最強魔導師エンペラー

ブレイブ

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4章 兄を止めるために

第三十二魔法 共鳴

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セイバー国

セイバー国兵士「フューチャー陛下」

フューチャー「何だ?」

剣の素振りをしていると、我が国の鎧を着た兵士が来た

フューチャー国兵士「空が赤黒い色に成っています」

フューチャー「そうか、だが今はエンペラーに任せよう」











ブレイブ「………覚悟を決めるか」

僕は覚悟を決めて、暴走した兄さんと戦う事を決めた

ゼロ「だったら、キエロッ!」

ゼロ「フルパワーゼロ・エンド」

オレはさっきより、ツヨクナッタ、ゼロ・エンドをブレイブに向かって、放った

ブレイブ「………」

僕は兄さんが放ったゼロ・エンドを手で弾いた。少し嫌だけど、僕は兄さんを助けれなかった怒りで強く成っていた

フリート「ブレイブすげぇな」

ブレイブ「そうだね」

フリート「…悪い」

ブレイブからは怒りがオーラとして、現れていた

ブレイブ「大丈夫だよ、僕が兄さんを助けれなかっただけだから」

ブレイブ「僕は兄さんの近くに居たのに」

フリート「違う、それは俺もだ。カムイが使った幻術も俺は見抜けなかった。それに、カムイが放っていたオーラで俺は動けなかった」

俺は自責の念にとらわれている、ブレイブに俺なりのフォローをした

フリート「それに、覚えてるか?俺とお前が相棒に成った時に決めた目標」

ブレイブ「…確か……」

僕はフリートと、相棒に成った時に決めた事を思い出した。あれは学園に入学して、1ヶ月経った時だ











ブレイブ「フリート君。終わったよ」

僕はフリート君とスライム10体討伐クエストに来ている。僕は4体、フリート君は6体。討伐する事に決まった

フリート「こっちも終わったぞ」

俺はスライム6体を討伐完了すると、剣を鞘に収めた

ブレイブ「えっと、この後は学園に戻って、渡したらいいんだよね?」

フリート「ああ、正解だ」

フリート「前は全く分かってなかったのにな」

ブレイブ「うるさい…けど、事実だから仕方ないな」

フリート「いや、あの」

ブレイブ「ん?何?僕は事実を言っただけだけど」

フリート「悪い、言い過ぎた」

ブレイブ「別に大丈夫だよ。僕は名家インパクト家の次男だけど、兄さんはインパクト家最強だし、妹は僕より、強いから」

僕はフリート君にそう言って、スライム4体入る巨大なビンをリュックから出して、スライム4体を入れた

フリート「お前って自責の念にとらわれやすいのか?」

俺もブレイブと同じスライムを入れる巨大なビンを出して、スライム6体を入れた。6体入れるから、ブレイブのビンより、少しでかい

ブレイブ「自責の念と言うか、僕は最強の真逆、最弱魔導師だから、こう言う考えに成るんだよね」

フリート「……今、思ったんだが、俺達。相棒になってみるか?」

ブレイブ「相棒?パートナーじゃなくて?」

フリート君は相棒と言ったが、多分パートナーのだろう

フリート「細けぇ事は良いんだよッ!!」

ブレイブ「そ、そうだね」

実際僕も人によって、言い方がある事を知っているから、正直パートナーでも、相棒でも、どっちでも良いけど、フリート君の顔が近い

フリート「……早速だが、目標決めようぜ!」

ブレイブ「そうだね」

5分後

フリート「浮かんだか?」

ブレイブ「一応」

フリート「どんな目標だッ!?」

ブレイブ「挫折しても、どちらかが手を取り、何時もの調子に戻すってのは、どうかな?」

フリート「良いなそれッ」











ブレイブ「挫折しても、どちらかが、手を取り、何時も調子に戻す。だろ?相棒」

僕はあの時決めた目標をフリートに言った

フリート「ああ、その通りだ」

フリート「行くぞッ相棒」

ブレイブ「ああ」

ゼロ「ハハハ、ハッハハハハハハ」

フリート「何がおかしいんだよッ!!」

俺達が気合いを入れた途端、ゼロが高笑いをした

ゼロ「お前らが馬鹿だからだよ」

ゼロ「夢や目標は簡単に作れるが、後に意味を無くし、ただのホラ吹きになる」

ブレイブ「……それについては一理ある」

ブレイブ「だけど、僕達どっちかが、ホラ吹きになったとしても、何時も調子に戻す。それが僕達だッ!!」

ゼロ「………そうか」

オレはそう言うと、足元に究極魔方陣を展開した。究極魔方陣から、神おも喰い殺す魔獣フェンリルが現れた

フリート「フェンリルッ!?」

ゼロが展開した究極魔方陣からはフェンリルが現れたが、鎖で、拘束されていた

ブレイブ「あれは兄さんの従魔だよ」

フリート「マジかよッ!?」

ゼロ「……行け」

オレが指示を出すと、フェンリルは拘束の一部を破壊し、フリートに向かって行った

フリート「ガハ」

フェンリルは俺に向かって来た瞬間、俺は吹っ飛ばされ、タックルだけで、吐血した

フェンリル「これだけで、吐血するとは脆いな」

フリート「なめんじゃねぇよ」

俺は氷雷の大剣で、フェンリルを斬ったが、小さい傷が出来ただけだった

フリート「ブレイブ。こっちは心配するな」

ブレイブ「…分かったよ」

フェンリル「弟様は強いが、貴様は強いのか?」

