【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない

金峯蓮華

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結婚することになりました

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 結婚の話は恐ろしく早く進んだ。

 普通婚約してから結婚まで早くても半年位はかかるでしょ? 最初はそれを3ヶ月でと言っていたはず。なのに1ヶ月って何よ。ドレスは王妃様が着たものをサイズ直しして、デザインを今風に少しリフォームすることになったそうだ。
 どうせ1回しか着ないんだし、私はそれでも別にいいけど。さすがに1ヶ月では作れないもの。苦肉の策ってやつですね。
 しかし、なんでそんなに早く式挙げるの? 貴族の間には妊娠説まで出ているらしい。15歳孕ますって殿下ヤバいとか言われてるのかな?

 王家のスポークスマンの発表では、婚約は7年前に内定していて、私が15歳になりデビュタントが終わったら国民に発表することになっていた。式はフラワーフェスティバル中に挙げるのことに随分前から決まっていたと嘘っぱち発表をした。ダッシュで決まった事は内緒にしたいらしい。まぁ、結婚すると決まったし、早かろうが遅かろうがどっちでもいい。

「ヴィー、こんなことになってすまない」
 アイク様は頭を下げる。
「頭をお上げ下さい。決まった以上仕方ありませんわ」
 私は淑女の笑顔で微笑む。
「そんな風に笑って欲しくない」
「私は王太子妃になるのです。こんな風に笑うように教育されました」
 意地悪だな、私。アイク様に八つ当たりしている。
「やっぱり廃嫡する。王太子なんか辞める。そしたらヴィーは普通にヴィーらしく笑えるだろう?」
「八つ当たりしました。ごめんなさい。現実的に考えて廃嫡は無理です。私のことを思ってくれてありがとうございます」
 アイク様が悪いわけじゃない。でもぐーたらできない毎日が辛い。

 結婚式まであと少し。毎日が慌ただしく過ぎていく。
 前世で喪女だった為ウエディングドレスなど着たこともない。35歳のハイミスだったのに、今世では15歳で結婚するなんて驚きだ。しかも相手はハイスペックで性格も良い王子様。お姑さんもめっちゃ良い人だし、ぐーたらはできそうもないけど恵まれてるなぁ。これも前世で頑張ったご褒美かもしれない。
 前世は本当に頑張ったもんなぁ。そう思ってこれから始まる王太子妃生活頑張ろう。もうぐーたらできないけど、病弱なふりもできないけど頑張ろうと思う。
 しかし、アイク様って私の外見が好きなのよね。中身は知らないはず。
 確かに手紙のやり取りをしていたので、ヴィヴィアンヌの性格は何となく知っているだろうけど、貴子の性格は知らないよね。
 貴子とヴィヴィアンヌが混ざったのが本当の私なんだけど、アイク様は本当の私の性格を知ったらこんなはずじゃなかったと思うだろうな。騙されたと思うだろうな。こんなことならナムーリ国の第3王女と結婚しとけばよかったと思うかもしれないな。
 まぁ、そうなったら離婚すればいいか。

 手切金に屋敷くらいくれるかもしれない。それよりいつ離婚されてもいいように稼ごう。王妃様みたいに私も仕事しよう。

 結婚式を目前にして私は離婚後の生活のためにお金を稼ごうと考えていたのだった。
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