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13 この仮説はいかがでしょう?
「大地の、土に含まれている成分ではなく、魔力だと言うのですか?」
「ええ!あのカイコ達の色は宝石ではなくて魔力の質、つまりはルビーではなく炎。エメラルドではなく風なのではないでしょうか!」
「トパーズの黄色は土、サファイアの青は水であると?」
「はい!」
私は教授に私の仮説を訴えている。
「しかし、あんな所でそのように各多様な魔法を使う事などないでしょう?」
「それがあるんです!ね、ディアンナ」
「ええ、あの像に魔法をぶつけたのは私だけでは……いえ、何人いるか、何代前から行われていたか検討も付きません」
どう言うことかと、教授は首を傾げる。教授のような真面目な方は学園長像に八つ当たりなんて知らないんだろう。ディアンナが伝えると驚いて「そんな事をする輩が!いやしかし、理解出来る」なんて言ってらした。
「魔法が直接かも知れません、もしかしたら学生の弱い魔法力が良かったのかも。いえ、学園長像は特殊な金属だと聞き及んでいます。それに魔法が当たった時に何かあったのかも」
「あり得る!マリー嬢、ディアンナ嬢!あり得るぞ!魔力からの変化、盲点だった!」
教授は走って行ってしまったけれど、何か手がかりになれば嬉しい所だわ。
「私、お役に立てたのかしら?」
「行き詰っていらしたから、見方の角度を変える点ではまずお役に立てたわよね。そして仮説が正しいかどうかは教授が調べてくださるはずよ」
「……なんだか気になりますわ。生物学科って見学とか出来ましたっけ……」
「大丈夫だと思いますよ。それに教授もディアンナの事を覚えていらっしゃるでしょうし」
虫が苦手なはずなのに、どういった心境の変化なのか。その日から授業が終わると逃げるように寮へ帰っていたディアンナは生物学科へ毎日通うようになりました。
「マリー!マリー!聞いて!やっぱり魔力だったのよ!」
こっそり耳打ちして進展を教えてくれます。
「魔導士様達の強い魔力じゃなくて、私達のような初心者の……弱い魔力を卵かほんの小さなうちに弱く浴びると何割かのシロカイコが染まるんですわ!」
「染まる、という事なのね?」
「ええ!ルビーではなく、炎の赤だったの。だから黄色っぽいもの、橙っぽいもの……どれも美しいんですけれど、様々なものが存在するんですわ!」
キラキラと目を輝かせて教えてくれるディアンナはもう意地悪な令嬢でも、暗く沈んだ女の子でもなかった。
「それにあの子達、懐くのよ!私が私の魔力を食べさたフィーちゃんは可愛くて。もう赤い糸を少し吐けるようになったの!きれいなのよ~~」
「まあ!素敵」
フィーちゃんはきっとイモムシなのよね?名前を付けているということはもう苦手じゃないのね。
「それにね、生物学科って変な先輩がいっぱいいて、面白いのよ。レイ先輩なんて「ディアンナ嬢、君はマルムシ花カイコより美しい」とか言うの!よくわかんないでしょう?花カイコって蛾なんだけど、色がピンク色なの。私はピンク色じゃないのにね、ふふ」
ディアンナ、それはもしかしたら生物学科の生徒の愛の告白かもしれないわ、私にもわからないけれど。貴方、きがついていないかもしれないけれど、もしかしてモテモテなのではないかしら??
ディアンナは自分が望んだ通りの学園生活が始まったのかも。本人は全く気が付いていないけれど。
「ええ!あのカイコ達の色は宝石ではなくて魔力の質、つまりはルビーではなく炎。エメラルドではなく風なのではないでしょうか!」
「トパーズの黄色は土、サファイアの青は水であると?」
「はい!」
私は教授に私の仮説を訴えている。
「しかし、あんな所でそのように各多様な魔法を使う事などないでしょう?」
「それがあるんです!ね、ディアンナ」
「ええ、あの像に魔法をぶつけたのは私だけでは……いえ、何人いるか、何代前から行われていたか検討も付きません」
どう言うことかと、教授は首を傾げる。教授のような真面目な方は学園長像に八つ当たりなんて知らないんだろう。ディアンナが伝えると驚いて「そんな事をする輩が!いやしかし、理解出来る」なんて言ってらした。
「魔法が直接かも知れません、もしかしたら学生の弱い魔法力が良かったのかも。いえ、学園長像は特殊な金属だと聞き及んでいます。それに魔法が当たった時に何かあったのかも」
「あり得る!マリー嬢、ディアンナ嬢!あり得るぞ!魔力からの変化、盲点だった!」
教授は走って行ってしまったけれど、何か手がかりになれば嬉しい所だわ。
「私、お役に立てたのかしら?」
「行き詰っていらしたから、見方の角度を変える点ではまずお役に立てたわよね。そして仮説が正しいかどうかは教授が調べてくださるはずよ」
「……なんだか気になりますわ。生物学科って見学とか出来ましたっけ……」
「大丈夫だと思いますよ。それに教授もディアンナの事を覚えていらっしゃるでしょうし」
虫が苦手なはずなのに、どういった心境の変化なのか。その日から授業が終わると逃げるように寮へ帰っていたディアンナは生物学科へ毎日通うようになりました。
「マリー!マリー!聞いて!やっぱり魔力だったのよ!」
こっそり耳打ちして進展を教えてくれます。
「魔導士様達の強い魔力じゃなくて、私達のような初心者の……弱い魔力を卵かほんの小さなうちに弱く浴びると何割かのシロカイコが染まるんですわ!」
「染まる、という事なのね?」
「ええ!ルビーではなく、炎の赤だったの。だから黄色っぽいもの、橙っぽいもの……どれも美しいんですけれど、様々なものが存在するんですわ!」
キラキラと目を輝かせて教えてくれるディアンナはもう意地悪な令嬢でも、暗く沈んだ女の子でもなかった。
「それにあの子達、懐くのよ!私が私の魔力を食べさたフィーちゃんは可愛くて。もう赤い糸を少し吐けるようになったの!きれいなのよ~~」
「まあ!素敵」
フィーちゃんはきっとイモムシなのよね?名前を付けているということはもう苦手じゃないのね。
「それにね、生物学科って変な先輩がいっぱいいて、面白いのよ。レイ先輩なんて「ディアンナ嬢、君はマルムシ花カイコより美しい」とか言うの!よくわかんないでしょう?花カイコって蛾なんだけど、色がピンク色なの。私はピンク色じゃないのにね、ふふ」
ディアンナ、それはもしかしたら生物学科の生徒の愛の告白かもしれないわ、私にもわからないけれど。貴方、きがついていないかもしれないけれど、もしかしてモテモテなのではないかしら??
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