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4.殿下の戴冠式
エリアにも本当の事が言えないまま、私とスイッチ王太子殿下の婚姻式が行われた。
「なんだよ、水臭いな我が娘よ。殿下との交際など反対するわけがないだろうに。するとなんだ?産まれた三つ子は王子殿下と王女殿下だったのか?こりゃあ参ったなぁ?ハハハッ」
何がだよ、このクソ親父。ただ娘が王家に嫁いで万々歳なだけだろう?
エリアは本当の事を知っているけど、新・国王が箝口令で『それは言わないお約束♡』となっているから、なんとも複雑な表情で式を見守っていた。
そうだろうなぁ。本当ならば、新・国王陛下は三つ子の義兄。私は皇后(国王陛下はオジサマ♡)のハズだもん。
それなのに、私がちゃっかり新国王の王妃になってて、三つ子はその二人の間に生まれた子。ということになってるんだからビックリよね。三つ子の上の子は王太子なのかしら?分け隔てなく育てて、国王に向いてる方が国王になればいいと思うんだけどなぁ。二人が生まれたのは数分差だし。一人だけの女の子のサンドラは我儘王女になって欲しくないなぁ。
そんなことをボケーっと考えながらも、スイッチ王太子殿下の戴冠式が厳かに行われた。
大神殿の中は照明はないけど、外の光がステンドグラス越しにキラキラと入ってきて、とても幻想的。うっとりしてしまう。
「「「あぎゃー!!」」」
三つ子が三人して泣き叫び出した。この雰囲気の中である意味スゴイ胆力よ。現実に引き戻す力がある。
「申し訳ありません。連れて出ていきますわ」
私は三人を連れて教会の外に出た。ふぅ。幻想的な雰囲気もいいけど、肩凝るのよね。
あ、ミルク?おしめ?なんとなく泣いてみた?
そう、この子達はなんとなく泣いてみたりするのだ。大人を試してるのかな?自分たちの面倒をちゃんと見るのか。
なんとなく泣いてみたみたいだ。それはそれで、あの雰囲気の中ですごいと思うけど。スイッチ王太子殿下、もう陛下かな?も驚きの泣き声よ。神官様なんか本当に驚いた顔をしてた。でもまぁ、大神殿の中に入れるという判断をしたのは陛下だもん。私は「泣いたら戴冠式の迷惑になってしまいます」と断ったのに、「俺らの子供だ。参列させる」と判断をしたのは陛下。
エリアもクレッシェも気が気じゃなかっただろうなぁ。絶対泣くだろうと思ってたんでしょうね。私も思ってたもん。
「ミシェル、三つ子は大丈夫か?」
名前を呼び捨てにすることにしたんですか?
「あぁ、この子達、なんとなく泣いてみたみたいです」
「なんとなく??赤子がそのような事を?」
「この子達はするんですよ。周りの大人を試してるんじゃないかと思うんですよね?本当に自分たちの世話をする人間なのかどうか…」
「なるほどな。賢い子達みたいだな」
「まだ、1才にも満たないですけど」
義兄バカなんでしょうか?親バカではないですよね?実の親ではないし。
「考えてることがダダ洩れだ。確かにそうだが、バカとはなんだ!」
気にするとこはそこなんだ……。
「まぁ、参列者にも三つ子の存在をアピールできて何よりだ」
確信犯?
「すでに子供がいるって周知させるのに役立つ」
利用しないでほしい。
「ところで、どの子が長男だ?」
「えへへ、わかんない。女の子と男の子は区別できるけど、男の子二人の区別はちょっと……」
それほど二人はそっくり。
「そう言えば、名は何と言うんだ?」
「よくぞ聞いてくれました!上からアレックス、リック、サンドラ。三人合わせて「アレクサンダーか?」」
先に言われた……。
「アレックスとサンドラだけでアレクサンダーになるんだが?」
それは言わないお約束!
「でも、もう名付けちゃったもんね~!神殿に書類提出したもん♪」
「はぁ、なぜ父上はこのような軽い女……」
そこまで言う?
「私にだって事情があったんですから!それに前・国王陛下、とても素敵だわ」
「事情って?」
「まぁ、前・国王陛下と出会った夜会で素敵な殿方と出会い、その日のうちに純潔を捧げなければ、翌日には強制見合いという名の政略結婚が待っていたの。
そうなると、私には相手の容姿なんか選択権がないのよ。それは嫌でしょう?だから強硬的に前・国王陛下を口説かせていただきました」
「貴族として生まれた以上、政略結婚が当たり前で、相手の容姿など期待ができないのが当たり前だろう?王族も然り」
「周りが…クレッシェとエリアだもの。クレッシェは第2王子でしょう?エリアは幼馴染の従兄弟が婚約者よ。二人とも婚約者に恵まれてるのよ。そんな中私は、婚約者がいなくて二人をやきもきさせてたわけだけど……」
うーん、これは言うべきか言わざるべきか…。
「なんだよ、水臭いな我が娘よ。殿下との交際など反対するわけがないだろうに。するとなんだ?産まれた三つ子は王子殿下と王女殿下だったのか?こりゃあ参ったなぁ?ハハハッ」
何がだよ、このクソ親父。ただ娘が王家に嫁いで万々歳なだけだろう?
