魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。 なんで私なの!? 勘弁してほしいわ!

金峯蓮華

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番外編

切ない

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 次の日、私達は一旦移動魔法でエスタゾラム王国の新女王のサロンに集まった。

「兄上、まさかウィリアムがそんなことになっていたなんて驚きました」

 クリストファー殿下は知らなかったの?
リカルド様は苦笑いをしている。

「クリスはどうしたらいいと思う?」

「は? 私は……」

 リカルド様の問いにクリストファー殿下は考え込んでいる。

「ふたりが愛し合っているなら一緒にしてやった方がいいのかな?」

 『いいのかな?』って疑問系か。

「義兄上、クリスにそんなことを聞いても仕方ない」

 オクタヴィア様はバッサリ斬る。

 いや、クリストファー殿下だって良い案を出すかもしれない。

 それにしても昨日、クレメンタイン様が自分にも関係あるみたいに匂わせていたけど、何かあるのだろうか?

「オクタヴィア様、クレメンタイン様は行かないのですか?」

「今回は行かない。というか、クレメンタインは知らぬことになっているのだ」

 知らぬこと?

 クレメンタイン様を見ると何故か頬を染めている。

「実はクレメンタインはジェニナック王国のスボレキサント公爵の次男と婚姻が決まったのだ。今回の件は婚姻の条件に嫡男の現公爵が出してきた。義母と愛人を引き取って欲しいと」

 義母?

 私が首を傾げたのを察知したのかオクタヴィア様はふっと笑った。

「妹は後妻なのだ。嫡男と次男は先妻の子、妹に子供はいない。だから父親が亡くなり家督を継いだ嫡男は血の繋がらない、心を病んだ義母は処分したいらしい」

 ジェニナック王国も女性に優しくない国なのか? それとも息子達は義理の母を嫌っているのか?

 まぁ、他人の気持ちはわからない。

「妹は公爵に愛されようと頑張ったが、公爵には愛妾が沢山いた。妹は国と国を繋ぐ為のお飾りの公爵婦人だったのだ。妹が心を病んだのは王命で嫁がせた母と私のせいだ」

 オクタヴィア様は目を伏せた。

 妹君に何があったのかはわからない。でも、妹君の心を支えたのはウィリアム殿下だったのかな? ふたりはどんな関係性でどんな生活をしていたのだろう?

 今からふたりに会う。私は無意識にリカルド様の腕を掴んでいたようだ。

「ふたりが愛し合っていればいいですね」

「どうかな? ウィリアムだからな」

 リカルド様はため息をつく

オーウェン様がリカルド様に近づいた。

「ウィリアムはうちで引き取ってもいい。王宮に置いていても、フェノバール領でも迷惑だからな」

 迷惑か。私のせいでウィリアム殿下は居場所をなくしちゃったのかな。

「その事はまたみんなで相談しよう。王家の直轄地で暮らす案もある」

 そんな案もあるのか。

 私にできることは何だろう? なんとなくぼんやりとそんなことを考えていた。
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