フリート「ああ、俺は4代目最強魔導師エンペラーに成る男だからな」

フェンリル「ふっ戯言(たわごと)を」

フェンリル「我の攻撃を防げば、強いと認めよう」

フェンリル「ウルフソウル」

我が魔法の名を言うと、究極魔方陣が出現し、究極魔方陣から、狼が出現し、魔道師向かって行った

フリート「おらよッ」

俺は氷雷の大剣でフェンリルが放ったウルフソウルを斬った

フェンリル「バカなッ!?」

フリート「どうだ」

フェンリル「だったらこれならどうだ」

フェンリル「ウルフハウリング」

フリート「!?」

フリート「何だよこれッ!?」

急に耳が壊れる位の音がして、俺は耳をふさいだ

フェンリル「ウルフソウル」

フリート「ガハ」

耳をふさいでいると、俺はウルフソウルを食らった。いくら耳をふさいでいても、避ける事は可能だが、難しい

フリート「まさかッ!」

俺は何故食らったか、分かった

フリート「俺の聴力がなくなったのか」

フェンリル「ああ、その通りだ。まあ、聞こえてないと、思うがな」

フェンリル「…最後は我が牙で、喰い殺そう」

我は魔導師に向かって、走った。喰い殺す瞬間

ブレイブ「吹っ飛べ」

フェンリル「なッ!?」

魔導師を喰い殺そうとした瞬間、弟様が現れ、我は吹っ飛ばされた

ブレイブ「フルヒール」

僕はフリートの聴力を元に戻す為にフルヒールを使った

フリート「……聞こえる」

ブレイブ「ほっ」

僕は胸を撫で下ろした

ブレイブ「…フェンリル。お前に僕の親友は殺させない」

フェンリル「弟様、どうして庇うのですかッ!?」

ゼロ「ムダだフェンリル。それより、本来の姿をカイホウしてみたら、どうだ?」

フェンリル「……分かりました」

フェンリル「神獣解放」

我は自分本来の魔力を解き放ち、拘束具の鎖が全てちぎれた

フリート「何だよあれ」

フェンリル「これが、我の本来の姿だ」

ブレイブ「……神獣フェンリル」

ブレイブ「かつて神を殺し、本来の姿と力を封印された」

フェンリル「悪いが、この姿では手加減は出来ぬ」

フェンリル「ウルフステップ」

フリート「早ぇ!?」

フェンリルのスピードは残像が見えないさっきの倍以上だ

ブレイブ「……右斜め」

ブレイブ「心眼一閃」

フェンリル「ガハッ!?」

フェンリル「な……ぜ」

我の足は弟様に斬られた

ブレイブ「魔眼のお陰かな。僕にとってはスローモーションだったよ」

フェンリル「くっ」

フェンリル「ウルフso」

フリート「俺が居る事忘れてないよな」

フェンリル「しまッ!?」

フリート「雷氷の鉄槌」

俺は雷氷の大剣を振り下ろした

フェンリル「ガアアアアアア」

ブレイブ「……フェンリル。これで終わりだ」

ブレイブ「心眼二閃」

僕は右と左を斬る事で成るクロス状の心眼二閃を使い、フェンリルに峰打ちを食らわした

フェンリル「ぐっ」

フリート「倒したのか?」

ブレイブ「峰打ちだよ。フェンリルはもう動けないからね」

フリート「なるほどな」

ブレイブ「後は兄さんだけだ」

ゼロ「……不思議な気持ちだ」

ブレイブ「…え?」

ゼロ「お前らは一番の邪魔者なのに、今は戦いを楽しみたい気持ちもある」

フリート「ブレイブ」

ブレイブ「うん。僕も同じだよ」

ブレイブ「兄さんの元の人格が、戻っているのかもしれない」

フリート「さっきみたいにやったら戻るか?」

ブレイブ「やめた方が良い……最終的には」

ブレイブ「兄さんを………拘束するしかない」

フリート「……そうだな」

ゼロ「作戦は決まったのか?」

ブレイブ「一応、決まったよ」

ゼロ「そうか、だったらキエロッ!!」

ゼロ「ゼロ・エンド」

ブレイブ「魔法障壁ドーム全」

僕は魔法障壁ドーム全で、防いだけど……

フリート「ブレイブ、どうした?」

ブレイブは魔法障壁ドーム全で防いでいるが、苦しい表情をしてなくて、悲しい表情をしていて、涙を流していた

ブレイブ「…感じるんだ」

フリート「は?」

ブレイブ「兄さんの魔力から、兄さんの感情が流れて来るんだ」

ブレイブ「怒り、悲しみ、恐怖、絶望。今言った感情が流れて来るんだ」

ゼロ「ブレ………イブ」

ブレイブ「兄さんッ!?」

今聞こえた兄さんの声は暴走する前の兄さんの声だ

ゼロ「俺を……殺してくれ」

ゼロ「俺はお前とフィルを守る為に…カムイから、魔力をもらったのに、俺は守るべきだったのに、傷つけて、しまった。だから……俺を殺して、くれ」

ブレイブ「…嫌だ」

ゼロ「……頼む」

ブレイブ「僕達は兄さんを救う為に来たんだ。兄さんからしたらエゴかもしれない、けど、今は関係無いッ!!僕達が、優しくて、カッコよかった時の兄さんに戻すッ!!!!」

ゼロ「……ハハ、可愛かった弟が立派に成長したな」

ブレイブ「………フリート」

フリート「言わなくても、分かる」

ブレイブ「一応言っておく」

ブレイブ「フリートは魔法障壁ドーム全から離れて、僕がピンチになったら、道を開けてくれ」

フリート「へッ俺が思った通りの考えだよ」

ブレイブ「ホントかよ」

フリート「当たり前だ」

俺はそう言って、魔法障壁ドーム全から、離れた

ブレイブ「(良し、離れた)」

僕はフリートが離れた瞬間、魔法障壁ドーム全を解除した

フリート「ブレイブ。何やってんだよッ!!」

ブレイブ「……大丈夫」

