7 / 28
ややこしい状況かもです
しおりを挟む
アイク様……元い、アイザック王太子殿下の爆弾発言に私も私の周囲の人たちも一瞬固まった。
そしてザワザワとし始める。
「殿下! このような場所で、そう言うことはお慎み下さい」
父が低い声を出す。
「このような場所……。わかった、では場所を変えよう」
アイザック王太子殿下は私の手を引き、あ~、手を引くじゃないな、手を引っ張ってどんどん進む。
痛いわ。手が痛い。
「殿下!痛いです!」
私は痛さに我慢できずに口から出てしまった。
アイザック王太子殿下……もう、長いのでめんどくさい!アイク様でいいか。
アイク様は立ち止まり、私から一瞬手を離した。
よし、この隙に逃げよう!
私が走り出そうした瞬間、身体が浮いた。
「申し訳ない。これなら大丈夫か?」
いやいや、全然大丈夫じゃ無いんですが。
アイク様は私を持ち上げ横抱きにしている。いわゆるお姫様抱っこってやつ。無いわ~。
前世でも今世でもお姫様抱っこなんて初めての経験。
しかもこんな大勢の人に注目されながらなんてほんとに勘弁してほしい。
「降ろして下さい」
キツめに言ってみた。
「だめだ。このまま行くぞ。公爵も早く!」
キツめに言ってもなんとも思って無いようだ。
私を抱っこしながら、凄いスピードで歩く。
父も小走りになりながらついてくる。
せめてもの抵抗に私はジタバタしてみたが。
『ジタバタしても無駄だ』とにっこり微笑みなから言われた。
私、どこに連れていかれるのよ~。
「御目通り願いたい」
アイク様が扉の前にいる護衛の騎士に声を掛けた。
護衛の騎士が『お待ちしておりました』と告げ扉を開ける。
「アイザック遅かったわね」
中にいる、見るからに高貴な女性がアイク様を見ている。
王妃様か? 王妃様なのか?
「少し踊り過ぎました。まだもう少し踊りたかったのですが、婚約者ではないのでダメだとヴィーに言われました」
「では、婚約すればよろしいのでは? ねっ、陛下」
何が『ねっ、陛下』だ。王妃様まで大丈夫か。
「あの、降ろして下さい」
私はとりあえず降ろしてくれるよう懇願した。
「拉致はいかんな、アイザック」
国王陛下は笑いを堪えて肩を震わしている。
なんで笑うのよ。怒ってよ。
しかし、陛下ってこんな人だったの?
「殿下!」
父が遅れて入ってきた。
「ディックから逃げてきたのか?」
「いえ、逃げてはおりません。公爵は足が遅いのです」
陛下の問いに答えたアイク様の言葉に父はため息をついた。
「アイク様、降ろして下さいませ!」
私は、もう一度アイク様にキツめに懇願した。
「アイザック、降ろしてあげなさい。ここでは逃げられないでしょう」
「そうだ、一国の王太子がそんな余裕のないことでどうする」
陛下も王妃様もとりあえず私の味方? しかし『逃げられない』とか言ってるし……。
「あっ、すまない。私はこのままでも問題ないのだが、ヴィーは降りたいか?」
「当たり前ですわ!」
訳の分からない事を言うアイク様に再びキツめに言い返すと『仕方ないな』と言いながら下に降ろしてくれたが、なぜか手を繋がれたら。
「離して下さいませ」
「駄目」
もう、この王太子殿下何なの?
本当に勘弁して欲しいわ。
陛下も王妃様も生温かい目で見ている。
父なんて烈火の如く怒っている気がする。
「父上、母上、公爵、約束は守ってもらいます。ヴィーとの結婚を認めてくれますね?」
約束? 結婚?
何のこと?
私は頭が真っ白になり、その場で固まっていた。
そしてザワザワとし始める。
「殿下! このような場所で、そう言うことはお慎み下さい」
父が低い声を出す。
「このような場所……。わかった、では場所を変えよう」
アイザック王太子殿下は私の手を引き、あ~、手を引くじゃないな、手を引っ張ってどんどん進む。
痛いわ。手が痛い。
「殿下!痛いです!」
私は痛さに我慢できずに口から出てしまった。
アイザック王太子殿下……もう、長いのでめんどくさい!アイク様でいいか。
アイク様は立ち止まり、私から一瞬手を離した。
よし、この隙に逃げよう!
私が走り出そうした瞬間、身体が浮いた。
「申し訳ない。これなら大丈夫か?」
いやいや、全然大丈夫じゃ無いんですが。
アイク様は私を持ち上げ横抱きにしている。いわゆるお姫様抱っこってやつ。無いわ~。
前世でも今世でもお姫様抱っこなんて初めての経験。
しかもこんな大勢の人に注目されながらなんてほんとに勘弁してほしい。
「降ろして下さい」
キツめに言ってみた。
「だめだ。このまま行くぞ。公爵も早く!」
キツめに言ってもなんとも思って無いようだ。
私を抱っこしながら、凄いスピードで歩く。
父も小走りになりながらついてくる。
せめてもの抵抗に私はジタバタしてみたが。
『ジタバタしても無駄だ』とにっこり微笑みなから言われた。
私、どこに連れていかれるのよ~。
「御目通り願いたい」
アイク様が扉の前にいる護衛の騎士に声を掛けた。
護衛の騎士が『お待ちしておりました』と告げ扉を開ける。
「アイザック遅かったわね」
中にいる、見るからに高貴な女性がアイク様を見ている。
王妃様か? 王妃様なのか?