エリアは本当の事を知っているけど、新・国王が箝口令で『それは言わないお約束♡』となっているから、なんとも複雑な表情で式を見守っていた。
そうだろうなぁ。本当ならば、新・国王陛下は三つ子の義兄。私は皇后(国王陛下はオジサマ♡)のハズだもん。
それなのに、私がちゃっかり新国王の王妃になってて、三つ子はその二人の間に生まれた子。ということになってるんだからビックリよね。三つ子の上の子は王太子なのかしら?分け隔てなく育てて、国王に向いてる方が国王になればいいと思うんだけどなぁ。二人が生まれたのは数分差だし。一人だけの女の子のサンドラは我儘王女になって欲しくないなぁ。
そんなことをボケーっと考えながらも、スイッチ王太子殿下の戴冠式が厳かに行われた。
大神殿の中は照明はないけど、外の光がステンドグラス越しにキラキラと入ってきて、とても幻想的。うっとりしてしまう。
「「「あぎゃー!!」」」
三つ子が三人して泣き叫び出した。この雰囲気の中である意味スゴイ胆力よ。現実に引き戻す力がある。
「申し訳ありません。連れて出ていきますわ」
私は三人を連れて教会の外に出た。ふぅ。幻想的な雰囲気もいいけど、肩凝るのよね。
あ、ミルク?おしめ?なんとなく泣いてみた?
そう、この子達はなんとなく泣いてみたりするのだ。大人を試してるのかな?自分たちの面倒をちゃんと見るのか。
なんとなく泣いてみたみたいだ。それはそれで、あの雰囲気の中ですごいと思うけど。スイッチ王太子殿下、もう陛下かな?も驚きの泣き声よ。神官様なんか本当に驚いた顔をしてた。でもまぁ、大神殿の中に入れるという判断をしたのは陛下だもん。私は「泣いたら戴冠式の迷惑になってしまいます」と断ったのに、「俺らの子供だ。参列させる」と判断をしたのは陛下。
エリアもクレッシェも気が気じゃなかっただろうなぁ。絶対泣くだろうと思ってたんでしょうね。私も思ってたもん。
「ミシェル、三つ子は大丈夫か?」
名前を呼び捨てにすることにしたんですか?
「あぁ、この子達、なんとなく泣いてみたみたいです」
「なんとなく??赤子がそのような事を?」
「この子達はするんですよ。周りの大人を試してるんじゃないかと思うんですよね?本当に自分たちの世話をする人間なのかどうか…」
「なるほどな。賢い子達みたいだな」
「まだ、1才にも満たないですけど」
義兄バカなんでしょうか?親バカではないですよね?実の親ではないし。
「考えてることがダダ洩れだ。確かにそうだが、バカとはなんだ!」
気にするとこはそこなんだ……。
「まぁ、参列者にも三つ子の存在をアピールできて何よりだ」
確信犯?
「すでに子供がいるって周知させるのに役立つ」
利用しないでほしい。
「ところで、どの子が長男だ?」
「えへへ、わかんない。女の子と男の子は区別できるけど、男の子二人の区別はちょっと……」
それほど二人はそっくり。
「そう言えば、名は何と言うんだ?」
「よくぞ聞いてくれました!上からアレックス、リック、サンドラ。三人合わせて「アレクサンダーか?」」
先に言われた……。
「アレックスとサンドラだけでアレクサンダーになるんだが?」
それは言わないお約束!
「でも、もう名付けちゃったもんね~!神殿に書類提出したもん♪」
「はぁ、なぜ父上はこのような軽い女……」
そこまで言う?
「私にだって事情があったんですから!それに前・国王陛下、とても素敵だわ」
「事情って?」
「まぁ、前・国王陛下と出会った夜会で素敵な殿方と出会い、その日のうちに純潔を捧げなければ、翌日には強制見合いという名の政略結婚が待っていたの。
そうなると、私には相手の容姿なんか選択権がないのよ。それは嫌でしょう?だから強硬的に前・国王陛下を口説かせていただきました」
「貴族として生まれた以上、政略結婚が当たり前で、相手の容姿など期待ができないのが当たり前だろう?王族も然り」
「周りが…クレッシェとエリアだもの。クレッシェは第2王子でしょう?エリアは幼馴染の従兄弟が婚約者よ。二人とも婚約者に恵まれてるのよ。そんな中私は、婚約者がいなくて二人をやきもきさせてたわけだけど……」
うーん、これは言うべきか言わざるべきか…。
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