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番外編
アンソニーの恋2
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レイチェルはまだ躊躇っているようだ。
「もちろん助けるわよ。話してみて」
未来の義妹に助けてなんていわれたら助けないわけにいかないわ。
「助けて欲しいのは私の友達のソフィアなんです」
「ソフィア?」
「はい。ソフィア・ランタス。伯爵令嬢です」
ランタス伯爵家か。古参の伯爵家だが、フェノバールと同じように領地が災害で打撃をうけ、没落しかけていると聞いたことがある。
「ランタス嬢がどうしたの」
レイチェルは大きな目からポロポロと涙を流す。
「売られるんです……」
売られる?
「家のためにナゼア男爵の後妻にされちゃうんです」
「ナゼア男爵ってお父様より年上じゃないの?」
「はい。ランタス家の借金を全てキレイにしてくれるそうです。その代わりにソフィアを後妻にと」
女を馬鹿にするのも大概にしなさいよ。政略結婚はしかたない。でもこれは政略結婚じゃない。政略結婚を笠に着た人身売買じゃない。
レイチェルはお茶をひと口飲んだ。
「ソフィアには恋人がいるんです」
「恋人はこのことは?」
「知りません。ソフィアから口止めされているので、私も言えないのです」
「なぜ口止めしてるの?」
「恋人と身分が釣り合わないから、いずれ別れなくてはならない。このままカネに目が眩んで裏切ったと思われた方がいいのと言うのです」
身分?
「身分が合わないと言っても伯爵令嬢でしょ?」
「はい。ただソフィアの家はお金がありません。持参金も花嫁道具も何も用意できない。自分のような貧乏な女と結婚は彼を不幸にすると」
そっか、確かに婚家で肩身の狭い思いはするだろう。だからと言ってジジイの後妻に行くことはない。借金がチャラになっても、領地が復興しなければまた借金が増えるだけよ。今はその場しのぎで助かってもいずれまた困るわ。
「レイチェル、その恋人の家は借金を払う力はないの?」
「あります! でも、ソフィアが言わないで欲しいと言うのです」
「誰なの」
私が詰め寄るとレイチェルは息を飲んだ。
「アンソニー殿下です」
アンソニー?
「あの脳筋のアンソニー?」
「はい。ロバート様の親友のアンソニー様です」
アンソニーか。なるほどアンソニーか。確かに王子の妻が没落貴族の令嬢というのは難しい。
ましてやアンソニーは王太子になるかもしれない。だから王太子にはならない。
臣下に下るといつも言っていたのか? 私ひとりではまた突っ走ってしまう。リカルド様に相談しよう。
「レイチェル、助けるわ。必ず助ける。でもどう助けるかリカルド様と相談したいの。少し待ってくれる」
「はい」
「あなたもロバートに話しなさい。この話はみんなを巻き込まないとダメよ。愛し合っているのなら、アンソニーにも本当のことを話さなきゃダメ。でないと何十年経ってもおわらないわ」
レイチェルは移動魔法でロバートのところに行った。
私はリカルド様の執務室に走った。
「もちろん助けるわよ。話してみて」
未来の義妹に助けてなんていわれたら助けないわけにいかないわ。
「助けて欲しいのは私の友達のソフィアなんです」
「ソフィア?」
「はい。ソフィア・ランタス。伯爵令嬢です」
ランタス伯爵家か。古参の伯爵家だが、フェノバールと同じように領地が災害で打撃をうけ、没落しかけていると聞いたことがある。
「ランタス嬢がどうしたの」
レイチェルは大きな目からポロポロと涙を流す。
「売られるんです……」
売られる?
「家のためにナゼア男爵の後妻にされちゃうんです」
「ナゼア男爵ってお父様より年上じゃないの?」
「はい。ランタス家の借金を全てキレイにしてくれるそうです。その代わりにソフィアを後妻にと」
女を馬鹿にするのも大概にしなさいよ。政略結婚はしかたない。でもこれは政略結婚じゃない。政略結婚を笠に着た人身売買じゃない。
レイチェルはお茶をひと口飲んだ。
「ソフィアには恋人がいるんです」
「恋人はこのことは?」
「知りません。ソフィアから口止めされているので、私も言えないのです」
「なぜ口止めしてるの?」
「恋人と身分が釣り合わないから、いずれ別れなくてはならない。このままカネに目が眩んで裏切ったと思われた方がいいのと言うのです」
身分?
「身分が合わないと言っても伯爵令嬢でしょ?」
「はい。ただソフィアの家はお金がありません。持参金も花嫁道具も何も用意できない。自分のような貧乏な女と結婚は彼を不幸にすると」
そっか、確かに婚家で肩身の狭い思いはするだろう。だからと言ってジジイの後妻に行くことはない。借金がチャラになっても、領地が復興しなければまた借金が増えるだけよ。今はその場しのぎで助かってもいずれまた困るわ。
「レイチェル、その恋人の家は借金を払う力はないの?」
「あります! でも、ソフィアが言わないで欲しいと言うのです」
「誰なの」
私が詰め寄るとレイチェルは息を飲んだ。
「アンソニー殿下です」
アンソニー?
「あの脳筋のアンソニー?」
「はい。ロバート様の親友のアンソニー様です」
アンソニーか。なるほどアンソニーか。確かに王子の妻が没落貴族の令嬢というのは難しい。
ましてやアンソニーは王太子になるかもしれない。だから王太子にはならない。
臣下に下るといつも言っていたのか? 私ひとりではまた突っ走ってしまう。リカルド様に相談しよう。
「レイチェル、助けるわ。必ず助ける。でもどう助けるかリカルド様と相談したいの。少し待ってくれる」
「はい」
「あなたもロバートに話しなさい。この話はみんなを巻き込まないとダメよ。愛し合っているのなら、アンソニーにも本当のことを話さなきゃダメ。でないと何十年経ってもおわらないわ」
レイチェルは移動魔法でロバートのところに行った。
私はリカルド様の執務室に走った。
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