僕はそう言うと、ゼロ・エンドに飲み込まれた











フリート「本当に何やってんだよ」

フリート「お前が居なかったら、誰と相棒になったらいいんだよ」

フリート「バカ魔導師が」

ブレイブ「誰がバカ魔導師だって?」

フリート「ブレイブッ!」

ブレイブはゼロ・エンドに飲み込まれていたが、ゼロ・エンドの赤黒い魔力がブレイブの周りにあった

ブレイブ「共鳴(レゾナンス)」

僕が魔法の名前を呟くと、ゼロ・エンドの赤黒い魔力が僕とフィルの赤と白の魔力と融合し、新たな鎧と剣(つるぎ)が生まれた

ゼロ「バカなッ!?」

ブレイブ「現実だよ」

フリート「ブレイブ。何がどうなってんだよッ!?」

ブレイブ「魔力を共鳴しただけだよ」

僕は落ち着いて、フリートに言った

フリート「な、なるほど」

ブレイブ「さて、鎧と剣の名前を決めないと」

ブレイブ「…………良し、決まった」

ブレイブ「鎧の名前は兄妹の鎧。剣の名前は共鳴剣(けん)レゾナンス」

ゼロ「なるほどな、だが、このチカラを見てもウゴケルカ?」

オレハジブンノ、ノコリスベテノマリョクヲカイホウシタ

ブレイブ「なッ!?」

兄さんの姿は人間の面影は無く、異形の姿に成った

ゼロ(異形)「コレデオマエタチハオワリダ。マズハ……」

ゼロ(異形)「ブレイブ。オマエダ」

ゼロ(異形)「ゼロ・レーザー」

オレハクチヲアケルト、コウミツドノキュウタイガシュツゲンシ、レーザージョウ二ナリ、ハッシャシタ

ブレイブ「究極魔法障壁」

僕は魔法障壁全の進化形の究極魔法障壁で防いだ

ブレイブ「ストーム」

僕はストームを使って、異形と成った兄さんに向かった

ブレイブ「ハアッ」

兄さんの身体を斬っているが、直ぐに再生した

ゼロ(異形)「マワリヲミテミタラ、ドウダ?」

ブレイブ「しまッ!?」

僕の周りには究極魔方陣が無数にあった。究極魔法障壁をドーム状にしても、防げない位だ

フリート「ハアッ!!」

俺はゼロの身体を斬ると、究極魔方陣が無くなった

フリート「突っ走り過ぎだよ」

ゼロ(異形)「ジャマヲスルナ、オマエハアトダ」

フリート「いいや、後ではなく、今だ」

フリート「俺はお前を救うんだよ、相棒と共にな」

ゼロ(異形)「ソウカ、キエロ」

オレハサッキトオナジ、レーザーヲハナッタ

ブレイブ「ブースト、拡散」

僕は兄さんの放ったゼロ・レーザーを消した

ブレイブ「フリート。さっき言った通り、道を開けてくれ」

ブレイブ「僕はブーストを一点集中するから、時間が掛かる」

フリート「了解」

俺はブレイブにそう言って、ストームを使って、ゼロに向かった

ゼロ(異形)「マア、イイ、シネ」

オレハジブンノカラダカラ、ツルギガシュツゲンスルト、フリートニムカッテイッタ

フリート「ソードスパイラル」

俺は魔力を消費して、雷の魔剣。氷の魔剣を回転させ、ゼロが放った剣を弾いた

ブレイブ「フリート。出来たよ」

フリート「了解。後は道を開けたらいいだけだな?」

ブレイブ「そうだよ」

僕はフリートにそう言うと、ストームを使った

ゼロ「サセルカッ!!」

オレハジブンノカラダノイチブヲツカイ、カベヲツクッタ

フリート「それはこっちのセリフだッ!!」

俺は氷の魔剣。雷の魔剣を合体させた氷雷の大剣を前につき出すと、大剣の持ち手から、グリップが現れ、氷雷の大剣が左右に開き砲門が現れた

フリート「ソードオブ・キャノン」

俺が魔法の名前を言うと、砲門から、俺の全魔力を込めたレーザーが放たれた

ゼロ(異形)「ガアアアアアアアアアア」

フリート「相棒。後は任せたぞ」

俺はそう言うと、倒れた

ブレイブ「全く、完璧なタイミングだよ」

僕が壁の目の前に到達した瞬間、フリートが放ったレーザーが来て、壁を破壊した

ブレイブ「邪の固まりよ光の剣の前に消え去らん」

ブレイブ「オリジンブレイク」

僕は異形と成った兄さんの身体の闇の部分だけを斬った

ゼロ「マダダ、オレハキョウシャダケノセカイヲ」

ブレイブ「……やった」

異形と成った兄さんの身体は消滅していった

ブレイブ「………あれ?」

僕の周りの景色が霞んで、見えてきた










???「……ブ」

???「…イブ」

???「ブレイブッ!!」

ブレイブ「はッ!?」

???「やっと起きた。心配したぞ?」

ブレイブ「兄……さん?」

僕の目の前に居る兄さんは闇でもなく、暴走でもなく、異形の姿でもなく、優しくて、カッコいい兄さんだ

ゼロ「おうッ」

ブレイブ「兄さんッ!!」

僕は兄さんに抱きついた

ゼロ「おいおい、どうしたんだよ?」

俺は動揺しながらも、ブレイブの頭を撫でた

ブレイブ「だって、ひっぐ、うぅ」

僕は兄さんに言おうとしたが、涙が出てるせいで、うまく言えない

ゼロ「………分かった。今は遠慮なく泣け」

俺はブレイブの言いたい事を理解した

ブレイブ「うぅああああああ」

僕は兄さんの服が濡れる位泣いた










ゼロ「落ち着いたか?」

あの後、ブレイブは5分間ずっと、泣いた。お陰で、俺の服は濡れた

ブレイブ「うん///」

僕は赤面した顔でうなずいた

ゼロ「いつまでも、甘えん坊の弟だな」

ブレイブ「うるさい///ッ!!!!」

僕は誤魔化すために、大声で言った

ゼロ「まあまあ」

ブレイブ「え?」

兄さんは急に、僕の後ろに回った

