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9.旧代官→新代官
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当たり前と言えば当たり前なんだけど、ダッシュは有能な人材だった。領地経営において完全に領民のハートをゲット!
この間、領地に視察に行った時の事。
あまりの惨状に驚いた。あんの侯爵代理は能無しか?あぁ、私の体にあの男(侯爵代理)の血が半分流れていると思うと嫌な気分になる。
「何だ?この状態。資料での報告よりも酷いじゃないか?配置していた代官は何をしていたんだ?」
「あのオジサンなら、いつもおさけくさくて、『しょうかんにいりびたってる』っておかあさんがいってた」
衝撃の事実。代官は横領してたとみえる。その金で酒を飲み、娼館に入り浸っていたんだろう。
「ありがとね。お嬢ちゃん。これからこの土地もどんどんよくなるからね!」
「おねえちゃんとあのかっこいいおにいちゃんがなんとかしてくれるならあんしんだよ」
さらにハードルが上がった気がする……。
代官との面接。
「そんな平民の子供の言う事を信用するのですか?」
「では、ここに送ってたはずの金はどこに消えたんだ?本当なら領地を豊かにするためにつかわれているはずだが?」
「……」
ダッシュは尋問も得意なの?
「まぁ、本当なら領民が使っている鍬とか鋤とか新しくするとか?そういう事に使われて、もっと領地の収入があったはずだけど、現実は鍬も鋤も錆びてて、領地も荒れ放題。どういうことなんだ?」
「……」
「これより沈黙は肯定の意味とする」
さて、どう出る?悪代官?
「領地への予算を横領してその金で酒を買い、娼館に通ったな?」
「……」
「どうする?侯爵様?この代官クロだとさ」
「もちろん、解雇よ」
「女の方が侯爵なのか?」
ここにも女性蔑視の男が……。
「そうよ。それがどうしたの?世の中の流れってものね~。イマドキ女性蔑視の思想なんて古いのよ」
代官(元?)が私に殴りかかろうとした。
「あー、ちなみに俺は第3王子だ。彼女の婚約者♡彼女を害そうとした罪は重い。王宮騎士団に引き渡す」
「あーあ」
と、私は呟いてしまった。
その数時間後元・代官は王宮騎士団に引き渡された。私とダッシュにシバかれるよりも、王宮騎士団に捕まってる方が安全と言えば安全じゃないかな?
新しく代官になってくれる人いるかなぁ?と思った時に頭に浮かんだのは王城の門番さん。ダッシュに握手を求めていた方。門番の仕事があるからダメかなぁ?
「ねぇ、ダッシュ。新しい代官さんについてなんだけど、前に王城の入り口で会ったダッシュの事が大好きな門番さんはダメかなぁ?」
「俺も彼が頭を過ぎったんだけどなぁ。彼はあくまで王城勤務の門番だからなぁ。一応アタックしてみるけど?」
「そうこなくちゃ!領民のみなさん。必ず私達でダイズ領地を豊かなものへと変えていくので、ついてきてくださいね!」
「若いお姉ちゃんと兄ちゃんで心配だったが、実力は折り紙付きみたいだな!前のへっぽこ領主が嘘みたいだ」
「違いねー」
「「「ハハハハハ」」」
よかった。領民に笑顔が戻って。問題は新しい代官にあの人がなってくれるかよね?
私達は王都に戻ってすぐに王城へと行くことにした。
「これは、ダッシュ様。王城に用が?」
私は?ココにいるよ?目に入ってないの?
「君に折り入って話があるんだが、俺は今この女侯爵の補助をしているんだ。それでだ。この間、領地でちょっともめごとがあってだなぁ、代官を解雇することになって。その後継に君がなってくれたら?と思っているのだが…?」
「謹んで引き受けさせていただきます!」
返事が速い!
もう一人の門番さんがいる前だし、いろいろ問題があるんじゃなかなぁ?
「話はここではなんだから、ダイズ侯爵邸で詳しく。門番の補填は騎士団の方からしてもらおう」
勝手にいいのか?第3王子。門番の補填まで……。
ダイズ侯爵家での面接(?)が始まった。
「えーっと君の名前は?」
「アレクサンドル=ライアンと申します!」
ライアン侯爵家?名門じゃない?いいのかしら?ドキドキするんだけど?
「アレクとお呼びいただけると、天にも昇る気持ちです!」
名前一つで昇天とは、ダッシュに対する忠誠心が半端じゃないわ……。
「もめごとっていうのは「ダイズ領での横領ですよね?騎士団の皆さんがこぞって出ていかれたので、御用をお聞きしたのです」
なかなか有能。対して騎士団員口軽いなぁ。
「王宮勤めだったのに、いいの?アレクの家の人が反対しないかなぁ?」
「自分は4男なので、正直どうでもいいのではと思います。いままで王宮勤めが出来ててラッキーくらいに思ってますよ」
なるほどなぁ。ダッシュもそんな感じか?
