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3 ワシの息子はダメ侯爵
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「カナン!不正書類を全部出せ!」
「ち、父上?!そんな物はご、ございません!」
「嘘をつくなーー!この私を騙せると思うたのか!この大たわけがーーー!」
「ひいぃーー!」
次の日、カナンの執務室にカレリオも連れて乗り込んだ。父の尊厳という物は守ってやりたい気がしたが、早く手を打たないとまずい。杖でカナンのたっぷり脂肪が乗った腹を叩いてやる。ぼよんぼよんしておるわ。
「良いか、カレリオ。殿下との婚約を解消した場合、お前がこのバンドール家を継ぐと言う選択肢もある。今は従兄弟のレンセルを予定しておるが、家の事を何もわかっていないでは話にならん。意味はわかるな?」
「……はい、お祖父様」
うん、カレリオはダグラスに似ているから、教育しやすい。言い訳のようになるが、カナンはダグラスより、ダグラスの妻だったウィンレイに似ている。
ウィンレイは10年以上前に流行り病で亡くなっている……夫婦仲は冷えていたけれど、よそに子供はこさえてはいない……はずだ。
「我がバンドール家は、かなり傾いておる。カナン、お前が悪い。しかしだ、お前の教育に力を注がなかった私の責任もある。立て直すぞ、カナン、カレリオ」
「ち、父上……あの、カレリオが婚約解消とは……?我が家は王家との繋がりを持てば安泰では……?」
「馬鹿もーーーん!」
流石に大声を出した。
「王家と繋がりがあったとして!この借金はどうするつもりか!王が肩代わりでもしてくれると思うておうたのか!!そんな訳なかろう!
逆に借金と不正が山ほどあるお前の采配はカレリオの足を大いに引っ張っておる事が何故分からん!後ろ暗い家から王妃など出るわけがなかろう!」
「ひえぇぇ……」
カナンはその肥え太った体を椅子から落とした。カナンも昔はかなりのイケメンだったのに、ブクブク太って!
ついでに痩せさせてやる!
「それに、殿下の御心は神子に移っておいでだ……カレリオを苦しませる事はこれ以上出来ぬ」
しょんぼりと下を向いて拳を握り締めるカレリオ。悔しいよな、悲しいよな……。
「なぁに、お前はこんなに可愛いのだ。すぐに新しい婚約者も出来よう。嫁を貰っても良いし、また夫を探しても良いぞ!」
「はい……お祖父様……」
顔をあげ、少しだけ微笑むカレリオはとても可愛い!撫で撫でしたい!しよう!
「や、やめてください!お祖父様!私は小さな子供ではないのですから」
「私から見たらまだまだ小さいぞ!わはははは」
その様子をぽかんとカナンは見ていたが、孫は可愛いのは当たり前なんだよ!
「カナン!はようせえ!」
「はいぃ!」
カナンを急かしながら、執事のロッソとメイド長のメアリーを呼びつける。
「お前達、期限は一週間設ける」
「な、何のことでしょう、大旦那様」
ロッソは素知らぬ顔だが、メアリーの顔色は明らかに悪い。
「二度は言わん、下がって良い」
さて、不正をして私腹を肥していた我が家の使用人どもの筆頭二人、どう出るかな??
ダグラスは知っていながらも面倒だから放置したし、引退してからは我関せずでカナンに任せていたから、かなり酷い事になっているだろうけど……?
「ち、父上?!そんな物はご、ございません!」
「嘘をつくなーー!この私を騙せると思うたのか!この大たわけがーーー!」
「ひいぃーー!」
次の日、カナンの執務室にカレリオも連れて乗り込んだ。父の尊厳という物は守ってやりたい気がしたが、早く手を打たないとまずい。杖でカナンのたっぷり脂肪が乗った腹を叩いてやる。ぼよんぼよんしておるわ。
「良いか、カレリオ。殿下との婚約を解消した場合、お前がこのバンドール家を継ぐと言う選択肢もある。今は従兄弟のレンセルを予定しておるが、家の事を何もわかっていないでは話にならん。意味はわかるな?」
「……はい、お祖父様」
うん、カレリオはダグラスに似ているから、教育しやすい。言い訳のようになるが、カナンはダグラスより、ダグラスの妻だったウィンレイに似ている。
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「我がバンドール家は、かなり傾いておる。カナン、お前が悪い。しかしだ、お前の教育に力を注がなかった私の責任もある。立て直すぞ、カナン、カレリオ」
「ち、父上……あの、カレリオが婚約解消とは……?我が家は王家との繋がりを持てば安泰では……?」
「馬鹿もーーーん!」
流石に大声を出した。
「王家と繋がりがあったとして!この借金はどうするつもりか!王が肩代わりでもしてくれると思うておうたのか!!そんな訳なかろう!
逆に借金と不正が山ほどあるお前の采配はカレリオの足を大いに引っ張っておる事が何故分からん!後ろ暗い家から王妃など出るわけがなかろう!」
「ひえぇぇ……」
カナンはその肥え太った体を椅子から落とした。カナンも昔はかなりのイケメンだったのに、ブクブク太って!
ついでに痩せさせてやる!
「それに、殿下の御心は神子に移っておいでだ……カレリオを苦しませる事はこれ以上出来ぬ」
しょんぼりと下を向いて拳を握り締めるカレリオ。悔しいよな、悲しいよな……。
「なぁに、お前はこんなに可愛いのだ。すぐに新しい婚約者も出来よう。嫁を貰っても良いし、また夫を探しても良いぞ!」
「はい……お祖父様……」
顔をあげ、少しだけ微笑むカレリオはとても可愛い!撫で撫でしたい!しよう!
「や、やめてください!お祖父様!私は小さな子供ではないのですから」
「私から見たらまだまだ小さいぞ!わはははは」
その様子をぽかんとカナンは見ていたが、孫は可愛いのは当たり前なんだよ!
「カナン!はようせえ!」
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