re:gent〜やり直しの邪神に取り憑かれたから異能バトルで呪いを断ち切る〜

アリヘアM

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第5章 癒す魂と身体編

魂要塞ヒンガーデビル・そして日常へ

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「魂よ、集え……!」

四者の声が重なった。

ダークの狐、ネク、ゾヨ、そして魔界第五番隊総統・ゴボス。
異なる魂が、怨嗟と欲望と恐怖の連鎖を通じて一つの異形の器へと収束していく。

その中心に現れたのは、禍々しい異形の建造物——いや、これはもう存在してはならない存在。

魂要塞《ヒンガーデビル》

「はっはっはっは! これが我らの“完全融合体”……! 魂文明の成れの果てだッ!」

全長1000メートル超、夜空を覆う巨大な顔面と触手、魂を吸い上げて生きる半生体兵器。
ヒンガーデビルの咆哮と共に、地上の草木は灰へと還り、空は割れ、雷が逆流した。

——だが、その前に一人、少年が立つ。

「……僕は、逃げない」

聖悟は洸魂形態へと変化した。

その身からは聖なる輝きが噴き上がり、リュウケンの力と魂を完全同調。身体は光そのものとなり、空中を跳躍する姿は天使の如く。

「うおおおおあああああっ!!!」

聖悟の拳が、ヒンガーデビルの外殻へと突き刺さる——だが。

ガキィィィン!!!

「っ……!? 砕けない……!?」

ヒンガーデビルは魂そのものを拒絶する存在。洸魂でさえ完全な浄化は不可能だった。

「ほざけ、特異点。貴様の光など、我らの深淵には届かぬ」

ゴボスの声が響いた瞬間、ヒンガーデビルの触手が聖悟を捕縛した。
光の鎧が剥がれ、肉体が露出し、魂が引き剥がされる痛み。

「う……ぐああああああッ!!」

聖悟は、敗れた。

洸魂形態の力をもってしても、それは**“この時点での”彼の限界**だった。

――その後の記憶は、断片的だった。

……サイレンの音。
……何かが揺れている。
……「意識ありますか?」と誰かが問いかける声。

そして——



◆ 現実

「はい、お名前わかりますか?」

「……あれ……僕、聖悟……あの、魂要塞が……リュウケンが……ヒンガーデビルが……!」

「はいはい、大丈夫ですよ。お母さんにはご連絡しました。お熱もちょっとあるみたいですしね。落ち着いて」

そこは普通の救急病院の白いベッドだった。

担ぎ込まれた場所は、魂能力のことなど何も知らない現代の精神科。

「違うんだ……本当に、僕は……っ、夢なんかじゃ……ない……!」

精神科医も看護師も、彼の話を“混乱状態にある患者の空想”としてしか扱わなかった。

「魂能力……? 魔界? 怒神? うん、全部“脳の中の現象”としてはありえますよね。落ち着いて、ゆっくりお話ししてくださいね」

処方されたのは、安定剤と眠剤。

聖悟の意識は静かに、暗闇の中へ沈んでいく。

(また、閉じ込められた……)

(僕の魂は、誰にも届かない……)

だが——その夜。

眠りに落ちた彼の夢の中に、ふたたび罪悪感の女神が現れる。

「まだ……物語は終わっていないわ」

その言葉と共に、聖悟の意識はまた、次の物語の扉を開く——

――つづく。
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