【完結】尻神様が降臨なされた。BL世界を何周もする俺の尻はミラクル!

鏑木 うりこ

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9週目? 見た目はいい男

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 サイコで気持ち悪い奴が出てきます。あまり気分の良い話ではないので、読み飛ばしていただいても問題ありません!
 地雷がいっぱい……。

ーーーーーーーーーーー



「え?だ、誰?」

「私は存在しているが、存在していない精霊。世界の理を外から見る者。贖う者、回る者、愛される者、終焉を打ち破る者、神の望みを叶えよう」

 目がヤバい。こいつかなりサイコだ!言ってる事もなんかおかしい!
 逃げたい!でも体はピクリとも動かなかった。

「贖罪の流人よ、次のお前の夫たる魔王は「何も持たざる者」なのだ」

「い、意味が分からない!」

 本当に意味が分からない!!

「故にその妻たるものも、「何も持ってはならない」のだ。「何も持たざる者」が「愛」を手に入れる物語がこの話なのだから」

「意味が……」

 ゲームの内容なんて知らないし!!

「まずお前から「神の声」を奪った。精霊よ、あれ」

 銀髪の横に大きいが目がぼんやりした人型が現れる。

「お前に「神の声」を託す。時充るまで」

「承りまして。王よ」

 そして静かに消えた。

「さて、今から一つずつ奪って行く。贖う者よ、この痛みさえ神の供物となろう」

「や、やめ!やめろ!うわあああーーー!」

 銀髪は笑いながら俺を引きちぎって行った。

「指はお前たちに」「足はお前たちが」「口は」「目は」「手は」「声は」

 痛い痛い痛い、俺に残された物は痛みと……

「尻は残しておこうか」

 俺は何か肉の塊になったようだ。生きているのが不思議な気持ち悪い存在だ。

「そう、それがお前だよ。アルトゥス!なんて可哀想で可愛らしい原初の生物!この周回の私の妻よ!」

 喋る事も出来ない、泣く事も出来ない。揺れる事すら叶わない。なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ!

「お前は命すら持っていないんだ。お前の命を持つ者は化け物みたいなお前を産み落とす母親だ。一瞬たりとも離れてはならん、離れてはお前は死ぬしかない。人の愛を試すぞ、アルトゥス」

 俺は片手でつままれ闇の中に落とされた。

 女性の体の中に入った事は分かった。

「貴方様……神託が……!」

「ああ、お前の子が魔王の贄となる大切なお役目を頂戴したと。絶対に殺してならぬと神託が」

 産まれるその日まで俺は大切に大切に育てされて

「いやああああーーー!化け物ぉー!!」

 発狂した母親に突き飛ばされ、死んだ。


「お帰り、我が妻よ。やはり駄目であったか?でも一度や二度では諦めぬぞ?」

 俺は死ぬたびに銀髪の元へ戻される。

「また死んだか。お前が生きねば国が滅びるのに。お前が殺された国は全て闇に呑まれておるぞ?」

 肉塊みたいな俺は母親と引き離されるとすぐに死に、俺を探しに来た魔王の逆鱗に触れて跡形も無くなる。それが繰り返されるのだ。

 俺は、俺は何をさせられているんだ?誰だって自分の産んだ子供が赤ん坊の形をしていなければ発狂するだろう……。それなのに、この銀髪は何をしているんだ……。

「そうだ、母親だから悪いんだ。乳母にお前の命を持たせよう」

 そんな事しても無駄だろう。誰が育てるというんだ……。

 俺は無慈悲に送られ、帰ってくる。汚い言葉を浴びせられ、気持ちが暗く荒んで行く。

「ああ!絶望しているのだね!可愛い我が妻よ!君はやはり最高だ!」

 銀髪は狂った高笑いをして、俺を愛おしそうに撫でる。こいつは正気じゃない。多分俺も。

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