【完結】冤罪で殺された王太子の婚約者は100年後に生まれ変わりました。今世では愛し愛される相手を見つけたいと思っています。

金峯蓮華

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いよいよ(最後にちょっとだけラートガー視点あり)

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「ペルマックス侯爵と夫人の離縁が決まった。ペルマックス侯爵は夫人が継ぐことになった。今のところは身分はセレジスト男爵子息だが、今のセレジスト男爵はあの男の弟で、セレジスト男爵家が困っている時に全く手を差し伸べなかったらしい。夫人が隠れてこっそり援助したそうで、夫人には恩があるけどあいつには恨みこそあれ、助けてやる気持ちなどない。うちは全く関係ないセレジストの名前を騙らないでほしいと怒っていた。まぁ、あの男は男爵家の籍に戻ったつもりだが、実際は平民だ」

 殿下は口角を上げた。

「プリシラは?」

「もちろんプリシラもペルマックス家から籍は抜けている。もともと偽造だしな」

 リーンハルト様は腕組みをして微笑んでいる。

「そろそろかしらね。ふたりともうちの影にすっかり騙されてアルプラゾラム王国の王妹と王太子の婚約者になったつもりよ。今週末にはアルプラゾラムに向けて発つ予定だから、リーンハルト様とミオリアに何かしてくるわよ」

「どうするの? 現行犯でおさえるの? それともアルプラゾラム王国まで行かすの?」

 ディアナの話に私は疑問をぶつけた。

 リーンハルト様はソファーに腰を下ろして私を見た。

「今日から影が変装魔法で私とミミになる。多分プリシラは私達を殺害しようとするはずだ。そこで影に死んでもらい、プリシラには満足してアルプラゾラム王国に旅立ってもらおうと思う」

 影を殺害?

「そんな、ダメです! 影の方を私の代わりに亡くなってもらうなんて!」

 いくらなんでもそれはない。いくら影でも大事な命だ。

「大丈夫よ。死んだふりするだけよ。幻影を見せるのよ。プリシラには幻影か本当かなんてわからないわ。どんな事にも対応できるスペシャリストがうちにはゴロゴロいるのよ。インタール家の影は世界イチなの。プリシラ、キャロラインには捕まるにしても本懐を遂げさせてあげましょうよ。その方が捕まった時の絶望感もひとしおでしょう。まぁ、全然本懐は遂げてないんだけどね」

 ディアナは怖い。でも亡くならないのならお願いしちゃおうかな。私は戦闘魔法は苦手だしね。

 リーンハルト様は呆れたように話す

「それにしても最初はレミニール王国を我が物にしようと画策していたのに、アルプラゾラム王国に乗り換えるとはなぁ」

「そうですね。あんな嘘丸出しのハニートラップに引っかかるとは驚きました。自分がやっているくせにわからないものなんですね」

コンラート様も呆れている。

「そんなものよ。それにうちの影がすごいのよ」

 ディアナはドヤ顔だ。でも確かに凄い。

「父上や宰相、インタール公爵やリスミー侯爵は元ペルマックス侯爵とガランタミン国の悪事の証拠を全て集めた。ガランタミン国の方はアルプラゾラム王国の国王が断罪するらしい。魔法を悪用してコソコソ動いているガランタミン国はアルプラゾラム王国にたいしてもやらかしていたらしい」

「アルプラゾラムが乗り出すとなるとガランタミン国は無くなっちゃうかもね」

 殿下の言葉にディアナはふふふと笑いながら怖いことを言う。

「そうだな。ガランタミン国はアルプラゾラムの王国の属国になるかもな。でも民はその方が幸せだろう。ガランタミン国王の悪政で民は苦しんでいるようだしな」

 最近殿下は頼もしくなってきた。これもマヌエラが支えているせいかな。やはり愛する人がそばにいて支えてくれるとこうも変わるんだな。まぁ、もともと真面目でしっかりした人みたいだし、ヘンドリック殿下の記憶を得た事で反面教師というか、同じ轍を踏まないようにしているのだろう。

「大丈夫だとは思うが、私達に変装した影達が怪我を負ってしまった時の為にミミは近くにいてもらえるか?すぐに回復魔法をかけてもらいたい」

「もちろんです。元はといえばこれはミランダが企んだ復讐です。私も高みの見物とはいきません。できることはなんでもやりますわ」

 本当なら私が囮にならなきゃならない。危ない目に遭う影の方々には感謝しかない。

「プリシラが動いたらすぐに連絡する。みんなこれで最後だ。スッキリ終わろう」

 殿下の掛け声で報告会は解散となった。



ーラートガー視点―


「殿下、今日はお別れを告げに参りました。私はアルプラゾラム王国の王太子に望まれ、妃になるためにアルプラゾラム王国に行く事になりました。やはり大国の王太子妃にと望まれてはお断りすることはできません。せっかく私を愛してくれている殿下には申し訳ないのですが、今日でお別れです」

「プリシラ、私ではダメなのか? アルプラゾラム王国の王太子の方に行ってしまうのか? 私がこんなに愛しているのに。行ってしまうのか?」

「申し訳ございません。殿下には姉がおりますわ。今は領地で療養しておりますがきっと回復すると思います。殿下には私より、姉の方が似合っております。私がアルプラゾラム王国の王太子妃になったら、このレミニール王国に対して支援することもできますわ。殿下、笑って見送って下さいませ。さようなら」

 プリシラはそう言って私に抱きついた。あの匂いをぷんぷんさせながら胸を押し付けてくる。気持ち悪くて吐き気がする。

 プリシラは最後まで私にはプリシラの薬が効かなかったことが分からなかったようだ。

 さて、いよいよだな。

 影からの報告だと出立は明日だ。今夜のうちに片付くな。

 先程、ミオリアに化けている影が拉致されたようだし、リーンハルトも呼び出されている。

 私も現場に行くとするか。

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