ブレイブ「まさか!?」

ゼロ「インパクトッ!!」

ブレイブ「うわぁッ!」

予想は当たって、兄さんは魔力を込めてない両手5本指で、僕の横腹を突っついた

ブレイブ「兄さんッ!!それはやめてって言ってるよねッ!!!!」

僕は小さい頃から、脇と横腹が弱点だ。特に、横腹を突っつかれると、びっくりする

ゼロ「ハハ、反応は変わらないな」

ブレイブ「……全く、次からはやめてよね?」

ゼロ「それは無理な話だ」

ブレイブ「そんな~」

フリート「聞きたい事があるんだが?いいか?」

ゼロ「良いぞ」

ブレイブ「その前に、離して」

ゼロ「ああ、悪い」

俺はブレイブから離れた

ゼロ「それで、聞きたい事って何だ?」

フリート「四階に着く前に変な空間を通り抜けた感覚があれは何だ?」

ゼロ「あれは強者の結界。ZZランクでないと、通り抜けない結界だ」

ブレイブ「…………」

ゼロ「ブレイブ。どうした?」

ブレイブ「どうしても、さっき戦った兄さんと比べちゃって」

僕は少し疑心暗鬼に成っていた

ゼロ「心配するな。俺は俺だ」

ブレイブ「…良かった」

僕は兄さんの今言った言葉で安心した

ゼロ「そう言えばブレイブって夢はあるか?」

ブレイブ「一応あるけど、言わない」

ゼロ「言ってくれよ~」

ブレイブ「!?」

兄さんはまた僕の横腹を突っついた

ゼロ「フリートも気になるよな?」

フリート「まあな」

ブレイブ「分かった。分かったから」

ブレイブ「僕の夢は自分の手が届く全てを助ける」

ブレイブ「これが僕の夢だよ」

ゼロ「なるほどな。お兄ちゃんは応援しておくぞ」

ブレイブ「ありがとう」

フリート「話が落ち着いた所で聞くが、フェンリル。それに、皆の事。忘れてないか?」

ブレイブ「……あ」

フリート「あ、じゃねぇだろッ!!」

ゼロ「フェンリルは家に居る。今頃パルスが、治療してるだろうな」

ゼロ「皆は俺が呼ぶ」

ゼロ「転送」

俺は転送魔法を使って、皆を呼んだ

ブレイブ「フリート。ゼアルは?」

フィルが居ない事は分かっているが、ゼアルが居なかった

フリート「ゼアルはクズ貴族の事で居ないだけだ」

ブレイブ「なるほど」

フリート「俺も聞きたい事があるんだが、いいか?」

ブレイブ「良いよ」

フリート「ハヤト、ネオ、それに、フィルは何処に行ったんだ?」

ブレイブ「ネオは病院に行ってる。ハヤトはネオの付き添い」

ブレイブ「………フィルは」

フィル「ブレイブ。お兄ちゃ~ん」

ブレイブ「ヤバい、幻聴まで聞こえてきた」

フィル「幻聴じゃなくて、現実だよ」

ブレイブ「ん!?」

僕は幻聴と思っていたら、フィルが目の前に居て、僕達は口でキスをしていた

ゼロ「おいフィル。スキンシップは抱きつくまでって言ってるだろッ!!!!」

フィル「えへへ、だって、僕、ブレイブお兄ちゃんと恋人だもん」

ブレイブ「フィル!?何言ってるの!?」

ゼロ「おい……ブレイブ」

ブレイブ「兄さん。落ち着いて」

兄さんの後ろからはオーラが出ているが、言葉では言い表せない程のオーラだった

ゼロ「雷霆」

ブレイブ「危なッ!?」

兄さんが放った雷霆は僕の足元に落ちた

ゼロ「今のは警告だ」

ゼロ「メテオフライト」

ブレイブ「!?」

ゼロ「おいコラ逃げんなッ!!」

ブレイブ「逃げるよッ当たったら死ぬからッ!!」

僕も使ったから、分かるけど……当たったら、本当の意味で死ぬ

ブレイブ「何で僕だけを狙うんだよッ!!」

兄さんが放っているメテオフライトは僕にばっか、狙ってくる

ゼロ「意味、分かるよなぁッ!!」

ブレイブ「分かりますけど、落ち着いて下さいッッッ!」

僕は兄さんの怒気を込めた声に恐怖して、何故か敬語に成っていた

フリート「おいブレイブ」

ブレイブ「フリート。助けて」

フリート「俺だってフィルの事が好きだったのに、何時恋人に成ったんだよッッッ!!」

ブレイブ「…………」

ゼロ「…………」

フリート「な、何だよ。この雰囲気」

2人が黙るとさっきより、殺伐とした雰囲気に成った

ブレイブ「…兄さん」

ゼロ「そうだな。ブレイブ」

ゼロ「お前の相棒だから、殺すのはダメだから、半殺しで良いか?」

ブレイブ「そうだね」

フリート「いや、あの、拒否権は?」

ゼロ・ブレイブ「ねぇよッ!!!!」

5分後

フリート「死ぬかと思った」

ゼロ「半殺しだからな」

ブレイブ「ごめん、やり過ぎた」

僕は皆の方を見ると、フィル含め、唖然していた

フィル「ブレイブお兄ちゃん。ゼロお兄ちゃん、僕の事を思ってくれるのは嬉しいけど、やり過ぎないで?」

ブレイブ「ご、ごめん」

ゼロ「き、気を付ける」

ブレイブ「…それより、フィルはその…あの」

僕は内心だけで、動揺するつもりが、声に出ていた

フィル「うん。僕も驚いたけど、僕ってクローンだったよね?」

ブレイブ「うん、そうだね?」

フィルはクローンと言ったが、少し変な言い方に成ったから、疑問形に成った

フィル「僕、死んだけど、その時にお母さんに会ったんだ」









フィル「此処、何処?」

僕は目を覚ましたけど、一面真っ白の世界だった

???「フィル。私の事、分かる?」

フィル「…お母さん?」

一面真っ白の世界に現れた綺麗な女性は亡くなったお母さん。サリア=インパクトだった

サリア「えぇ」

