7 / 22
第7話 お嬢様がドキドキ?トキメキ?
しおりを挟む「初めまして。タナー侯爵家が長女のステファニー=タナーと申します。王国の太陽であられる陛下にお目通りできて非常に光栄です」
お嬢様の挨拶としては及第点です。
「まあよいよい、私もステフ嬢と呼んでも構わないだろうか?」
「どうぞ。あ、彼女は私の乳兄弟で侍女のサラです」
私は深々と頭を下げた。令嬢じゃないから正式な礼をする必要ないもの。というか、私のような身分の者が陛下に会う事自体が破格。あり得ない出来事が起こっている。
「ああ、其方がサラ嬢か。マークから優秀な侍女だと聞いている」
「勿体なきお言葉でございます」
「そうだ、今日来てもらった目的はステフ嬢とピエトロ殿が同一人物だということでいいのか?その仕組みは一体…?」
「僭越ながら、侍女の私が説明申し上げます。お嬢様はタナー侯爵夫人よりブレスレットを一つあずかっています。そのブレスレットを身につけると、性別が逆転するのです。着ている服も変化する優れものです。そのブレスレットを使って男装していたのです。基本は令嬢です。なんですけども……非常に言いにくいのですが、ステラお嬢様は剣術が得意で、しかも領地経営にも興味があり、加えてデビュタントをしていません‼」
「侍女としてラストの方は断腸の思いだろうな。ステラ嬢、ブレスレットをしてみてくれんか?」
お嬢様がブレスレットを身につけると、光を放ち、ピエトロ様が現れました。
「はぁ、お主が騎士団でも話題のピエトロか……。かなり強いと聞いている。しかしなぁ、その正体が令嬢だと知れば多くの騎士の士気が下がるだろうなぁ。ああ、そういえばピエトロをマークの護衛騎士にって話だったな!」
そうです!私達が今日ここに来た目的はそれです。
「タナー侯爵家は後継が決まっているのか?」
「そんな話はしたことがありません」
「間違ってもピエトロ様がなる事はないでしょう」
「うーん、ステフ嬢。マークの婚約者になる気はないか?」
なんて展開。そりゃあ、私もそうなってくれれば肩の荷が降りると思いましたけれども、急展開ですね。
お嬢様にとってのマーク様は、騎士仲間というものなのでそこに恋愛感情はあるのでしょうか?というか、お嬢様はドキドキとかトキメキとかそういうものは感じるのでしょうか?
腹筋を晒す方がそのような感情を持ったことがあるかと考えると、なんとも答え難いですね。
「お嬢様の気持ちも成長してませんし、護衛騎士をしながら感情の方も成長させていけばいいのではないでしょうか?」
陛下にこそっと「お嬢様は初恋すら未経験かと思います」と伝えた。
「サラの提案を受け入れよう。ステフ嬢というか、ピエトロは今後マークの護衛騎士として励むように!」
12
あなたにおすすめの小説
離婚するはずの旦那様を、なぜか看病しています
鍛高譚
恋愛
「結婚とは、貴族の義務。そこに愛など不要――」
そう割り切っていた公爵令嬢アルタイは、王命により辺境伯ベガと契約結婚することに。
お互い深入りしない仮面夫婦として過ごすはずが、ある日ベガが戦地へ赴くことになり、彼はアルタイにこう告げる。
「俺は生きて帰れる自信がない。……だから、お前を自由にしてやりたい」
あっさりと“離婚”を申し出る彼に、アルタイは皮肉めいた笑みを浮かべる。
「では、戦争が終わり、貴方が帰るまで離婚は待ちましょう。
戦地で女でも作ってきてください。そうすれば、心置きなく別れられます」
――しかし、戦争は長引き、何年も経ったのちにようやく帰還したベガは、深い傷を負っていた。
彼を看病しながら、アルタイは自分の心が変化していることに気づく。
「早く元気になってもらわないと、離婚できませんね?」
「……本当に、離婚したいのか?」
最初は“義務”だったはずの結婚。しかし、夫婦として過ごすうちに、仮面は次第に剥がれていく。
やがて、二人の離婚を巡る噂が王宮を騒がせる中、ベガは決意を固める――。
迷子の会社員、異世界で契約取ったら騎士さまに溺愛されました!?
翠月 瑠々奈
恋愛
気づいたら見知らぬ土地にいた。
衣食住を得るため偽の婚約者として契約獲得!
だけど……?
※過去作の改稿・完全版です。
内容が一部大幅に変更されたため、新規投稿しています。保管用。
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
どんなあなたでも愛してる。
piyo
恋愛
遠征から戻った夫の姿が変わっていたーー
騎士である夫ディーノが、半年以上の遠征を終えて帰宅した。心躍らせて迎えたシエラだったが、そのあまりの外見の変わりように失神してしまう。
どうやら魔女の呪いでこうなったらしく、努力しなければ元には戻らないらしい。果たして、シエラはそんな夫を再び愛することができるのか?
※全四話+後日談一話。
※毎日夜9時頃更新(予約投稿済)&日曜日完結です。
※なろうにも投稿しています。
疑惑のタッセル
翠月 瑠々奈
恋愛
今、未婚の貴族の令嬢・令息の中で、王国の騎士たちにタッセルを渡すことが流行っていた。
目当ての相手に渡すタッセル。「房飾り」とも呼ばれ、糸や紐を束ねて作られた装飾品。様々な色やデザインで形作られている。
それは、騎士団炎の隊の隊長であるフリージアの剣にもついていた。
でもそれは──?
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる