銀の髭、黄金の眼

遠影此方

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夢が覚めたら

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泣き声が聞こえる。

草原の中、女の子は土に臥している。

眠るようなその姿で、彼女は泣き叫ぶ。

四年前から呼べなくなった母の名を。

四年前から呼べなくなった父の名を。

四年前から、やっと帰ってきた家の前で。

彼女は、家の中に入ろうとした。

けれど、ぼくは絶対に入らせなかった。

魔法使いに、彼女のすべては壊されていた。

彼女のお気に入りだった絨毯も。

子供のころ使っていた縫いぐるみも。

母が大事にしていた鏡も。

父が喜んでいた服だって。

何もかも、どうしようもないほどに壊されている。

外見の問題ではない。

その中に大事にしまっておいたはずの思い出の残滓が、四人の血で汚されたために破壊されたのだ。

そのうちのふたりは、他人の血だ。

沈んだ顔で出てきたぼくに、ハインリヒさんは優しく言った。

「お前は、泣かないのか。」

ぼくは、すぐに返した。

ふたりの亡骸を見て、ぼくはあることを決めていた。

「泣きません。今泣いたら、トリシャが泣けなくなる。それよりも、トリシャが泣いているうちに、やりたいことがあるんだ。」

ハインリヒさんは、ぼくの瞳で、ぼくがこれから何をするのかを理解した。

それが、彼女にとってどれだけひどい事なのかも、分かっていた。

どうして。

私は叫んだ。

四年ぶりに帰ってきた私の家に、あの子は入れはしなかった。

それならまだ分かる。

けれど、私の家に、あの子は白銀の竜に頼んで火を点けた。

私の家は、材料の木が古く、燃えやすくなっていたのだろう。

止めて、というよりも早く、火は家の端に燃え移り、あれよあれよという間にすべてを包んで行く。

気が動転した。

あの子に掴みかかって、馬乗りになって、殴ったりした。

あの子はそのまま、殴られた。抵抗はなかった。

でも、しばらくしていると、あることに気付いた。

「ああ。してやられた。」

気付けば私は、そう呟いて、燃え盛る炎を眺めている。

簡単な事だ。

あの子に、ハインリヒの言った言葉の実践を上手い事させられたのだ。

私はあの子が、憎く思った。

その間は、両親の居なくなった苦しさも。

魔法使いへの憎悪も。

嘘のように消えうせていた。

いや、もしかしたら、それも私のこぶしは乗せていたのだろう。

あの子は抵抗しなかった。

すべて分かっていたのだろう。

あの時、私が立ち上がったあのときが、一時的な空元気だってことぐらい。

いや、無理を押して立ち上がったから、かえって傷が広がったのかもしれない。

あんたのせいで。

何回繰り返したかわからないその言葉は、単なるあてつけでしかなかった。

幽閉された四年間。その苦しみ。

発現した塩の目。その絶望。

私たちの一族の長い、長い無念。

一人の女の子でどれだけ発散できたかは分からない。

一人の男の子が、どれだけ受けてくれたのかも、分からない。

終わってみれば、いつのまにか、あの子の代わりにハインリヒが殴られていた。

疲れきった私の肩と、腕。

こんなに動いたのは、生まれて初めてだった。

でも、多分、今日の分のいらいらは、解消できたような、そんな気がした。

明日もやる。そう言うと、あの子は絶望の表情を浮かべた。

私は、とても疲れた。

草むらの上に寝ると、星が綺麗に見える。

塔の上より遠いけれど、私にはやっぱりこれが似合っている。

そう、心から感じた。

横を見ると、あの子は気絶したように見える。

でも、寝息は聞こえるから、多分大丈夫だろう。

ハインリヒのいびきはうるさい。

眠りそうになったところで、起こしてくるのは勘弁してほしい。

私は少し場所を変えるために立ち上がり、草むらを歩き始める。

夜風が、流れている。

草むらに対して、横なぎに。

私は、あの夢を思い出した。

やっぱり、あれが母との最後の出会いだったんだ。

そう思うとまた、涙が出そうになる。

でも、あのとき枷が外れたように感じたけれど。

それが、この塩の目が開く合図だったのかもしれない。

でも、あのとき、枷が外れていなければ。

母には、きっと会えなかった。

そこだけは、この塩の目に感謝しなくてはいけない。

鍛冶屋のボンザという老人は、私の目を満月のようだと言った。

炎に焼かれたその頭に、もはや白髪は残っていない。

恥ずかしそうに頭をさするその顔は、妙にうれしそうだった。

姫様。ことあるごとにそう呼ばれた。恥ずかしかった。

けれど、魔女よりずっと良いと思った。

不意に、強い風が吹いて、振り返ると、目の前に白銀の竜が居た。

珍しく草むらに足を下ろし、その赤い石榴の眼は星の光を集めて、輝く。

「綺麗ね。」

私がそう言うと、白銀の竜は何だか悲しそうに鼻息を出す。

聞けば、前にそんなことを言う怪物を殺した事があるのだという。

「ものを綺麗だと思うのは、人間にしか出来ない事だ。俺はそいつを殺しちまった。認めることが、耐えられなかったんだ。異形の中でも、人の心をまだ持っている奴が居ることに。俺たち竜種は、自然の則から外れた奴らを殺さなきゃならない。それが仕事だからだ。」