サリア「それにしても、お兄ちゃん子だったけど、ブレイブお兄ちゃんと、キスするとわね」

フィル「あぅ///」

自分の意志でブレイブお兄ちゃんとキスしたけど、誰かに言われると、恥ずかしい、特にお母さんに言われると

サリア「フィル。聞きたい事があるの」

フィル「何?」

恥ずかしい気持ちに成ったけど、お母さんが真面目な顔に成ったから、恥ずかしい気持ちを一旦消した

サリア「フィルは今、クローンなのよね?」

私は最近になって、知った事をフィルに聞いた

フィル「うん」

僕はクローンである事を最近まで忘れていて、昨日思い出した

サリア「理論上では可能なのだけど」

サリア「クローンの魔力だけを摘出すればフィルは生き返る」

フィル「でも、僕は今クローンだから、魔力を全部無くしたら、本当の意味で死んじゃうよ」

サリア「でも、元々フィルは人間だから、大丈夫」

サリア「でも、後遺症として、動けなくなる可能性はあるけど、それでも……生き返りたい?」

フィル「……僕は生き返ってブレイブお兄ちゃん。ゼロお兄ちゃん。皆と一緒に日常を謳歌したい」

サリア「分かったわ」

私はそう言うと、転生魔方陣をフィルの足元に展開した

フィル「お母さん」

サリア「どうしたの?フィル?」

転生魔方陣を展開すると、フィルが、私に抱きついて来た

フィル「もう逢えないと思うから」

サリア「そうね。フィルとはあまり話せなかったからね」

私が亡くなった時はフィルが産まれてから三年経った時に私はクエスト中に亡くなった

フィル「僕あの時寂しかったけど、お兄ちゃんが居たから、立ち直る事が出来たと思う」

サリア「そうね……フィル。そろそろ、現世に戻らないと」

フィル「……うん。そうだね」

僕は後ろに回してる腕を離して、お母さんから、離れた

サリア「行ってらっしゃい、フィル」

フィル「うん。行ってきます」

フィル「僕、お母さんの事。絶対忘れないッ!!」

サリア「えぇ、私も絶対、忘れない」










フィル「と、言う訳」

僕はどうして生き返ったかお、ブレイブお兄ちゃん。ゼロお兄ちゃんに説明した

ゼロ「そんな奇跡に近いって事が起きるもんなんだな」

ブレイブ「(一面真っ白の世界?もしかして)」

フィル「ブレイブお兄ちゃん?どうしたの?」

ゼロお兄ちゃんは直ぐ納得したけど、ブレイブお兄ちゃんは考え込んでいた

ブレイブ「!ああ、気にしなくて良いよ」

危ない危ない。考え込んでいた。これは僕の悪い癖で、気になる事があると、直ぐに考え込んで、しまう。これは心配性と同じで、少し、なくさないといけない僕の癖だ

フィル「そうなんだ」

フリート「(ゼアル。何時戻って来るんだよ)」

さっきから、ゼアルの魔力が近くに無い、俺は少し心配してる

ゼアル「フリ兄~」

フリート「お、やっと戻って来た」

俺が心配していると、ゼアルが戻って来たが……

フリート「…聞きたい事が二つあるんだが、いいか?」

ゼアル「良いよ」

フリート「その袋。何だ?」

ゼアルは両手で小さい袋を持っていた

ゼアル「ああ、これね」

僕は袋の中に手を入れた。フリ兄は実物を見せた方が直ぐに納得する

フリート「金貨ッ!?」

ゼアルが持っていた袋からは金貨が有った

ゼアル「(ふふ)」

ゼアル「説明すると……」

僕は内心笑いながら、フリ兄に説明した










ソウ「おいッ!俺を何処に連れて行くきだ?」

ゼアル「お前の実家だが?」

ソウ「は?何で知ってるんだよッ!?」

ゼアル「悪名高い貴族だから、実家位直ぐ分かる」

ゼアル「それより、着いたよ」

僕達はクズ貴族の実家の目の前に着いた

ソウ「ちッ開ければいいんだろッ!!」

俺はそう言って、ドアを勢いよく開けた

???「ソウッ!?お前、今まで何処に行ってたッ!!!!」

ソウ「親父。助けてくれッ!!」

俺は親父。プロト=エンドにすがりついた

プロト「……いい加減にしろよ」

プロト「お前の事で、今までした事を私が知らないと、思っていたのか?」

プロト「お前は二度と家に帰ってくるなッ!!!!」

ソウ「くそがッ!!」

俺は走って、家に帰った

プロト「……聞こえてたと思うが、君も自分の家に戻ると良い」

ゼアル「分かりました」

プロト「ん?」

私はソウの横に居た男の子を見た

プロト「待ってくれ」

ゼアル「……何ですか?」

戦いに戻ろうとしたら、クズ貴族のお父さんに呼び止められた

プロト「君はもしかして、ゼアル君かい?」

ゼアル「ど、どうして、僕の名前を」

僕は初対面なのに、クズ貴族のお父さんは僕を知っていた

プロト「話がしたい、ドアを閉めてくれるか?」

ゼアル「あっはい」

僕は言われた通り、ドアを閉めた

プロト「さて、玄関先での話も癪だろう。ついて来たまえ」

ゼアル「……はい」

ゼアル「(これ、戻れないな)」

僕は心の中で呟くと、プロトさんについて行った










プロトの従者「どうぞ」

ゼアル「…ありがとうございます」

プロトさんの従者さんは僕とプロトさんに紅茶を出すと部屋を出た

プロト「紅茶は飲めるか?」

ゼアル「一応、飲めます」

僕は紅茶を一口飲んだ。普通紅茶は名家だったり、貴族だったり、由緒正しい家が飲む物だが、僕の家は名家でも、貴族ではないが、お母さんが紅茶が好きだったから、たまに飲んでいた