「少し踊り過ぎました。まだもう少し踊りたかったのですが、婚約者ではないのでダメだとヴィーに言われました」
「では、婚約すればよろしいのでは? ねっ、陛下」
何が『ねっ、陛下』だ。王妃様まで大丈夫か。
「あの、降ろして下さい」
私はとりあえず降ろしてくれるよう懇願した。
「拉致はいかんな、アイザック」
国王陛下は笑いを堪えて肩を震わしている。
なんで笑うのよ。怒ってよ。
しかし、陛下ってこんな人だったの?
「殿下!」
父が遅れて入ってきた。
「ディックから逃げてきたのか?」
「いえ、逃げてはおりません。公爵は足が遅いのです」
陛下の問いに答えたアイク様の言葉に父はため息をついた。
「アイク様、降ろして下さいませ!」
私は、もう一度アイク様にキツめに懇願した。
「アイザック、降ろしてあげなさい。ここでは逃げられないでしょう」
「そうだ、一国の王太子がそんな余裕のないことでどうする」
陛下も王妃様もとりあえず私の味方? しかし『逃げられない』とか言ってるし……。
「あっ、すまない。私はこのままでも問題ないのだが、ヴィーは降りたいか?」
「当たり前ですわ!」
訳の分からない事を言うアイク様に再びキツめに言い返すと『仕方ないな』と言いながら下に降ろしてくれたが、なぜか手を繋がれたら。
「離して下さいませ」
「駄目」
もう、この王太子殿下何なの?
本当に勘弁して欲しいわ。
陛下も王妃様も生温かい目で見ている。
父なんて烈火の如く怒っている気がする。
「父上、母上、公爵、約束は守ってもらいます。ヴィーとの結婚を認めてくれますね?」
約束? 結婚?
何のこと?
私は頭が真っ白になり、その場で固まっていた。
179
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
王妃候補に選ばれましたが、全く興味の無い私は野次馬に徹しようと思います
真理亜
恋愛
ここセントール王国には一風変わった習慣がある。
それは王太子の婚約者、ひいては未来の王妃となるべく女性を決める際、何人かの選ばれし令嬢達を一同に集めて合宿のようなものを行い、合宿中の振る舞いや人間関係に対する対応などを見極めて判断を下すというものである。
要は選考試験のようなものだが、かといってこれといった課題を出されるという訳では無い。あくまでも令嬢達の普段の行動を観察し、記録し、判定を下すというシステムになっている。
そんな選ばれた令嬢達が集まる中、一人だけ場違いな令嬢が居た。彼女は他の候補者達の観察に徹しているのだ。どうしてそんなことをしているのかと尋ねられたその令嬢は、
「お構い無く。私は王妃の座なんか微塵も興味有りませんので。ここには野次馬として来ました」
と言い放ったのだった。
少し長くなって来たので短編から長編に変更しました。
【完結】公爵令嬢に転生したので両親の決めた相手と結婚して幸せになります!
永倉伊織
恋愛
ヘンリー・フォルティエス公爵の二女として生まれたフィオナ(14歳)は、両親が決めた相手
ルーファウス・ブルーム公爵と結婚する事になった。
だがしかし
フィオナには『昭和・平成・令和』の3つの時代を生きた日本人だった前世の記憶があった。
貴族の両親に逆らっても良い事が無いと悟ったフィオナは、前世の記憶を駆使してルーファウスとの幸せな結婚生活を模索する。
前世の記憶が蘇ったので、身を引いてのんびり過ごすことにします
柚木ゆず
恋愛
※明日(3月6日)より、もうひとつのエピローグと番外編の投稿を始めさせていただきます。
我が儘で強引で性格が非常に悪い、筆頭侯爵家の嫡男アルノー。そんな彼を伯爵令嬢エレーヌは『ブレずに力強く引っ張ってくださる自信に満ちた方』と狂信的に愛し、アルノーが自ら選んだ5人の婚約者候補の1人として、アルノーに選んでもらえるよう3年間必死に自分を磨き続けていました。
けれどある日無理がたたり、倒れて後頭部を打ったことで前世の記憶が覚醒。それによって冷静に物事を見られるようになり、ようやくアルノーは滅茶苦茶な人間だと気付いたのでした。
「オレの婚約者候補になれと言ってきて、それを光栄に思えだとか……。倒れたのに心配をしてくださらないどころか、異常が残っていたら候補者から脱落させると言い出すとか……。そんな方に夢中になっていただなんて、私はなんて愚かなのかしら」
そのためエレーヌは即座に、候補者を辞退。その出来事が切っ掛けとなって、エレーヌの人生は明るいものへと変化してゆくことになるのでした。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
突然決められた婚約者は人気者だそうです。押し付けられたに違いないので断ってもらおうと思います。
橘ハルシ
恋愛
ごくごく普通の伯爵令嬢リーディアに、突然、降って湧いた婚約話。相手は、騎士団長の叔父の部下。侍女に聞くと、どうやら社交界で超人気の男性らしい。こんな釣り合わない相手、絶対に叔父が権力を使って、無理強いしたに違いない!
リーディアは相手に遠慮なく断ってくれるよう頼みに騎士団へ乗り込むが、両親も叔父も相手のことを教えてくれなかったため、全く知らない相手を一人で探す羽目になる。
怪しい変装をして、騎士団内をうろついていたリーディアは一人の青年と出会い、そのまま一緒に婚約者候補を探すことに。
しかしその青年といるうちに、リーディアは彼に好意を抱いてしまう。
全21話(本編20話+番外編1話)です。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!!
お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。
皆様、お気に入り登録ありがとうございました。
現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる