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86 ワシ、ちょっとだけ細工する
次の月に何故かトレヴァーとレイモンドの結婚式が行われた。
「ま、待て!婚約から早すぎるだろ?!」
「いや?一年の交際期間があったんだ、普通だろう?」
「1か月の間違いじゃろ?!」
ぺろりとダスティンが出してきたトレヴァーとレイモンドの婚約同意書の日付はしっかり一年前になっていて、両名の署名もしっかり入っている。
「そ、そんな書類書いた覚えなど……あっ!ダグラスっ!」
レイモンドのきつい目がこっちを見たのでさっと視線を逸らせた。ワシ、こう見えて他人の筆跡真似るの得意なんじゃよね。つい1週間前にトレヴァーとレイモンドの筆跡をまねてダスティンに頼まれた謎の書類なんて作ってないもんね~。
「レイモンド様、レイモンド様煩くて、とうとう婚約者にも逃げられたトレヴァーと結婚してくださるだけでありがたい!」
と、言うファルマン家の面々と
「公爵家と繋がりを持てるなんて!チャンスです!」
と、ウキウキ顔のヒルデン家では誰も反対などしなかった。
「よもやーーーーー!!」
結婚式には遥々ケンウッドとジェスターも辺境からやってきて、お祝いの言葉を述べている。
「良かったな!トレヴァー!あれだけレイモンド様の事をお慕いしていたものな!」
「え?あ、ああ……うん?良かったの、か?」
「これで家でも修業が出来るな!」
「お?おう!そう言えばそうだな!うん!そうだそうだ!やったあ!レイモンド様よろしくお願いしますね!」
大丈夫なのか?トレヴァー。もう教会で誓いの言葉とか交わし終わったはずなのに、あの脳筋今頃何を言っているのかワシはよくわからんぞ。
「家でも修業だと……レイや、何の修行だ?ん~~?」
「黙れ!ケニー!お主だって辺境で何をしておるんだ!?あ!?」
「ジェスターは紳士じゃからのう~。きちんと翌日に支障のない範囲でやめてくれるわい」
「何の話じゃああああ!!」
トレヴァー自体だけならレイモンドの脳みそでもなんとかあしらえただろう。しかしダスティンが時折入れ知恵をしておるらしい……ま、トレヴァーもレイモンドもダスティンの手のひらの上でいいようにゴロンゴロンと転がされる運命じゃの……恐ろしいのう……。
「次はお前だ」
何か呪いの声が後ろから聞こえるのう、きっと気のせいじゃ……そういえば耳が遠くなってきたんじゃったっけなあ……。
「次は……お前だ……ダグラス……」
やめろ、ダスティン!ワシにまで何をさせる気なんじゃああああ!
「なぁに、ちょっと裏から国の政治をちょいちょいっと……それにはセブスト殿下というちょうど良い人材が欲しくてなあ?」
「いや待て!裏からとか言わずに表から堂々と行けばよいじゃろ!?何で裏に回る!?」
「その方が楽しいからに決まっておる。表は色々制約があって面倒だからな」
そういえばダスティンはこういう奴じゃった……。わしもゴロンゴロンされるしかないのか……?いーやーだーーー!
「ま、待て!婚約から早すぎるだろ?!」
「いや?一年の交際期間があったんだ、普通だろう?」
「1か月の間違いじゃろ?!」
ぺろりとダスティンが出してきたトレヴァーとレイモンドの婚約同意書の日付はしっかり一年前になっていて、両名の署名もしっかり入っている。
「そ、そんな書類書いた覚えなど……あっ!ダグラスっ!」
レイモンドのきつい目がこっちを見たのでさっと視線を逸らせた。ワシ、こう見えて他人の筆跡真似るの得意なんじゃよね。つい1週間前にトレヴァーとレイモンドの筆跡をまねてダスティンに頼まれた謎の書類なんて作ってないもんね~。
「レイモンド様、レイモンド様煩くて、とうとう婚約者にも逃げられたトレヴァーと結婚してくださるだけでありがたい!」
と、言うファルマン家の面々と
「公爵家と繋がりを持てるなんて!チャンスです!」
と、ウキウキ顔のヒルデン家では誰も反対などしなかった。
「よもやーーーーー!!」
結婚式には遥々ケンウッドとジェスターも辺境からやってきて、お祝いの言葉を述べている。
「良かったな!トレヴァー!あれだけレイモンド様の事をお慕いしていたものな!」
「え?あ、ああ……うん?良かったの、か?」
「これで家でも修業が出来るな!」
「お?おう!そう言えばそうだな!うん!そうだそうだ!やったあ!レイモンド様よろしくお願いしますね!」
大丈夫なのか?トレヴァー。もう教会で誓いの言葉とか交わし終わったはずなのに、あの脳筋今頃何を言っているのかワシはよくわからんぞ。
「家でも修業だと……レイや、何の修行だ?ん~~?」
「黙れ!ケニー!お主だって辺境で何をしておるんだ!?あ!?」
「ジェスターは紳士じゃからのう~。きちんと翌日に支障のない範囲でやめてくれるわい」
「何の話じゃああああ!!」
トレヴァー自体だけならレイモンドの脳みそでもなんとかあしらえただろう。しかしダスティンが時折入れ知恵をしておるらしい……ま、トレヴァーもレイモンドもダスティンの手のひらの上でいいようにゴロンゴロンと転がされる運命じゃの……恐ろしいのう……。
「次はお前だ」
何か呪いの声が後ろから聞こえるのう、きっと気のせいじゃ……そういえば耳が遠くなってきたんじゃったっけなあ……。
「次は……お前だ……ダグラス……」
やめろ、ダスティン!ワシにまで何をさせる気なんじゃああああ!
「なぁに、ちょっと裏から国の政治をちょいちょいっと……それにはセブスト殿下というちょうど良い人材が欲しくてなあ?」
「いや待て!裏からとか言わずに表から堂々と行けばよいじゃろ!?何で裏に回る!?」
「その方が楽しいからに決まっておる。表は色々制約があって面倒だからな」
そういえばダスティンはこういう奴じゃった……。わしもゴロンゴロンされるしかないのか……?いーやーだーーー!
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