プロト「そうか……」

私は紅茶を一口飲んだ

プロト「単刀直入に聞くが」

私は一口飲んだ紅茶をティーカップに置いた

ゼアル「はい」

僕は紅茶を飲み事をやめて、ティーカップを置いた

プロト「ゼアル君。私の事を覚えているか?」

ゼアル「すみません。僕。あなたの事は……ん?」

ゼアル「もしかして、プロトおじさん?」

僕は思い出した。プロトさんをよく見たら、たまにだけど、家に来たおじさんだった

プロト「やっと思い出したか、まあ。私もさっき思い出したがな」

プロト「先ず謝らしてくれ」

私は立ち上がって、頭を下げた

ゼアル「え!?あ、頭上げてッ!!」

プロト「私が教育を間違えなければ君達の両親は」

私はゼアル君が頭を上げてと言ったが、頭を下げたままだ

ゼアル「と、とにかく、頭を上げてよおじさん」

プロト「……そうか」

私は渋々頭を上げて、座った

ゼアル「僕はフリートお兄ちゃんが決めた最善の選択に従っただけだよ」

プロト「…最善選択。か」

プロト「グランの口癖と同じだな」

ゼアル「お父さんとは仲が良かったの?」

僕は気になった事をおじさんに聞いた

プロト「ああ、私は学生時代の時はグランとパートナーだった。ディノとは大人になってから知り合いになったな」

ゼアル「ディノってブレイブ様のお父さんの事ッ!?」

プロト「様?」

ゼアル「…あっ僕。魔法学園のZZランクの皆さんに憧れを抱いていて、ZZランクの一位の三代目エンペラーブレイブ=インパクト様に特に憧れを抱いているから……」

プロト「なるほど。可愛かった子が憧れの人が出来たか、それに、その憧れの人が現三代目エンペラー。か」

ゼアル「ダメ、かな?」

僕は首を傾げて、おじさんに聞いた

プロト「いいや、ダメじゃない」

私はゼアル君が言った言葉に対して、首を横に振った

プロト「憧れを抱くのは皆(みな)平等にある事だから、ダメな事ではない、逆にどんな人間でも、憧れの一つや二つ位。出来るものだ」

ゼアル「そうなんだ」

プロト「ああ」

プロト「……もう一つ聞きたい事がある。いいか?」

私は真剣な顔に切り替えて、ゼアル君に聞いた

ゼアル「……うん」

プロト「これからは君達兄弟を支援したい、いいだろうか?」

ゼアル「……え?」

ゼアル「意味が分からないんだけど?」

プロト「分かりやすく言えば」

プロト「我々エンド家が君達兄弟を全面的に支援すると言う意味だ」

ゼアル「うん。それは分かってるけど、良いの?」

プロト「ああ、私からして、君達は息子みたいなものだ」

プロト「それに、グランが言っていた事があってな」

ゼアル「お父さんが?」

プロト「ああ、グランは私に。もし俺が死んだら、子供達をよろしく頼むと言っていた」

ゼアル「お父さん」

ゼアル「うぅ、ひっぐ」

プロト「気が済むまで、泣いて良いぞ」

私は立ち上がって、ゼアル君の前に行き、抱き締めて、頭を撫でた











プロト「落ち着いたか?」

ゼアル君は泣き止んだが、目が赤く成っていた

ゼアル「…うん」

プロト「……それで、そっちの返事は?」

ゼアル「……僕は支援関係なく、おじさんと一緒に暮らしたい」

プロト「分かった。まあ、支援はするがな」

プロト「……あっ」

ゼアル「どうしたの?」

プロト「フリート君にも聞かないと」

ゼアル「それなら、大丈夫」

プロト「どうしてだ?」

私はフリート君にも、支援の事を言わないと思った時、ゼアル君は大丈夫と言った。その事について、ゼアル君に聞いた

ゼアル「フリートお兄ちゃんも僕と同じだよ」

プロト「…そうだな」

プロト「それと……」

私は転送魔法を使って、小さな袋を出して、ゼアル君に渡した

ゼアル「うわッ!?おじさん、これ何?」

僕はおじさんに渡された袋を両手で持ったけど、重かった

プロト「ただの金貨30枚だ」

私はゼアル君の質問に普通に答えた

ゼアル「えぇッ!?」

プロト「ん?足りなかったか」

プロト「それなら、まだあるが」

私はまた転送魔法を使って、金貨30枚入ってる袋を二袋出した

ゼアル「そ、そうじゃなくて、こんな大金貰えないよッ!!」

プロト「これは私なりの、罪滅ぼしだ。生活費に使うも良し、休日に武具を買うも良し、君達兄弟で好きに使ってくれ」

