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8周目 産卵だと!?
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「ふぅ……ふぐうぅ……ひぃ、ひぃ……!」
苦しい、凄く苦しい。俺はゴロゴロとあちこち転げまわる。幸いなのかなんなのか、山小屋を見つけて中に這って入った。
「い、痛い、痛いし、つ、詰まって……」
下半身丸出しでなんなんだが、色々な目に遭ってきた尻から白い何かが覗いている。もう、もうわかってる、でも認めたくない!認めたくないんだ!!硬い殻に包まれた、ソレ。完全に
「たまごおおおおおおおお!」
この周回に入ってからずーっと便秘だと思っていたら、卵だった。怖い怖すぎる。俺、卵作る装置付いてないはずなんだけど!?
「ま、まさかあの時……妹に!?」
う、嘘だろ。誰か嘘だと言ってくれよ!?でも妹はこの俺の尻丸出しのたうち回りシーンは見せるわけにはいかないから……だ、誰なら答えてくれる!?誰もいねえええええええ!ていうか痛いい!
「ひ、引っかかって、で、出てこないぃいい……」
物理的にこの卵を外に出すのは無理だろう!?ね!?無理だよね!?なのに、なのに、どうも卵は出たいみたいなんだ。卵、少し動いてる。
「む、無理!無理ィ!裂ける、裂けて死ぬ!死んじゃうウウウ!ああああ!」
そんな風に叫べたのも最初の内だけで、
「い、痛い……う、うう……」
もうぐったりと足を全開に開いて横たわるしかできなくなっていた。一応卵は細い方からほんの少しづつ出ていて、尻から出ている卵を最初はあり得ないと思っていたけれど
「あ、あは、あはは……はやくぅでてこぉい……」
だいぶトンでいた。
苦しんで苦しんで、何日のたうち回ったか分からないが、とうとう一番太いところが出て、その後はぬぽん、と抜けた。大きな卵だった。
「あー……でたぁ……」
疲れた、もう疲れ切った。こんなにすごい物を尻から出したのは初めてだ。グラムの子犬たちはもっともっと小さくてスルスルでたし、アウラーの子供もとても小さくてスルスルでた。
「疲れた……寝たい……」
ぐったりと尻丸出しのまま目を閉じようとしたが、産んだばかりの卵がカタカタ行って、ひびが入り出した。
「え……何か、出てくるの……?」
パキン、ピキンと殻が剥け落ち、爪の生えた前足がにゅっと出てきた。
「え?」
「あるとぅす」
前足が喋った。いや、卵の中身が喋った!
「ながいあいだ、ぼくをそだててくれてありがとう。きょうからぼくがきみをまもるよ、だいすきなあるとぅす」
「……竜……?」
きれいな黄色の竜だった。長い尻尾の先まで入れれば俺と同じくらいの大きさの竜が緑の瞳で見つめてくる。
「ああ、あるとぅすはやっぱりかわいいね。ぼく、ひとめできにいったよ。さあ、つがいになってしまおう」
「つがい」
疲れて意識を失う寸前だが、とても不穏な言葉を聞いたぞ、俺は。頭の上に乗っていた殻をフルフルと払い落としながらその生まれたばかりの竜は4つ足で俺に近づいて来た。
「うん、つがい。ぼくのおよめさんになって」
「いやまて。俺は何の手違いが知らんがお前を産んだみたいだ。そんな俺を嫁にするのは些かどうかと思う」
「ちがうよ、あるとぅすはぼくのおかあさんじゃなくて、ぼくをあたためてそだててくれていたんだ。つがいのたまごをあたためるのはふつうだよ。にんげんのりんりにてらしあわせても、なんのもんだいもない」
「あ、そうなんだ……じゃねえよ!?」
この喋る黄色の竜は俺の両足の間から顔を出している、つまり、卵を無理やりひり出したせいで裂けてものっすごく痛い尻に何かしようとしているんじゃないのか?
「や、やめろ!痛いんだ!」
「そうだねえ にんげんがぼくたちのたまごをうんだのに、このていどのけがですんでよかったねえ。すごいすごい」
話を聞いているが、やめる気はないようでのっそり、竜は俺に乗り上げてくる。そして前足で腕を押さえられ身動きが取れなくなってしまう。
「や、やめ……」
「でもねえ、ぼくのアレはふといから、いまがばがばになってるときのほうがいいとおもうよ~」
ガバガバいうな!と思ったが、ずぬっと何かが一気に入り込んだ。
「い、痛い!いたいいいいい!!!」
裂けた傷が押し広げられる。更に痛みが広がって、脂汗が新しく滲んでくる。
「うんうん、ごめんね~はやめにだすから、がまんしてね?あるとぅす」
無邪気な声が聞こえて来て、俺は青くなるしかなかった。
苦しい、凄く苦しい。俺はゴロゴロとあちこち転げまわる。幸いなのかなんなのか、山小屋を見つけて中に這って入った。
「い、痛い、痛いし、つ、詰まって……」
下半身丸出しでなんなんだが、色々な目に遭ってきた尻から白い何かが覗いている。もう、もうわかってる、でも認めたくない!認めたくないんだ!!硬い殻に包まれた、ソレ。完全に
「たまごおおおおおおおお!」
この周回に入ってからずーっと便秘だと思っていたら、卵だった。怖い怖すぎる。俺、卵作る装置付いてないはずなんだけど!?
