なんで・・・恋愛が嫌いな私が、よりにもよって恋愛シュミレーションゲームの主人公に転生してるのよ、冗談じゃない!

塚本麗音

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なんで・・・恋愛が嫌いな私が、よりにもよって恋愛シュミレーションゲームの主人公にして転生してるのよ、冗談じゃない!(9話)

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そして1ヶ月後、技術対抗戦当日。
緊張の中、前座でスデゴロ対決があったのはさすがにちょっと笑った。
まさか大人の貴族達まで一緒になって大はしゃぎするとは、思いもしなかった。
が、おかげで力が抜けたのか順調に勝ち進めていった。

準々決勝の対戦相手は、ソード・ローレンツ。
国王や多くの貴族達が見守る中、会場の中央で睨み合うカレンとソード。
試合開始の鐘がなる当時に、ソードは剣を抜きカレンに攻撃を仕掛けてきた。
華奢な体格に合わず大きな剣を振りかざすソード、同じく剣で攻撃を受けるかカレン。
魔法しか練習していないのを見て剣が苦手だと踏んだのか、早々に仕掛けてきた。
「……お前の存在が気に入らない」
「そんな気は、してた」
ソードは一旦間合いを取ると、水の魔法で攻撃をしてきた。
カレンはそれを風の魔法で打ち砕く。
「力があるのならなぜ上を目指さない! お前はそれでも男か!」
「(いいや、女なんだけど……)前にも言ったはずだ、権力が欲しいのは己の身を守る為であって、偉くなりたいわけじゃない! 強すぎる力は争いに繋がる」
今度は風の魔法でソードが攻撃をすると、カレンは水魔法でそれを弾く。
「(ソード・ローレンツ、ゲームだとコンプレックスの塊のようなキャラ。 本来なら水と風2つの属性を持つかなり強いキャラのはずなんだが、顔が母親似で体格が華奢であると言う事を凄く気にしている。 なぜなら父親である団長はケンゴの父であるマット・オールドマンと双璧と呼ばれてる豪快で筋肉ダルマな巨漢男、しかも兄二人も同じく父似)」

魔法の合間に剣で攻撃をしてくるが、ソードにとっても持っている剣は大きいのか時々バランスを崩す事がある。
バランスを崩したその隙をついて、カレンは水の魔法で攻撃をする。
「お前が俺の事を好きか嫌いかなんて、どっちでもいい! 俺は、自分のなりたい姿に近づくのに忙しいから。 お前に構ってる暇はない!」
カレンは風の魔法で竜巻を起こし、2人の姿が粉塵で見えなくなった。
ソードが同じく風の魔法でその竜巻を消すと、辺には無数の氷の刃がソードに向けられていた。
「!?」

ソードが攻撃をするよりも早くカレンはその刃で攻撃をした。
ここは標高の高い天空都市、水魔法の攻撃で周りを水浸しし、気温が下がった会場の水を更に冷たい風で凍らせて、攻撃に使った。
氷の刃をなんとか交わし、致命傷は免れたがソードは倒れ込んだ。
その隙にカレンは剣の切っ先を立ち上がろうとしたソードに向けた。
「両者そこまで! 勝者、レン・アルフォード」
審判の声に会場が沸き立つ。
顔をしかめて納得いっていないソードを残してカレンはその場を離れた。

控え室として与えられた部屋に戻り傷を癒す為、ポーションを飲んでいると、オリビアとチェルシーが来た。
「すっごい、勝っちゃった!」
「大丈夫ですか? お怪我の程は?ポーションをもう少しもらってきます」
はしゃぐチェルシーとは照的にオリビアが怪我の心配をする。
「2人ともありがとうでも大丈夫、それよりも準決勝が始まる、会場に戻ろう」
カレン達3人は会場に戻り客席に座った。
準決勝の対戦相手はヨルン対ケンゴ。
2人とも火属性、剣術も体格もほぼ互角。
この戦いの勝者が自分と戦う事になる。
今のうちに彼らの戦いを見て何とかして対策を練らなくてはと、カレンは試合を食い入るように見ていた。
しかしその背後でカレンを見つめている男がいる事にカレン自身は気づかなかった。

そして試合が始まった。
あらかじめ予想はしていたが2人ともめちゃくちゃ強い。
それは前世でゲームをしていた時から気づいていた、何度も何度も戦ってその度に負けて、悔しくてネットから情報を集めたりしてようやく勝つ事ができた。
しかし今世ではそれができない、1回ポッキリの試合、勝つしかない。
そう思って観察していても、勝てる気がしなかった。

「(筋力の剣術も向こうが上だから勝てる気がしない。 後は魔法だけど魔力も相当高い、向こうの炎に対してただの水じゃぁ押し負ける、中途半端な風じゃぁ炎を煽るだけ、でも温度が上がっていて氷は作れない……後はやっぱり地をうまく使って、他の組み合わせしかないけど……ここで、もし負けたらまた1年間、男のふりを続けなきゃきゃいけないけど、そろそろ限界なんだよなぁ……)」
ヨルン達がいるから顔で女だとばれる事はないが、それでも唯一の違いは声が高い事。
他にも体育などで着替える時はこそこそ着替えたりしていた。
何よりも1番きついのがトイレの時だった。
誰もいないのを見計らい男子トイレを使っていたけど、何回か出くわした事があった。
幸いな事にすべてのトイレが個室になっているのでそこだけは助かった。

なんとしてでも今回の技術対抗戦で女に戻る方法を、そう思った時カレンは1つの作戦を思い浮かべた。
「(うまくいくか分からないけど、万が一負けたとしてもそれで何とかなるかも……)」
カレンが作戦を考えているうちに、ヨルンの勝ちで勝敗はついた。

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