「仕事って、どういうことかしら。お役御免になったりするの。」

そういうと白銀の竜は勢いよく鼻から煙を吐いた。

面白かったらしい。

「そうだな。お役御免か。そんなことになったら、いや、なる前に皆死んでいく。異常狩りは俺たちの本能なんだ。本能が鈍ったら、体が鈍るか、魂が使い物にならなくなる。」

「魂。そんなもので動いているの、あなたたち。」

「ああ。何たって、天空の守護者。映し世の番人とだって言われるからな。肉と骨とじゃ馬力が違うぜ。」

そこまで聞いて、ハインリヒのことを思い出した。

あの人も、見た目からしてみれば、自然から外れている。

そう問うと、白銀の竜はその目を開いたり、閉じたりした。

悩んでいるのか。驚いたのか。

しばらく経ってから、ようやく口を開いた。

「やっぱり、あいつは俺らと同じだ。姿は違う。けれど、仕組みは同じだ。」

魂で、動いている。

その言葉に、草むらに寝転んだ私は支配された。

しかし、そのことに考えようとするには、何もかもが足らなかった。

夢を見た。

塔の上に、私は居た。

鐘を鳴らすために、私は朝早くにこの塔の上に上る。

普段苦でも何でもなかったそれは、いざやるとなると体力を要した。

やっと頂上に上ると、見覚えのある影が、日に照らされている。

お母さん。

私は呼んだ。

母は振り返らずに、昇る朝日を見ている。

母は口を開いた。

「朝日はすべての始まりよ。どんな絶望も、苦しみも、朝日の力には勝てないの。素敵でしょう。」

私は、本当にそうだと思った。

鐘を鳴らす。

いつものように。

でも、そこはもう、私の嫌いな世界は、広がってはいない。

それは、昨日の夕陽と共に死んでしまったから。

鐘よ。

響け。

朝日よ。

私の愛する世界を、全く照らして。

ああ、今日がやってくる。

強く生きなさい。トリシャ。

次第に消えるその影を。

私はいつまでも、見つめている。

 