ゼアル「……分かった。でも、一袋でいいから」

僕はおじさんから貰った袋を制服のポケットに入れた

ゼアル「おじさん。僕、行ってくる」

プロト「ああ、行ってこい」










ゼアル「と言う訳だけで、金貨30枚を貰ったけど分かった?」

僕はフリ兄含め、皆さんに伝えた

ゼロ「はした金だな。ブレイブ」

ブレイブ「そうだけど、本人の前では言わないでおこうよ」

ゼアルが説明を終えると、兄さんが小声で僕だけに向かって、話し掛けてきた

フリート「お、おう」

俺はゼアルが話した事を全て聞いていたが、途中から、混乱しかけていた

ゼアル「それで、もう一つ、聞きたい事って何?」

フリート「ああ、その事だが」

ゼアル「だが?」

僕はフリ兄の言った言葉に対して、首を傾げた

フリート「何で、お兄ちゃんって呼ばないんだ?」

ゼアル「え///」

僕の顔はフリ兄にお兄ちゃんって呼ばないんだと言われた瞬間、自分でも分かる位。赤面に成った

ブレイブ「へぇー意外だな」

フィル「お兄ちゃん。そう言う事は心の中で言わないと、まあ、僕も意外って思ったけど」

ゼアル「ブレイブ様、フィル様。話に割って入らないで下さいッッッ!!」

ゼアル「お兄ちゃんも変な事言わないでよ」

ゼアル「はッ!?」

ゼアル「……うぅ」

フリート「分かったから、泣くな」

ゼアルは俺に対して、お兄ちゃんと言った瞬間。涙が出ていた。昔からゼアルは泣き虫だが、今も変わっていなかった

フリート「……うん」

僕はお兄ちゃんに泣くなと言われたから、涙を拭いた

フィル「えっと、フリート君。終わった?」

僕は多分話が終わったと思うから、聞いた

フリート「終わったが、何だ?」

フィル「背中にある二つの剣。もしかして、魔剣?」

イグニス「(やっぱり、魔剣だったんだ)」

フリート「ああ、俺の魔剣であり、親の形見でもある」

フィル「ん?」

フリート「俺の魔剣は元々、親が使ってたんだ」

フリート「雷の魔剣は父さんが氷の魔剣は母さんが使っていたんだ」

俺はフィルに説明してるが、当の本人である俺も、魔剣を召還した時は内心かなり驚いた

フィル「そうなんだ」

ゼロ「さて、話が終わった所で行くぞ。フィル、ブレイブ」

フィル・ブレイブ「う、うん」

ブレイブ「じゃあ、バイバイ」

フリート「おう、じゃあな」

???「ブレイブ様~」

ゼロ「痛ってッ!?」

家に帰る為に転送魔法を使おうとしたら、俺の顔面に小さい何かぶつかった

???「全く、焦らなくても良いだろう、それと、そいつは我が主ではないぞ?」

ゼロ「ブレイブ。そのモンスター何だ?」

俺は少し前が見えないが、ブレイブに聞いた

ブレイブ「ああ、2人共僕の従魔だよ」

ブレイブ「兄さんの顔面にぶつかった方がクロドラ。その後来た方がリバイアサンだよ」

リバイアサン「ふっ我が主。我には新たな名前が出来た」

ブレイブ「えっいつ?」

クロドラ「ブレイブ様。差し出がましい事をしてしまい、申し訳ございません」

クロドラ「僕がリバイアサンに愛称を付けました」

ブレイブ「そうなんだ」

クロドラ「ダメでしたか?」

僕はブレイブ様に聞いた。思い返せばあれは僕の独断だ

ブレイブ「ううん、ダメじゃない。僕は主だけど、君達は自由に生きて良いんだよ」

ブレイブ「それに、僕はクロドラに言ったよ。僕は絶対に捨てないって。もちろん、リバイアサンもだよ」

ゼロ「…ハハ」

ブレイブ「兄さん?」

クロドラ、リバイアサンと話していたら、兄さんが急に笑った

ゼロ「ああ、心配するな。改めて、言うが、弟が立派に成長したからな。嬉しくて笑っただけだ」

ブレイブ「なるほど」

ゼロ「それじゃあ改めて、帰るぞ?」

俺は改めて、ワープを使って、家に帰った









インパクト家 ダイニングルーム

ブレイブ「ふぅ、やっと帰って来た」

家に帰って来たら、電気はついていた。父さんかスラッシュ。どっちかが付けたのだろう

ブレイブ「(仕方ないな)」

時計を見たら、夜中一時だった

ディノ「戻ったか」

ゼロ「…親父」

ブレイブ「……フィル、クロドラ、リバイアサン。僕達は先に部屋に戻っておこ?」

フィル「うん♪」

クロドラ「そうしましょう」

リバイアサン「そうだな」

ゼロ「(ありがとな)」

