぎょっとなさいます。魅了は家族間でも禁忌の事象扱いなのでしょうね。
私が答える前に嬉々としてラグルさんが喋り出しました。こら!余計な事を!
「ジュリエッタはすげーんだぜ!俺より強いんだ!」
このすっとこどっこい!阿呆か!いきなり警戒を持たれるような事を言うんじゃない!
全員の視線が私に集まる。うわーーー!やっちまったんじゃないですかーーー?!怖い!怖いよ!
「ジュリエッタ嬢、もし、もしだよ。ラウガラウが本気で魅了を私達にかけていたら、君は解呪出来るかね?」
「毎日、俺がジュリエッタに魅了をかけようとしてるのに、切られてるわ」
また余計なことを!
「それは本当なの?ジュリエッタ。ラウの力はとても強くて解呪が難しいって聞いているわ」
「毎日切った後に文句言われてるぞ!大変なんだからやめろって」
なんで嬉しそうにあんたが答えるのよ!そして黒い紐を絡めて来るのやめなさい!
「ほ、本当に?じゃあラウが他の人を魅了していないって君には分かるんだね?」
「ガキの頃じゃねーんだし、しねーけどよ!線がつながってねーのはすぐ分かるだろ」
なんであんたが!って思うけど、分かる、すぐわかるわよ。だって見えるもの……。
「じゃ、じゃあ!大臣や宰相にお兄様に危険がないって証言してもらえるの?」
「そりゃ難しいだろうな。ジュリエッタはもう俺の味方だと認識されちまってるから、味方のジュリエッタの言葉じゃ聞いて貰えんだろ」
家族全員ががっくり項垂れた。なんだか過剰な期待をされて、一瞬で消えた気がするわ。私、本当に何もしていないのに……。
「私達の根性が足りなかったんです」
根性論を振り翳すのは第一王子のシュティス様だ。
「そのせいでラウは一人で暮らすとか言い出して!しかも騎士団の奴やら、宰相やらが!もう!」
「そうですよの!お兄様と一緒にいたいのに!酷いですわ!」
第一王女のリスティーナ様も怒りながらぽりぽりとクッキーを食べている。
「本当ねー。お兄様もいろんな人に遠慮しちゃって、婚約者とか作ろうとしないしーお城にもこないしーで!僕達が研究院の方に行くのも手続きとか大変だしー」
ラグルさんのいえ、ラウガラウ第二王子のご兄弟とご両親の「私達はこんなに好きなのに」を私は永遠と聞かせられております。
少し異常な感じがしますが、これがもしかしたら、長年の魅了による精神の異常なのかもしれません。
「ジュリエッタ嬢も我々がまだラウの術にかかっていて、ラウの事が好きで堪らないと思わされていると思っているのだろうか?」
あらやだ、顔に出てました?それとも王様が鋭いのでしょうか??
「いいえ、そんな事は思っておりません。ラグル……いえ、ラウガラウ殿下から皆様を縛るようなものは何も感じられませんし。普通のご家族ほどの絆は感じます」
そうなのだ、むしろラグルさんは自分の出そうになる好意を引っ込めている気がする。
ああ、あのツンツンした態度はそのせいなのね?自分も家族の事は嫌いじゃないけど、好きにはならないぞ!って頑張って一線を引いてる感じ。
なるほど、これが追い目なのかしら?そんな頑ななラグルさんと、心を開いて欲しい家族の攻防なんだわ、このわざとらしいのは。
な、なんてほどほどと言う言葉を知らない家族なのかしら!
「ジュリエッタ様は、分かるのですか?!魅了が!」
弟君のロイエルエス殿下が声を上げますと、皆様ぎょっとなさいます。魅了は家族間でも禁忌の事象扱いなのでしょうね。
私が答える前に嬉々としてラグルさんが喋り出しました。こら!余計な事を!
「ジュリエッタはすげーんだぜ!俺より強いんだ!」
このすっとこどっこい!阿呆か!いきなり警戒を持たれるような事を言うんじゃない!
全員の視線が私に集まる。うわーーー!やっちまったんじゃないですかーーー?!怖い!怖いよ!
「ジュリエッタ嬢、もし、もしだよ。ラウガラウが本気で魅了を私達にかけていたら、君は解呪出来るかね?」
「毎日、俺がジュリエッタに魅了をかけようとしてるのに、切られてるわ」
また余計なことを!
「それは本当なの?ジュリエッタ。ラウの力はとても強くて解呪が難しいって聞いているわ」
「毎日切った後に文句言われてるぞ!大変なんだからやめろって」
なんで嬉しそうにあんたが答えるのよ!そして黒い紐を絡めて来るのやめなさい!
「ほ、本当に?じゃあラウが他の人を魅了していないって君には分かるんだね?」
「ガキの頃じゃねーんだし、しねーけどよ!線がつながってねーのはすぐ分かるだろ」
なんであんたが!って思うけど、分かる、すぐわかるわよ。だって見えるもの……。
「じゃ、じゃあ!大臣や宰相にお兄様に危険がないって証言してもらえるの?」
「そりゃ難しいだろうな。ジュリエッタはもう俺の味方だと認識されちまってるから、味方のジュリエッタの言葉じゃ聞いて貰えんだろ」
家族全員ががっくり項垂れた。なんだか過剰な期待をされて、一瞬で消えた気がするわ。私、本当に何もしていないのに……。
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