朝日のまぶしさに目をゆっくりと馴染ませる。

草むらで寝たのは久しぶりで、吸い込む空気は暖かい。

体のあちこちがまだ痛む。

昨日しこたま殴られたせいだ。自業自得だけど、あそこまで徹底的だとは思いもしなかった。

でも、後悔はしていない。

草原に歩くのは、毎日のようにしていた。

ヤペテさんの仕事を手伝っていたからだ。

あの羊たちは、主が朝方いなくなったまま、どうなったのだろう。

昼と夜をどう過ごしたのだろう。

見に戻る気はしなかった。

戻ってしまったら、多分皆に迷惑になる。

それに、トリシャに笑われそうな、そんな気がする。

ぼくは、どうにもあの子のことを気にする。

ぼくと似ていた。

けれど、ぼくよりずっと芯の強い女の子。

その強さに対するあこがれも、きっと彼女を思う心の中にはあるのだろう。

草原の果ては、小高い丘になっている。

塔の上よりは、はるかに低い。

そこに、トリシャは座っている。

黄金の麦穂のような髪が、風に揺れる。

白い服は昨日の騒動で、所々煤けている。

しかし彼女は、そんなことなど気にはしていない。

凛と光る白い頬は、太陽に向いている。

足音に気付いたのか。

トリシャはぼくの方を向いた。

黄金の瞳は、澄みきった宝石を思わせる。

確か、トパーズ。そんな名前だったはずだ。

地の底で、ゆっくりと固まり、形になるそれは、彼女の瞳の強さを上手く表しているように思える。

「おはよう。」

ぼくは言った。

「おはよう。」

トリシャはすこしぎこちなく返した。

なんでもない挨拶。

けれど、それは仲間の証だ。

トリシャは、横に座るように体をずらす。

丘の上で、ぼくは腰掛ける。

目の前に広がるのは、一面の草原。

そしてその先にも、深い森が広がっている。

二年前、同じような深い森から、ぼくとハインリヒさんはこの村にやってきた。

たった二年の短い間。それでも、ぼくは多くの人と出会い、支えられて生きてきた。

そして、大切なものをたくさんもらった。名前はまだ知らないものばかりだけれど。

きっと、これから、少しずつ名づけてゆこう。

ふと、トリシャがぼくの顔を覗き込んでいた。

その黄金の瞳は何か、知らない興味に輝いている。

ぼくの視線に気付き、トリシャはいたずらっぽく笑う。

「あなた、名前はなんと言うの。ヤヌアっていうのは、嘘の名前なんでしょう。」

ぼくは首を振って応える。

「いいや、ぼくの名はヤヌアだ。ハヌアのくれたただ一つのもの、それでぼくは十分だよ。」

それを聞くと、だと思った、とトリシャは向き直り、丘の向こうに視線を戻す。

「あの森の先には、いったい何があるのかしら。」

そう夢見るように言った。

塔の中で、村の中で、ずっと縛られたままだった彼女は、その夢に、どんな景色を描いているのだろう。

それは、もしかしたらこの世界には存在しない幻かもしれない。

けれど、ぼくらには、それを確かめに行ける。

ぼくは、一人立ち上がる。

そして、トリシャのほうに向き直り、右手を差し出した。

あの日、塔から出てきた彼女に、ぼくはただ呆然としていた。

何と声を掛ければいいか、分からなかったからだ。

でも、今は違う。

言いたかった言葉が、今やっと見つかったのだ。

「せっかく外に出たんだ。確かめに行こうよ。一緒に。」

トリシャはその金色の瞳をさらに大きく見開く。

「もちろんよ。ヤヌア。」

そして、僕の右手を両手で勢いよく取ると、笑って見せた。

どこかから、風が巻き起こる。

それは、ごう、という音を立て、丘の上のぼくらに吹き付ける。

「ここにいたか。」

ハインリヒさんが、声を掛ける。

姿は見えない。降り立った白銀の竜の巨体に隠れているのだ。

見ると、白銀の竜の背には、胴に巻かれた茶色い革で大きな絨毯が留められている。

「朗報だ。あの鍛冶屋の男。新しい村長になるらしい。こちらは心配ない。さっさと行っちまえ、とぶっきらぼうに言ったぞ。」

ハインリヒさんの声はその上から発せられた。

白銀の竜は不満そうに息を放つ。

「まったく、何で俺がこんな馬の真似事みたいな事をしなきゃならないんだ。」

そう口をこぼすが、それと同時に、傍らのトリシャはわあ、と感嘆の声を漏らした。

「すごい。私たち、空を飛べるのね。」

そして片手を放すと、いきなり、丘を駆け下り始める。

ぼくはつながれたもう一つの手に引っ張られる。

トリシャの手を引く力は強い。

命にあふれた、希望に満ちた、祝福された、そんな暖かい力を感じる。

本当はぼくが、手を引いて行きたかった。

けれど、振りほどけないくらいに、その手は固く握られている。

かなわないな、と諦めるしかない。

四年間塔の中で知らずに溜め込んだ、夢の引力だ。

二年足らずのぼくじゃ、太刀打ちのしようがない。

それでも、ぼくは嬉しかった。

塔の中に居たのは、幽霊でも。

ましてや魔女なんかじゃない。

ぼくが、そう信じたとおりかは、知らない。

でも、今ぼくの手を引く彼女は、やっぱり、ただの女の子だ。

いや、ぼくは塔の上に居るものが幽霊でも、魔女でも、かまわなかったのかもしれない。

友達になれたなら、きっと、それだけで十分だったんだ。

白銀の竜は、ぼくらが全員乗ったことを、律儀に確認した。

それから、絨毯から突き出た牙のような鱗に捕まるよう、ぼくらに命令する。

鱗には釘が打たれ、そこから革のベルトが伸びている。

それを腰に巻いて、滑って落ちないようにするのだという。

「あのボンザって言う爺さんに言われてな。ここまでしてやったんだ。乗り心地が悪いなんて言ったら振り落とすから覚悟しろよ。」

トリシャがありがとう、と言うと当然だな、と返す。

そうして、両の翼を、轟音を立てて羽ばたかせ、白銀の竜は浮上する。

巻き上がる青草の匂い。

その中に、ぼくは確かに甘い匂いを嗅ぎ取る。

花の匂い、はじまりの春の匂いだ。

いつしか、丘の上からも、塔の上からも、高く上昇する。

あの深い森の先の景色がぼくらの目に映る。

森の果てには草原が続き、その先にくぼんだような土地が見える。

その先には、なんだか茶色い建物の群れがある。

窮屈そうだな、と思ったが、ハインリヒさんがそれを見て、街だ、と呟いた。

トリシャは、それに反応しないはずはなかった。

トリシャはその言葉に眼を輝かせ、眼下に広がる世界にどこだろうと、その金色の目を投げかける。

その方向があまりにも見当違いだったために、ハインリヒさんは苦笑して、あそこだ、と指差した。

トリシャは、その街という場所に強い関心を覚えた。

振り返ると、満面の笑みを浮かべる。

「ありがとう。ハインリヒおじさま。」

おじさま。そう呼ばれたハインリヒさんは、面食らったように驚き、そして、そのまま石のように固まる。

ショックだったのだろうか。

でも、トリシャは気付くことなく、おじさま、おじさま、と呼びかけ続ける。

そのさまが、なんだかとても面白い。

あの街でいいんだな。

そう白銀の竜は、トリシャに問う。

トリシャは、街を確かにその指で差して、言った。

「ええ。行きましょう。知らない世界。新しいところへ!」

白銀の竜は天空を渡る。

頬に当たる風は、気持ちいいものばかりではなく、痛いものだとも知る。

それでも。

ぼくらは、旅をする。

だって、まだまだ知らないことばかりなんだから。

それを知りたいと思うのは、きっと当然のことだ。
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