「ダイズ領で代官を務めるにあたり、給金はもちろん支払う。ただ、王都からちょっと離れてるぞ?」
「自分は自然の中で生活する方が好きなんです。それに代官とは言え、領民とともに畑を耕したいです!」
素晴らしいわ!こんな人なかなかいないもの。貴族でこんな人にはなかなかお目にかかれないわ。
「なんて有能な方なんでしょう?私はこの邸の執事のキルと申します。よろしくお願いいたします」
キルまで太鼓判を押すんだから間違いないわ。
「アレクを採用!なるべく早く領地に行ってくれる?今、領地に代官不在なのよ~」
「了解いたしました。ダッシュ様に簡単にはお会いできないのでしょうが、全力で代官の仕事を全うしてきます!」
この間、領地に視察に行った時の事。
あまりの惨状に驚いた。あんの侯爵代理は能無しか?あぁ、私の体にあの男(侯爵代理)の血が半分流れていると思うと嫌な気分になる。
「何だ?この状態。資料での報告よりも酷いじゃないか?配置していた代官は何をしていたんだ?」
「あのオジサンなら、いつもおさけくさくて、『しょうかんにいりびたってる』っておかあさんがいってた」
衝撃の事実。代官は横領してたとみえる。その金で酒を飲み、娼館に入り浸っていたんだろう。
「ありがとね。お嬢ちゃん。これからこの土地もどんどんよくなるからね!」
「おねえちゃんとあのかっこいいおにいちゃんがなんとかしてくれるならあんしんだよ」
さらにハードルが上がった気がする……。
代官との面接。
「そんな平民の子供の言う事を信用するのですか?」
「では、ここに送ってたはずの金はどこに消えたんだ?本当なら領地を豊かにするためにつかわれているはずだが?」
「……」
ダッシュは尋問も得意なの?
「まぁ、本当なら領民が使っている鍬とか鋤とか新しくするとか?そういう事に使われて、もっと領地の収入があったはずだけど、現実は鍬も鋤も錆びてて、領地も荒れ放題。どういうことなんだ?」
「……」
「これより沈黙は肯定の意味とする」
さて、どう出る?悪代官?
「領地への予算を横領してその金で酒を買い、娼館に通ったな?」
「……」
「どうする?侯爵様?この代官クロだとさ」
「もちろん、解雇よ」
「女の方が侯爵なのか?」
ここにも女性蔑視の男が……。
「そうよ。それがどうしたの?世の中の流れってものね~。イマドキ女性蔑視の思想なんて古いのよ」
代官(元?)が私に殴りかかろうとした。
「あー、ちなみに俺は第3王子だ。彼女の婚約者♡彼女を害そうとした罪は重い。王宮騎士団に引き渡す」
「あーあ」
と、私は呟いてしまった。
その数時間後元・代官は王宮騎士団に引き渡された。私とダッシュにシバかれるよりも、王宮騎士団に捕まってる方が安全と言えば安全じゃないかな?
新しく代官になってくれる人いるかなぁ?と思った時に頭に浮かんだのは王城の門番さん。ダッシュに握手を求めていた方。門番の仕事があるからダメかなぁ?
「ねぇ、ダッシュ。新しい代官さんについてなんだけど、前に王城の入り口で会ったダッシュの事が大好きな門番さんはダメかなぁ?」
「俺も彼が頭を過ぎったんだけどなぁ。彼はあくまで王城勤務の門番だからなぁ。一応アタックしてみるけど?」
「そうこなくちゃ!領民のみなさん。必ず私達でダイズ領地を豊かなものへと変えていくので、ついてきてくださいね!」
「若いお姉ちゃんと兄ちゃんで心配だったが、実力は折り紙付きみたいだな!前のへっぽこ領主が嘘みたいだ」
「違いねー」
「「「ハハハハハ」」」
よかった。領民に笑顔が戻って。問題は新しい代官にあの人がなってくれるかよね?
私達は王都に戻ってすぐに王城へと行くことにした。
「これは、ダッシュ様。王城に用が?」
私は?ココにいるよ?目に入ってないの?
「君に折り入って話があるんだが、俺は今この女侯爵の補助をしているんだ。それでだ。この間、領地でちょっともめごとがあってだなぁ、代官を解雇することになって。その後継に君がなってくれたら?と思っているのだが…?」
「謹んで引き受けさせていただきます!」
返事が速い!
もう一人の門番さんがいる前だし、いろいろ問題があるんじゃなかなぁ?
「話はここではなんだから、ダイズ侯爵邸で詳しく。門番の補填は騎士団の方からしてもらおう」
勝手にいいのか?第3王子。門番の補填まで……。
ダイズ侯爵家での面接(?)が始まった。
「えーっと君の名前は?」
「アレクサンドル=ライアンと申します!」
ライアン侯爵家?名門じゃない?いいのかしら?ドキドキするんだけど?
「アレクとお呼びいただけると、天にも昇る気持ちです!」
名前一つで昇天とは、ダッシュに対する忠誠心が半端じゃないわ……。
「もめごとっていうのは「ダイズ領での横領ですよね?騎士団の皆さんがこぞって出ていかれたので、御用をお聞きしたのです」
なかなか有能。対して騎士団員口軽いなぁ。
「王宮勤めだったのに、いいの?アレクの家の人が反対しないかなぁ?」
「自分は4男なので、正直どうでもいいのではと思います。いままで王宮勤めが出来ててラッキーくらいに思ってますよ」
なるほどなぁ。ダッシュもそんな感じか?
「ダイズ領で代官を務めるにあたり、給金はもちろん支払う。ただ、王都からちょっと離れてるぞ?」
「自分は自然の中で生活する方が好きなんです。それに代官とは言え、領民とともに畑を耕したいです!」
素晴らしいわ!こんな人なかなかいないもの。貴族でこんな人にはなかなかお目にかかれないわ。
「なんて有能な方なんでしょう?私はこの邸の執事のキルと申します。よろしくお願いいたします」
キルまで太鼓判を押すんだから間違いないわ。
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