「ま、まさかあの時……妹に!?」
う、嘘だろ。誰か嘘だと言ってくれよ!?でも妹はこの俺の尻丸出しのたうち回りシーンは見せるわけにはいかないから……だ、誰なら答えてくれる!?誰もいねえええええええ!ていうか痛いい!
「ひ、引っかかって、で、出てこないぃいい……」
物理的にこの卵を外に出すのは無理だろう!?ね!?無理だよね!?なのに、なのに、どうも卵は出たいみたいなんだ。卵、少し動いてる。
「む、無理!無理ィ!裂ける、裂けて死ぬ!死んじゃうウウウ!ああああ!」
そんな風に叫べたのも最初の内だけで、
「い、痛い……う、うう……」
もうぐったりと足を全開に開いて横たわるしかできなくなっていた。一応卵は細い方からほんの少しづつ出ていて、尻から出ている卵を最初はあり得ないと思っていたけれど
「あ、あは、あはは……はやくぅでてこぉい……」
だいぶトンでいた。
苦しんで苦しんで、何日のたうち回ったか分からないが、とうとう一番太いところが出て、その後はぬぽん、と抜けた。大きな卵だった。
「あー……でたぁ……」
疲れた、もう疲れ切った。こんなにすごい物を尻から出したのは初めてだ。グラムの子犬たちはもっともっと小さくてスルスルでたし、アウラーの子供もとても小さくてスルスルでた。
「疲れた……寝たい……」
ぐったりと尻丸出しのまま目を閉じようとしたが、産んだばかりの卵がカタカタ行って、ひびが入り出した。
「え……何か、出てくるの……?」
パキン、ピキンと殻が剥け落ち、爪の生えた前足がにゅっと出てきた。
「え?」
「あるとぅす」
前足が喋った。いや、卵の中身が喋った!
「ながいあいだ、ぼくをそだててくれてありがとう。きょうからぼくがきみをまもるよ、だいすきなあるとぅす」
「……竜……?」
きれいな黄色の竜だった。長い尻尾の先まで入れれば俺と同じくらいの大きさの竜が緑の瞳で見つめてくる。
「ああ、あるとぅすはやっぱりかわいいね。ぼく、ひとめできにいったよ。さあ、つがいになってしまおう」
「つがい」
疲れて意識を失う寸前だが、とても不穏な言葉を聞いたぞ、俺は。頭の上に乗っていた殻をフルフルと払い落としながらその生まれたばかりの竜は4つ足で俺に近づいて来た。
「うん、つがい。ぼくのおよめさんになって」
「いやまて。俺は何の手違いが知らんがお前を産んだみたいだ。そんな俺を嫁にするのは些かどうかと思う」
「ちがうよ、あるとぅすはぼくのおかあさんじゃなくて、ぼくをあたためてそだててくれていたんだ。つがいのたまごをあたためるのはふつうだよ。にんげんのりんりにてらしあわせても、なんのもんだいもない」
「あ、そうなんだ……じゃねえよ!?」
この喋る黄色の竜は俺の両足の間から顔を出している、つまり、卵を無理やりひり出したせいで裂けてものっすごく痛い尻に何かしようとしているんじゃないのか?
「や、やめろ!痛いんだ!」
「そうだねえ にんげんがぼくたちのたまごをうんだのに、このていどのけがですんでよかったねえ。すごいすごい」
話を聞いているが、やめる気はないようでのっそり、竜は俺に乗り上げてくる。そして前足で腕を押さえられ身動きが取れなくなってしまう。
「や、やめ……」
「でもねえ、ぼくのアレはふといから、いまがばがばになってるときのほうがいいとおもうよ~」
ガバガバいうな!と思ったが、ずぬっと何かが一気に入り込んだ。
「い、痛い!いたいいいいい!!!」
裂けた傷が押し広げられる。更に痛みが広がって、脂汗が新しく滲んでくる。
「うんうん、ごめんね~はやめにだすから、がまんしてね?あるとぅす」
無邪気な声が聞こえて来て、俺は青くなるしかなかった。
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