俺は心の中で言った










ディノ「…………」

ゼロ「…………」

俺と親父は無言のまま。1分経った。今俺は緊張している、エンペラーの称号を継承した時と同じ位緊張している

ゼロ「…親父。俺ずっと、親父の事恨んでた。だけど、あの時会ったブレイブ、フィルと会った時。目からは魔力を感じなかった」

ゼロ「てっきり俺は親父が脅したり、洗脳したと思っていた」

ゼロ「……本当にごめんなさい」

俺が親父に言いたかった事を言ってから、謝ると、親父は俺に近づいて来た

ディノ「私の方こそ、すまなかった」

ゼロ「……え!?」

親父は俺を叩いたり、殴ったりするのではなく、俺を抱き締めた

ディノ「サリアが亡くなった数日後に私は旅に出た。旅に出た理由はカムイについて、情報を得る為だった。子供には親が必要なのに」

ディノ「本当にすまなかった」

ゼロ「……一つ、良いかな?」

ディノ「何だ?」

ゼロ「俺もブレイブと同じで、父さんって呼んで、良いかな?」

ゼロ「俺だけ親父って呼ぶの何か他人行儀みたいな感じがするから」

これは俺の正直な気持ちで、前までは他人行儀で言っていたが、いざちゃんとした話をすると、急に変えたく成った

ディノ「ああ、良いぞ」

ゼロ「………お前ら、もう出てきても、良いぞ」

俺は父さんから離れてから言うと、ブレイブ、フィル、クロドラ、リバイアサンが部屋から出てきた

フィル「お父さん。言いたい事があるんだ」

ディノ「どんな事だ?」

フィルは目をキラキラさせながら、私に話して来た

フィル「僕、恋人出来た」

ディノ「そ、そうか」

ディノ「それで、相手は誰だ?」

フィル「僕の真横に居る人だよ」

ディノ「ま、まさか」

フィルの真横に居る人、それは……ブレイブだった

ブレイブ「そのまさかだよ」

ディノ「……私からは何も言わないが、結婚は学園を卒業してからにしろ」

ブレイブ・フィル「分かった~♪」

ゼロ「……フィル。ブレイブと恋人に成った事は咎める気は無いが、両思いに成って直ぐ恋人は少し、おかしくないか?」

フィル「え?でもお母さんが言ってたよ」

フィル「両思いに成ったら、直ぐ恋人だって」

ゼロ「そ、そうか」

ブレイブ「(純粋過ぎて、本当の意味が言えない)」

フィルが言った言葉は実際に母さんが言ってたけど、僕が五歳になった時に兄さんから言われた。フィルに言っていた言葉は母さんのちょっとした冗談だった

スラッシュ「皆様。そろそろご飯にしませんか?」

ディノ「…そうだな」

ブレイブ「僕も空いてきた」

フィル「僕も~」

ゼロ「俺もだ」

クロドラ「僕もです」

リバイアサン「我もだ」

スラッシュ「それでは俺が作りますから、皆様は楽しみに待ってて、下さい」

スラッシュ「特にブレイブ様はッ!!」

俺は声を大にして言った

ブレイブ「……分かった」

僕は泣きそうな顔で返事した

ゼロ「まあまあ、泣くなよ」










ゼロ「おお!」

ブレイブ「兄さん?」

兄さんはテーブルに広がった豪華な料理を見て、少し興奮している

ゼロ「ああ、俺。今日まで食事はギルドで食べていて、料理が質素だったからな」

ゼロ「………今言った事はギルドマスターには言わないでくれよ?」

ブレイブ「分かった」

まあ僕はギルドマスターさんを知らないから、何も言わないと言うか、知らないから、言えない

ディノ「さて、そろそろ食べようか」

私は息子達の会話を割って、終わらした

全員「いただきます」

ゼロ「うまい、やっぱり家族と一緒に食べるとうまい♪」

俺は感動した。ギルドで食べていて時もメンバーと一緒に食べていて時もうまかったがやっぱり家族と一緒に食べるとうまい










カムイ「仲良いな。アイツら」

オレはインパクト家全員で食事している様子を外から見ているが、楽しそうだった

カムイ「ブレイブ=インパクトの秘密を言った方が良いかな?」

カムイ(別人格)「…………オレ?」

オレは自分の別人格に聞いた

カムイ「………そうだね。ボク」

ボクは自分の別人格に返事した

カムイ(別人格)「さあ、今の内に幸せを感じていろ、ブレイブ=インパクト。貴様が絶望の底に堕ちる瞬間まで」
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