【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない

金峯蓮華

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大変なことになった(エリザベス視点)

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 なんでこんなことになったのだろう。私は死罪になるのだろうか。

 この国は魔法が発達していないので魅了の魔法を使ってもバレないと思っていた。
 
 そもそも王太子が私の魅力にハマらないのが悪いのよ。魅了の魔法なんてなくても、私は美人だし、スタイルだっていい。ナムーリ国でも私と結婚したい貴族は山程いるのよ。
 でも、私は第3王女、高位貴族にしか嫁げない。うちの国の高位貴族はもうたいして良いのが残ってなかったのよね。
 だったら他国の王族に嫁ぐって選択肢あるけど、うちみたいな弱小国の王女と結婚してもあんまりメリット無いからなかなか決まらなくて気がついたら22歳になっていたわ。売れ残りじゃない。

 もうダメだと思っていたら、ラックノーラン王国の呪われた10年の話を聞いたのよ。
 王太子は25歳でまだ独身で婚約者もいないっていうじゃない。
 ラックノーラン王国は豊かな大国。ナムーリ国なんかよりめっちゃお金あるし、結婚したら贅沢し放題のはず。
 今まで女っ気なくて女に飢えてる王太子を私の魅力で虜にしちゃおう。私が好みのタイプじゃなかったら魅了の魔法をかければいい。
 いくら禁忌魔法で使えば死罪は免れないといっても、ラックノーラン王国で魅了の魔法を知る人なんかいないだろうし、きっと誰も気がつかないわ。そう思っていたのに。

「我が国は魔法がそれほど発達していないので、魅了の魔法を使ってもわからないと思っていたのか」
 鉄格子の向こうで私の取り調べをしている男が苦々しい顔をしている。
「今どき、どんな魔法に疎い国でも対策くらいしてるもんですよ」
 別の男が私を馬鹿にしたように見下ろしている。
「ナムーリ国はそんなことも知らないんですか? 王家はあなたが勝手にやったことで国は関係ないと言ってます。国の命令ではなく単独犯ということです。あなたはナムーリ国から見捨てられたみたいですよ」
 お父様は私を見捨てた? まさか? 私に魅了の魔法でもなんでも使って王太子を落とせって言ったのはお父様なのに。
「父に…国王に命令されました。魅了の魔法でもなんでも使って王太子を落とせと」
 私一人に罪を着せようとしたお父様が悪いわ。トカゲの尻尾切りなんてまっびりごめんよ。巻き添いにしてやるわ。

「国王の命令か?」
「はい」
「そうか、王太子や城の者を魔法で魅了し、傀儡にして我が国を乗っ取ろうとしたのだな」
 えっ? いや、そこまでたいそうな話じゃないんだけど。
 ただ、売れ残りの娘をなんとしてでも嫁にもらってもらえってだけの話なんだけど。
 ヤバい。これは本当にヤバい。ナムーリ国滅んじゃうんじゃない?

「追って沙汰する」
 男達は消えた。

 弱小国の第3王女のくせに大国の王太子妃になろうなんて思うんじゃなかったわ。なんで魅了の魔法なんかつかっちゃったんだろう。
 きっと私は焦ったんだろうな。王太子の婚約者が凄く若い子だったから。
 売れ残りの私よりも若い子の方がいいに決まってる。しかもあんなに綺麗で可愛い。頭まよさそうだ。

 あ~、誰か私を助けてくれないかな。そんなおおごとになるなんて思ってなかったのよ。
 誰か私の話を聞いてほしい。私も父もそんな野心ないのよ~。
 助けてよ~。誰か助けてよ~。

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